ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密

2011-11-26 21:32:18 | た行

タンタンより、犬のスノーウィが
活躍してましたよ(笑)


「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」3D版 58点★★★

S・スピルバーグ監督×
「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン製作。
年末商戦にピッタリな話題作です。


犬のスノーウィーとともに
さまざまな事件を解決してきた
記者のタンタン。

彼はあるときユニコーン号という
船の模型を手に入れる。

だがその直後、タンタンの家に
不審者が侵入し、模型を盗んでいった。

いったい、この船には
どんな秘密があるのか――?!

タンタンはスノーウィーとともに
その秘密に迫ろうとするが――!?


日本でもファンが多い
ベルギー発のコミック「タンタン」。

1929年に連載が始まり、原作者が亡くなった83年まで
単行本を24冊出版し

世界中の人々に愛されているキャラです。


本作はその世界を
実写と見まごうリアルなアニメーションにした
冒険活劇で、

映像がなんといっても
想像どおりすごかった。

絵的にはやはり
ロバート・ゼメキス監督の
「ポーラー・エクスプレス」(04年)に一番近いんですが

もちろん技術は格段に向上し、

アニメでなきゃ不可能なアングルや
カメラワークでブイブイ飛ばしてくれるので
バーチャル世界で自在に冒険できます。

映画の色調も独特で

アンティークのキャンディ缶に
プリントされた絵みたいな色あせ感や質感があって
おもしろかった。

それでも
点がいまいちなのは

まず意外に、3Dがあまり活きてない。

奥行き重視型だそうですが
メガネを外して見ても
あまり変わらなく(苦笑)

2Dのほうが明るくて良さそう、と思った。

それに
ストーリーにあまり魅力がない(苦笑)

1940年代の3作品からエピソードを抽出したらしいですが
どうにも、新味がないんですよ。

アクション場面を
うれしそうに描いてても

やっぱり長すぎるとあきちゃうし(苦笑)

宙に舞った紙切れを追いかけるシーンとか
いかにもな3Dアトラクションの定番で
「ポーラ~」の演出と同じだし

すごい映像技術に
中身がもひとつ伴っていなったのが
残念でした。

てか、そもそもタンタンが
犬のスノーウィーに助けられてばかりなんですよもう。
もっとしっかりせんかい!(笑)

「スノーウィーの冒険」にすれば
もうちょっと明快で加点だったのに(笑)

★12/1(木)から全国で公開。

「タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密」公式サイト

ホントにちなみに、ですが
タンタンは本当はTINTIN=「チンチン」って
読むんですよね。

日本語にするとタンタンのほうが
確かにカワイイけど

音声があきらかに「チンチン」でも
「タンタン」って字幕にする
この“矯正感”がなんかすげえ(笑)
コメント
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