私はちょっとヘソマガリなのかもしれない。
政治で言えば与党より野党
野球で言えば巨人よりアンチ巨人
いつも反体制勢力派で今の状態には納得せず
「今に見てろ!」的なガンバリ屋さんが大好きなのです。
もちろん国産バイクメーカーならホンダよりヤマハです。
本田宗一郎氏が作りあげた世界のホンダは確かにすばらしいです。
戦後の混乱期、日本を豊にしようと世界のバイクメーカーを相手にし
世界一の実用二輪車カブ号を完成させ
浅間ロードレースで名実共に世界最高のバイクを作り始めました。
ホンダはそれから50年以上ナンバーワンを保っているすばらしいメーカーです。
でも今は私にとって巨大になりすぎました…。
80年代のHY戦争の頃はヤマハも追いつく勢いがあったのですが
やはりグローバル戦略の上手さから逆に突き放されていく始末に。
さすが王者はWGPの世界でも君臨し続けて
ヤマハがホンダからトップライダーを奪い取る形で
何とか一矢を報いるしかできない状態になっていました。
そんなヤマハがWGPで苦しい時代にこのヤマハを支えたのがノリックです。
いつも表彰台に乗るか乗らないかの位置で
トップを快走するホンダのマシーンが憎らしくもあり
そんな中、ひとり奮闘する冷静沈着なノリックが私は大好きでした。
時代は流れ、最近はWGPの解説などをしていましたが
その彼が昨日帰らぬ人となりました。享年32歳、まだ早すぎます。
事故の詳しい内容はわかりませんが
サーキットで逝ったダイジロウとは違い公道でのバイクによる事故です。
プロのライダーが事故ったのです。
ちょっとやるせない気持ちになりました。
昔、私の知り合いのあるバイク好きの人間が
「私はバイクが一番好きなので、死ぬ時はバイクといっしょに死にたい」と言った事があります。
私は「はぁ~っ」と耳を疑いました。
一番好きだからこそバイクで逝ってはいけないのでしょう!
もうひとりヤマハで好きだったライダーの平忠彦氏。
あのケニーとテック21で8耐を戦っているシーンは今も頭の中によみがえります。
もうかなりの年配になられていますが、いまだにいい男です。
そして世界で一番バイクを速く走らせた男が今は安全運転の講習を行っていました。
バイクは速く走らなければ確かに楽しくない。
でもなぜ自分はバイクに乗っているのかが理解していれば
わたしも平忠彦の様になれるかもしれないと思いました。
ノリックのご冥福を祈ります。
<追突事故>プロ二輪レーサーの阿部典史さん死亡 川崎 (毎日新聞 - 10月08日 00:52)
7日午後6時20分ごろ、川崎市川崎区大島1の市道で、Uターンしていた横浜市鶴見区東寺尾1、運送会社社員、千野智彦さん(51)運転のトラックに、川崎市幸区戸手4、プロ二輪レーサー、阿部典史さん(32)のオートバイが追突。阿部さんは約2時間半後に搬送先の病院で死亡した。阿部さんはヤマハ発動機に所属し、ロードレース世界選手権などに出場している有力選手。
神奈川県警川崎署によると、現場は片側2車線で、千野さんは左車線、阿部さんは後方の右の車線を走っていた。現場はUターン禁止。千野さんは「道を間違えた」と話しているという。
ヤマハのホームページによると、阿部さんは93年のロードレース全日本選手権GP500のチャンピオン。94年から04年までロードレース世界選手権に出場して3勝、ランキングは最高5位。「ノリック」の愛称で人気があった。