ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

店主ご挨拶

ようこそお越し下さいました。 昨年(2010)、3ヶ月の雲水修行に行ってまいりました。 私は働き者で(自己申告)、精舎は朝は早く夜は遅く「朝瞑想」の時間は、気がつくといつも寝ておりましたが・・。 私の人生の1ページに、思いがけないご褒美を頂けたような日々を過ごさせて頂きました。・・ま、主婦でも決心ひとつで如何様な道も開けるんですね。 今も精舎に行くと「実家に帰った」ような気がします。 このブログ管理人は、最近物忘れ症候群中につき、おいで頂いた感謝を申し上げ、コメントを頂いても書いたり書かなかったり、付き合いが悪いことのご無礼をお許し下さいませ。

エメラルド・タブレット 6

2006-09-28 06:23:29 | エメラルドタブレット
6.
 今日のジーン・ウールは、ぼんやりと夜空を見上げた。
そして、白く輝いている星、「金星」を見つめた。
 いつも胸騒ぎがする。
なんだか分からないけれど、「金星」にはジーン・ウールを待っている何かがある。

「誰?私を呼ぶのは・・・」
風が通り抜けて答えていく。「私ではありません・・・」

「誰?私を呼ぶのは・・・」
大地がつぶやく。「私ではない。・・・」

川のほとりでも声がする。
「誰?私を呼ぶのは・・・」
川がさざめいて水音をたてる。「私ではありません・・・」

灯火がジジジとかすかな音を立てる。
「誰?私を呼ぶのは・・・」
ランプの灯火がつぶやく。「私ではありません・・・」

「ヘヘヘ、ジーン・ウールさま。私はあなた様の僕(しもべ)でございます」
振り返ると、そこに小さなお爺さんがいた。
暗闇の中にボウと現れたような、小さな年寄りだった。