ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2024年J2リーグ第12節 ファジアーノ岡山vs清水エスパルス

2024-05-01 18:03:21 | サッカー視聴記(J2)

※前回の岡山の記事はこちら(10節・秋田戦、0-0)
※前回の清水の記事はこちら(8節・徳島戦、1-1)

<岡山スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 水曜(4/24)にルヴァン杯2回戦(横浜FC戦、3-3・PK3-5)が挟まる。そこからのスタメン継続は阿部1人で、GK堀田・柳育・田中・竹内・河野・ルカオがベンチ入り。
  • 離脱中の井川が(ルヴァン杯1回戦では出場していたのでその後負傷か)4/11に手術を実施したと発表され、全治約3ヶ月との事。
  • 前節(熊本戦、2-0)HTで交代したガブリエル・シャビエルはベンチ外に。

<清水スタメン>

  • 水曜(4/24)にルヴァン杯2回戦(富山戦、0-0・PK5-6)が挟まる。継続スタメンは無し、GK沖・原・西澤・北爪・西原・松崎・タンキがベンチ入り。
  • 菊地が山形へ育成型レンタル移籍となり、今節をもって登録抹消。
  • カルリーニョスが10節(いわき戦、3-2)で負傷交代するも、無事にその後もスタメン出場。
  • 乾が前節(仙台戦、3-2)から再びベンチ外に。故障再発か?
  • 前節で負傷した蓮川がベンチ外に。

ともに、水曜のルヴァン杯ではPK戦の末に敗北という結果に終わり。
その影響が不安視されるものの、どちらも主力選手はあまり起用せず。(清水に至ってはレギュラーは完全ターンオーバー)
反面、上位を争っているリーグ戦に全力投入する環境が出来たという事で頭を切り替えるべき状況となった所に、そのクラブ同士がぶつかり合うのは皮肉でもあり。

そんな状況故に、岡山・清水ともにスタメンは前節からほぼ変えず。(唯一、シャビエルのアクシデントが推測される岡山が1人入れ替え)
リーグ戦、そして上位対決を制するための全力投球ぶりが伺えるメンバー人選。

キックオフ後、岡山がいきなり木村のハンドでボールを失うという珍しい入り。
その木村は前半9分にも、グレイソンの落としを拾った際にハンドを犯すなど、天中殺といった立ち上がりに。
そんな受難となった木村ですが、プレー自体は得意のドリブルで右サイド奥を抉る(3分)など持ち味は変わらずという事を付け加えておきます。

一方の清水、前年昇格を逃した事で散々その勝負弱さが揶揄されてきましたが、ここに来て本領を発揮してきた感があり。
前回取り上げた徳島戦こそ残念な終盤戦に終わりましたが、その後は1点差ゲームをモノにし続けての3連勝。
終盤の逃げきりの姿勢も板について来たようで、「何が何でも昇格を目指す」その戦いが、ようやく偽り無い姿となってきたでしょうか。
その立ち上がり、5分には右サイドでブラガが縦突破を図るも、末吉に引っ掛かった事で遅攻へと切り替え。
結局ここからは好機とはならずも、地味ながら冷静かつ大人びた振る舞いを感じるといったワンシーンに。

その後も無理に速攻は使わず、岡山のプレッシングを引き込んだうえで攻めるという絵図を増やし。
10分に住吉がプレッシャーを受けたため、GK権田へと戻したのち彼のフィードを矢島が収めた事でプレス回避、左へ展開ののち山原の持ち運びで好機到来。
そしてエリア内中央へパスを通し、北川→ブラガと経由するレイオフから矢島がシュート(本山がブロック、跳ね返りを吉田がシュートも枠外)と、狙い通りの組み立てをしっかりフィニッシュに繋げます。

岡山は基本の3-4-2-1を若干崩した、木村か岩渕が前に出ての5-3-2で守備を行う体勢。(両名とも前に出る事もあり)
サイドに出されればウイングバックが果敢に詰めにいくという具合に、この試合に賭けると言わんばかりの前掛かりな姿勢が伺えましたが、中々成果を上げる事が出来ず。
逆に薄くなった2列目のサイドを突かれ、清水に容易な前進を許す絵図を多発させる事となります。
一方の攻撃では、16分にに敵陣でのポゼッションから、阿部の右奥へのスルーパスに走り込んだ木村がマイナスのクロス。
ニアで合わせたのはパス&ゴーをしていた阿部(ミートせずGK権田が抑える)という具合に、木村のスピードを軸にそれなりに流動性ある攻めは見せており。

ともに攻撃機会では互角ながら、組み立ての面で若干清水が優勢か、という印象なのが25分辺りまで。
しかしここから天秤が激しく傾く展開となり、その主な要因はセットプレー。

その25分に清水の攻撃で、右サイドで吉田のスルーパスを受けた北川が奥に切り込んだ所で、本山に倒されて反則・フリーキックに。
ワイド奥からのためキッカー山原はクロスを選択し、クリアが小さくなった所を矢島が左ポケットで拾いシュート、ブロックされたのちも尚も繋ぐ清水。
最後は吉田がまたもミドルシュートで締め、ブロックを掠めて枠を外した事でCKで継続。
前半は吉田が無理目のシュートを狙う事が心なしか多かった気がしますが、その積極性が奏功する形となったでしょうか。
この右CKからも、クリアボールをダイレクトでミドルシュートした吉田、本山にブロックされるも拾って継続。
エリア内へボールを送り込んでは跳ね返されるの連続を経て、浮いたボールを住吉がエリア内へ落とし、北川が収めた事で混戦となり。
そしてこぼれ球を拾ったブラガがディフェンスに遭い倒れた、という絵図で反則を告げる笛が鳴り響きます。
当然エリア内なのでPKの判定を下す主審(吉田哲朗氏)に対し、「何が反則なんだよ」と収音される程の異議を一斉に唱える岡山サイド。
リプレイでも、混戦にはなったもののブラガが反則チャージを受けたという様相は見られず(木村と縺れたものの、共に倒れたためイーブンだろう)と、確かに岡山にとっては納得いかないジャッジに思えました。

これで得たPK、キッカーの位置にはカルリーニョス。
岡山のホーム(シティライトスタジアム)なため、その不満げな雰囲気が周囲から醸し出される事となったこのキック。
ゴール右へ蹴り込んだカルリーニョスでしたが、これが影響したのか置きにいくようなシュートとなり、読み当てたGKブローダーセンがガッチリキャッチ。

大ピンチを防いだ岡山、するとそのブローダーセンのロングフィードを、収めにいった所で高橋のチャージを受けて反則。
これで逆に岡山が直接FKのチャンスと、急に流れが反転したかのような展開に。
キッカー田上が直接狙い、壁に当ててしまうもゴール右へと逸れてCKで継続と、清水の先程のセットプレー攻勢をそっくりなぞります。
更にショートコーナーを経て、木村が右奥へ切り込んだ所を宮本に倒されてFKと、好機を続ける岡山。

失点の危機から一転という流れでしたが、その危機を完全に頭から拭い去ってしまったのが拙かったか。
岡山のセットプレー攻勢が途切れると、その直後のゴールキックでロングフィード→カルリーニョスフリック→ブラガドリブルで一気に敵陣へ運んだ清水。
(木村の反則気味のアタックで)防がれてクリアされるも、これを収めた高橋が浮き球のまま繋ぎ、中村の縦パスを受けた北川が中央を素早く突破。
カルリーニョスとのワンツーでエリア内に切り込んだ北川、そのままダイレクトでシュートを放つと、GKブローダーセンも弾ききれずゴールに吸い込まれるボール。
決定機を逃した矢先の得点で、暗雲を振り払った清水が先制します。

その後岡山は再度セットプレー攻勢に入ったものの、2本目の右CKで、選手が給水をする素振りからリスタートさせるという変化を付けたもののグレイソンが頭で合わせきれずに終わり。(40分)
やや攻め急ぎととれる絵図を作ってしまうと、終盤は清水に押し込まれる事に。
それもプレッシングを嵌められ、プレッシャーを受けたGKブローダーセンのパスをカットされたりと、目も当てられない状態となる最後方。
ここから展開される清水の攻撃、ブラガや住吉のヘディングシュートがゴールを襲う(前者はブロック、後者はCKからでゴール左へ外れる)など、反撃どころか追加点の危機に瀕してしまいます。

結局0-1のまま前半終了となり、ハーフタイムではともに動かず。
清水のキックオフで始まったその後半、短く繋いだ事でいきなり中盤で奪い合いが発生するという、前半同様珍しい入りとなり。

巻き返したい岡山は、後半3分にGKブローダーセンロングフィード→グレイソンフリックという黄金連係(に見せかけ、フィードが彼を越えた所を岩渕が拾う)で敵陣深めへと運び。
そして左スローインから、受けた輪笠が奥へと切り込んでマイナスのクロスを入れると、合わせにいったグレイソンが住吉と交錯しこぼれた所を岩渕が押し込むという決定機に。
しかしGK権田が反応良く至近距離でこれを防ぎ、粘り強く凌いだ清水。
逆にクリアされたボールを拾ったカルリーニョスがドリブルでカウンター、シュートには繋げられずも陣地を回復と、したたかな姿勢を見せます。

その後も同点を目指し、攻勢を目立たせる岡山。
しかしクロスには辿り着くも、最後の所でグレイソンが(主に住吉のチェックで)仕事をさせて貰えず、合わせてもミート出来ずといったシーンを量産する事に。

その攻勢の最中にベンチが動き、本山・輪笠→柳育・竹内へと2枚替えを敢行します。(柳育が中央センターバックで、田上が左CBに回る)
尚もグレイソンに合わせるクロスが実らない流れは続くも、13分に右サイドでスルーパスに走り込んだ木村が低いクロスをニアに入れると、今度はそこに岩渕が走り込み。
グレイソンマークの裏をかく形となりましたが、吉田が後追いで必死に防ぎにいった結果、腕で倒される事となり合わせられなかった岩渕。
反則の笛も鳴らずに終わると、前半のPK献上シーンも手伝い再び一斉に不満を噴出させる岡山サイド。
しかし竹内が異議による警告を受けるのみに終わってしまいます。

ひたすら攻め込まれる状況を受け、直後の14分にベンチが動いた清水。
矢島→原へと交代し、原が右CBを務める3-4-2-1へシフトと、早くも守備を固める采配を敷いてきた秋葉忠宏監督。

その後も攻め続ける岡山、16分には柳貴のドリブルに対し、丁度その進路で防いだ住吉が激突する形となって両者倒れ込み。
オブストラクションとも取れるようなその絵図に、更なる不満を溜める事となりましたが、ここは交錯の前にクリアする形だったため納得の判定ではあり。
柳貴の方が激しく痛んだものの、何とか起き上がりピッチ外→復帰を果たします。

一方清水ベンチはさらに動き、ブラガの運動量が落ちて来た事で両シャドーを入れ替え。(ブラガ・カルリーニョス→松崎・西原)
直後のゴールキックでGK権田がフィードをミスしてしまう等、岡山の脅威に晒されたが故の絵図が浮き彫りとなりますが、何とか建て直し。
25分には岡山が柳貴縦パス→岩渕フリックで運んできた所を防ぎ、浮き球を中村が巧く操ってキープしたのちのカウンター、対角線のロングパスを受けた松崎が右ポケットへ切り込んでシュート。(枠外)
続く26分にも、柳貴のクロスをクリアしてからカウンターに持ち込み、ここも浮き球を巧く収めた北川が松崎へミドルパスを通し。
そして再度松崎がエリア内へ切り込んでシュート(柳育がブロック)と、守勢ながらも相手の後方を鋭く突く事で脅威を与えます。

攻め疲れからか、次第に単調さが表れ始める岡山。(26分に木村→田中へと交代)
単純なクロスへの傾倒を避けんと、中央寄りから崩しに掛かろうとするも、エリア内へのラストパスが悉く遮断されフィニッシュに辿り着けません。
それ故に、逆に少ない攻撃機会で確実にフィニッシュに辿り着く清水の姿勢を輝かせる事にも繋がり。
35分に田中が中央突破からミドルシュートのチャンスを迎えるも、スリップしてミート出来ずに終わったのも痛かった。

36分に繰り返し反則で末吉が警告を受けるなど、苛立ちも露わになる岡山を尻目に、それをさらに増幅させに掛かる清水。
38~39分にひたすらボールポゼッションを続けると、最終ラインに戻しても、走らされ続けた岡山はプレスを掛けられなくなる絵図も生まれ。
そして40分に再び松崎が突破力を発揮し、右ポケット奥へ切り込んでCKを獲得と、後方・前方ともに岡山ディフェンスをとことん翻弄する立ち回り。
すると相手のセットプレーにも拘らず、岡山が最後の交代を敢行する(グレイソン・岩渕→ルカオ・齋藤)という具合にベンチにも余裕が無くなります。

その後も敵陣でサッカーを繰り広げる清水、右奥で北川が田上を股抜きで抜いてのカットインを見せる(41分)など、要所で技も発揮。
37分以降岡山は一度も攻撃機会を作れないまま、時間はとうとうアディショナルタイムへ。
その突入直前に清水が最後のカードを使おうとした所、宮本が足を攣らせて倒れ込む事態が発生。
そのため北爪では無く西澤へと交代選手を変え、代わりのボランチに投入します。(同時に北川→タンキへと交代)

岡山は最後の手段として、柳育を最前線に上げてパワープレイの体制に。
それでもGKブローダーセンのロングフィードをターゲット(齋藤)が落として繋げたのは1度のみに終わり。
逆に清水の方が、GK権田ロングフィード→タンキヘッドから収めと基点を作り、そこから左奥へ送られたミドルパスを受けた西原。
コーナーでキープと思われたこの場面で、西原はカットインと驚かせる選択を採ったものの、成功させて左ポケットからシュート。(GKブローダーセン足でセーブ)
そしてCKに持ち込むも、未だクロスの体勢を取るのを見て、流石に指示が飛び慌ててキープの体勢へと切り替えます。(キッカーは西澤)

最後は若さが出かかったものの、無事に勝利に辿り着いた清水。
乾不在という逆境の中、成績を残す事で本物のチーム力の底上げに繋がってきたでしょうか。

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