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DAZN観戦 2024年J2リーグ第13節 徳島ヴォルティスvs愛媛FC

2024-05-05 15:30:32 | サッカー視聴記(J2)

※前回の徳島の記事はこちら(8節・清水戦、1-1)
※前回の愛媛の記事はこちら(10節・鹿児島戦、2-2)

<徳島スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節(山形戦、2-1)から3バックへ布陣をシフト。1トップか2トップかは流動的で一見判らず、守備時は柿谷・ブラウンノアの2トップにも見える。
  • 11節(藤枝戦、1-0)で負傷した西野の詳細が発表され、4/24に手術実施して全治は未定との事。

<愛媛スタメン>

  • 前節(甲府戦、2-1)出場停止の松田がスタメン復帰。
  • 浜下は徳島からのレンタル選手なため出場不可。

両クラブとも紆余曲折の末に、久々に行われる事となった四国ダービー。
それも徳島がJ1に上がり、1年で降格したと同時に愛媛がJ3に降格するという間の悪さであり。
合計3シーズン空き、愛媛が昇格を果たした事で今季4年ぶりの開催となりました。

ダービーマッチ故に「成績は関係無い」というフレーズが盛んに放送席で叫ばれていたものの、それはあくまで開催された場合の話。
昇降格のある世界だから、伝統的な試合とはいえ開催されないシーズンが長く続く事もあり。
それを保つための成績維持という観点はある程度持った方が良い、なんて事を考えさせられました。
今季初の連勝を果たし、ようやく普通のチームになりかけつつある徳島は特に。

それでも、いざ試合が始まれば「プライドのぶつかり合い」となるのは避けられず。
その意気を内容に繋げたのはホームの徳島で、立ち上がりからハイテンションに攻め上がり。
3バックへシフトした事により、守備面のウィークポイントを突かれる事が多かった橋本が、活き活きとしているようであり。
その橋本の居る左サイドから、突破ありスルーパスありと押し込み、攻撃機会を増やしていきます。
それに釣られるように、左右のセンターバックも果敢に上がる事で分厚い攻撃に持ち込み。

その流れが止んだ前半10分以降は、サイドチェンジのフィード・対角線のロングパスを使い始める徳島。
12分、玄の左→右へのロングパスが田向に渡り、細かなカットインを経て低いクロス。
これをブラウンノアがスルーし、ファーでシュートにいった杉森が空振りと実らずも、逆サイドで橋本が拾い継続する攻撃。
クロスの跳ね返りを左ポケットで拾った杉森が今度こそシュートに持ち込み、GK徳重がセーブするも尚も拾い直し繋ぎ。
そして橋本がエリア内へ浮き球パス→柿谷ポストプレイを経て、またもシュートした杉森ですが愛媛もGK徳重が再びセーブ。
この後コーナーキックも2本続くなど、ひたすら押し込む流れは攻撃方法を変えても続く事となり。

一方出鼻を挫かれた愛媛。
降りてくる松田のポストワークを軸に前に運ばんとするも、守備面でも徳島の前向きな勢いが勝り果たせません。
何度か裏へのロングボールや、カウンターの姿勢は取るものの、それが身になる事は無く。

愛媛は専守を強いられながら、何とか失点は防いで流れを待つという状態に。
そして26分、松田がプレスバックで反則気味にボール奪取すると、谷本を経由して石浦が中央を前進してスルーパス。
走り込んだ窪田がエリア内でシュートと、電光石火の攻めを炸裂させるもオフサイドで無効となり。(シュート自体もGKスアレスがセーブ)
再びの好機は32分で、徳島のCK攻勢の果てに、2本目のCKから持ち込んだカウンター。
クリアボールを深澤が拾い、託された窪田がドリブルで中央を持ち込んだものの、左からの山口のクロスに終わりフィニッシュは撃てず。

それでも、鋭い槍で相手の背後を脅かした事で徳島の勢いは衰退していき。
徐々にボールを握るだけという状態に陥り、こうなるとボール保持での崩しが雲散霧消と化した今季の徳島では得点の匂いはしなくなり。

そこを見計らってか、立ち上がりは大人しかった愛媛のプレッシングが猛威を振るうようになります。
最終ラインでの保持がままならなくなる徳島は、39分にカイケがプレッシャーを受けた際のお決まりパターンである、「相手を無理に振り切ろうとして持ち運び、ロクに前を見ない状態での無理矢理な縦パス」を露呈してしまい。
これをカットした谷本が、茂木へ送ってからのパス&ゴーでミドルパスを左奥で受けたものの、奪われてしまい結局シュートには持ち込めず。

タジタジになる徳島ですが、以降(主にGKスアレスの)ロングフィードでのプレス回避に切り替えて何とか乗り切り。
そして44分、愛媛のゴールキックで、ショートパスから始めた所そのパスを柿谷がダイレクトでカット。
思わぬ形でショートカウンターが訪れましたが、エリア手前での細かな繋ぎを経て、柿谷がペナルティアークから浮き球でラストパスを送ったもののGK徳重がこれをキャッチしてモノに出来ません。

どちらもビルドアップの段階で危ないシーンが生まれた前半の終盤。
その通りにどちらに転ぶか判らないという展開で、アディショナルタイムの最後に好機を迎えたのは愛媛。
右から窪田のクロスが入り、石浦のスルーを経て収めた松田が反転しながらのシュートを放ち。
GKスアレスがセーブして右CKになると、キッカー茂木のファーへのクロスに森下が合わせヘディングシュート。
枠外に終わるも、立ち上がりの流れを変えたかのような愛媛のフィニッシュで前半は締められる事となりました。

スコアレス、つまりは睨み合いの状況に従うかのように、ハーフタイムでの交代は無し。
しかし配置を弄ってきたのは愛媛の方でした。

後半が始まると、茂木と窪田のサイドが入れ替わってプレー。
それだけに止まらず、守備時には右の茂木が最終ラインに降り、所謂5バックシステムのような布陣を敷きます。

つまりは右から尾崎・森下・小川の3バックへとシフトしたようですが、攻撃時には従来の4バックのような動きであり。
しかしサイドバックの尾崎・山口がともに内寄りの位置を取り、茂木と窪田がワイドに張るのが主という特徴的なシステムとなりました。

その後半の入りは、新システムが中々馴染まない愛媛と、それに中々対応できない徳島が織り成すように攻撃機会が生まれないまま5分近くが経過。
そして後半5分、ロングパスに裏抜けしようとした杉森が尾崎に倒されて反則となった事で、展開は動き出します。(ここで徳島・増田功作監督が警告アピール?の異議を響かせる)

この左サイドからのフリーキックで変化を付ける徳島、橋本がフェイクを掛け、児玉が蹴ると見せかけてスルーし結局橋本がクロス。
クリアされるも繋ぎ、右サイドで杉森がボールキープするも山口が奪い取ると、すかさずドリブルを仕掛けた事でカウンターに持ち込む愛媛。
一気に敵陣に持ち込み、前を走る窪田へとポケットへスルーパスを送ると、受けた窪田のクロスに合わせにいったのはエース松田。
しかしシュートはジャストミート出来ずGKスアレスに抑えられ、千載一遇といった好機はモノに出来ませんでした。

それでも、新たな布陣をフィットさせた事でその後ペースを掴む愛媛。
ハーフレーンを上がる尾崎を掴まえられない徳島を尻目に攻め上がり、ワイド奥を何度も茂木・窪田が突き好循環を作り上げます。
リズムが出てくると、ゴールキックでのショートパスからの繋ぎも本来の姿を取り戻し、プレスをいなしてビルドアップを成功させ。(13分、茂木の右奥からのクロスに持ち込むも撃てず)

何とか愛媛の攻勢の裏を突きたい徳島ですが、ブラウンノア目掛けてのロングボールも機能しない(競り合いが得てしてブラウンノアの反則になる事多々)ので、一向に反撃体制を作れず。
激しく可変する茂木の居るサイドを突きたい状況でしたが、愛媛の攻勢を前に頼みの橋本も押し込まれた状態を強いられるのが厳しかったでしょうか。

そして先にカードを切る事を余儀なくされた徳島、21分に田向・杉森→エウシーニョ・杉本へと2枚替え。
このエウシーニョはじめ、良い駒は揃っているもののベテラン故に無理強い出来ないという選手が多いのも悩みの種であり。

一方攻勢を続けながらも、松田の2本(1本目は前述、2本目は12分にCKでクロスを合わせるも枠外)以外フィニッシュが生まれない愛媛。
その徳島の交代直後の22分、尾崎がエリア内へ浮き球で縦パスを送り、遮断されこぼれた所を谷本がダイレクトでシュート(枠外)と3本目の矢を放ち。
続く23分にはCBの小川が持ち運んだ所、ブラウンノアのチャージを受けて反則。
遠目ながらも放り込みを選択し、石浦が右ポケット奥に走り込む尾崎を狙ったフィード、GKスアレスが弾いた所をまたも谷本がダイレクトでシュート。
前に出たスアレスを抜いたものの、後ろの橋本にブロックされてゴールならず。

ようやく辿り着いたフィニッシュに、今後の期待を膨らませた愛媛でしたが以降打ち止めに。
26分徳島がさらにカードを切り、柿谷→チアゴへと交代。
これによりブラウンノア・チアゴの2トップ、杉本をアンカーとした3-3-2-2(3-1-4-2)気味にシフトしたようですが、依然として流動的。(1トップだったり、杉本・玄のドイスボランチに映ったり)

そのチアゴが投入されたのが徳島の左CKの直前で、いきなりキッカーを務めるチアゴ。
ここから徳島が流れを取り戻し、29分にエウシーニョが右ハーフレーンをドリブルし、ワイドに出されたパスを児玉がダイレクトでクロス。
ブロックされるも中央で玄が縦パスを打ち込み、受けた杉本がシュート。
GK徳重がセーブするも右CKとなり、今度はインスイングでのキックとなったチアゴ、そのクロスが巻いてゴールに向かうボールとなり。
青木のヘッドとGK徳重のセーブが交錯してこぼれ、ゴール方向へ向かうも尾崎がカバーしてクリアと、重厚な押し込みを何とか凌ぐ愛媛。

再び窮地に陥って来た事で、31分に窪田・茂木→曽根田・パクゴヌへと2枚替えを敢行した愛媛。
システム的には変わらずも、パクゴヌが心なしか上がりっぱなしとなったため、再度4バックに戻ったかのような錯覚を受け。

そのため右サイドに穴が生まれ、そこから(左サイドから)徳島が攻め上がるシーンが増え始め。
それでも守備に奔走された橋本は目立たず、チアゴやブラウンノアが流れて来て人数を掛けての攻めとなり。
しかしブラウンノアが奥を突いても、上げられたクロスは精度を欠く(36分)という具合にチグハグさも目立ってしまいます。

それ故か、38分に最後の交代を使った徳島は橋本・ブラウンノアの2人を退かせ。
高田颯と、ジョーカーの渡をそれぞれ同ポジションで投入します。
同時に愛媛も、谷本・石浦→菊地・ダンカンへと2枚替えし、松田・ダンカンの2トップに。

40分の愛媛は、谷本の浮き球での縦パスをダンカンが胸で落とし、松田がキープと2トップの関係性を活かし。
そして出された横パスに走り込んだパクゴヌがシュートしますが、GKスアレスがキャッチして防ぎ。
愛媛の少ないながらも鋭い矢を防ぎ続ける徳島、41分には中盤でパスカットした高田颯がドリブルで推進ののちカットインでバイタルを突き。
そしてエリア内でラストパスを受けたチアゴがシュートを放つも、ゴール左へ外れとどうしても先制点が奪えません。

ともに疲労も隠せなくなる終盤になると、選手のクオリティに一日の長がある徳島が完全にペースを掴み。
シューター・CKのキッカーとして先陣を切るチアゴを軸に、フィニッシュを浴びせまくる展開へと持ち込みます。
その中で、ATにCKの好機から、二次攻撃を経て左奥から高田颯がマイナスのクロス。
クリアされた所、遠目から玄が距離のあるミドルシュートを放ち、これがグラウンダーの軌道でゴール左へ際どく外れるボールとなり。
決まれば主砲を警戒させた中での伏兵の一撃が炸裂、という所だったでしょうが……。

結局最後までゴールは生まれず。
意地のぶつかり合いがともに跳ね返った結果、というようなスコアレスドローで試合は幕を閉じました。

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