ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

インモータルズ

2011-11-07 18:56:27 | あ行

好きな話じゃなくても
映像にねじ伏せられるってのは
こういうことですなあ。

「インモータルズ」2D版 70点★★★☆

「落下の王国」ターセム・シン監督が
「300」の製作スタッフと組んだ
“最強”の映像世界です。


神々の戦いのあとの世界。

残忍な王ハイペリオン(ミッキー・ローク)は
世界征服を実現するため、

かつて神の武器だった
「エピロスの弓」を手に入れようとする。

天空からすべてを見ていた
神ゼウス(ルーク・エヴァンス)は

人類の未来を
若者テセウス(ヘンリー・カヴィル)に託すことにする。

テセウスはハイペリオンの恐ろしい計画を
阻止することができるのか――?!


まさにターセムワールドと「300」、
互いのいいところ取りをし、
それぞれのバージョンアップを果たした感じで

想像どおりであり
想像を越えてもいました。

戦いの凄まじさは「300」を
やはり越えてキタキタ。

人間串刺しやド頭カチ割りの
連続技にあ然(苦笑)。

こんなの全然、好みじゃないんだけど、
でも、しかし
美しいのですよ…「絵」が。


絵画のような神々しい光や、色の使い方。
構図の見事さ、驚きのカメラワーク。
ギリシャ彫刻そのまんまの
俳優の肉体美!

主演のヘンリー・カヴィルの
腹筋もすごいけど

個人的には
ゼウス役のルーク・エヴァンスが好み(笑)。
「三銃士」のアラミス役でもあります。

まあともあれ、
映像的にも、肉体として

現時点での人間の能力を
最上級に示し、極めた作品だといえるでしょう。

「落下の王国」でもタッグを組んだ
石岡瑛子さんが衣装を担当。

これまた美しく、最強でした。

ターセムの美学は心底凄い。

願わくはこんな残忍でない話で
この世界を堪能したかったけどねえ。

それでも、内容を了承のうえ、
観る価値はあると思います。

番長は2D版で観ましたが、十分美しかった。
画面が明るいし。

3D版もちょっと試してみたいけど
逆にしんどいかも…飛び出す串刺しは(笑)

★11/11(金)から全国で公開。

「インモータルズ」公式サイト
コメント
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