ジーン・ウールの不思議な旅

ジーン・ウールは不思議な女性です。姿を変えて過去にも未来にも現れます。
もしかしたら貴方の友人や奥様かも知れません。

エメラルド・タブレット 5

2006-09-27 06:41:30 | エメラルドタブレット
5.
 一つの宇宙の時、そこに生まれた人々は、いくつもの転生を繰り返し、時代の民族全体の文化レベルや 道徳が、高まっていったとき、その星全体の魂が 上位レベルの星に生まれ変わるのだという。

 「金星、それはどのような星なのでしょう。見てみとうございます。住者さま。」
「金星は美しい星だ。青く輝いている。ジーン・ウールよ。お前は私の教えをよく学んだ。地球に住むものたちも、私の教えを理解する準備が出来たようだ。」
「もうじき、金星に移り住む時期がちかずいた。お前は私の教えを人々に伝え、世の灯台となって、人の子らを導いていかねばならない」
ジーン・ウールは、免許皆伝を言い渡されたのだ。

 ジーン・ウールは、「金星」のことで頭がいっぱいだった。
「金星」は宇宙の外で見ると、昔も今もその美しさでため息が出るほどなのだ。

憧れは、日に日に増していった。
 ジーン・ウールは、夕焼けの草原を見つめた。草原は、やがて夕暮れていき夜のとばりに包まれた。
大洪水の後、大地が再び元の姿に戻るのには気の遠くなるほどの時間が必要だった。ジーン・ウールのいたアメンティーと、外の世界とでは時間の進み方が違っていた。

免許皆伝を言い渡されても、ジーン・ウールにはやることがあった。
地球を美しい星にすること。ジーン・ウールは秘密の通路を通って、地球の奥深く入っていき小さな結晶の粒を地層の中に埋め込んだ。やがて何万年もすると、鉱脈に育つ筈なのだ。水晶、ダイヤモンド、エメラルド、トパーズ、ルビーそして、沈んだ海に堆積した貝殻には特別な響きをもつ虹色の言葉を唱える。貝殻は虹色の言葉を受け入れ、時間の経過と共に言葉を体現し、地面の底でオパールという美しい石になる。

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