ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド

2011-11-17 23:24:21 | あ行

自分のなかの
ジョージ・ハリスンのイメージが
かなり覆りました。

「ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」67点★★★☆

ビートルズのジョージ・ハリスンが
生前に企画していたという自身の伝記映画。

撮影も始めていた2001年に
本人は亡くなってしまいましたが

その後を
マーティン・スコセッシ監督が託されたというドキュメンタリー。


3時間半の超大作(!)

子ども時代からビートルズ結成、そして
解散後の活動、晩年に至るまでを、
膨大な資料映像と本人のインタビュー、

さらに
兄たちや、妻に息子、
ポールやリンゴ、テリー・ギリアムなどなど
充実の関係者インタビューで綴っています。


前半はビートルズ解散あたりまでを描いていて、
ポールらが昔を振り返る話も楽しいんですが、

つい最近
「ジョン・レノン、ニューヨーク」を観たばかりからか、

メンバー確執とかはだいたい聞いてたので、
前半はさすがに所々寝てしまいました(笑)

ただ
解散してから、晩年を描いた後半2時間は
目もシャキーン!
見ごたえがありました。

最近の本人の映像資料も非常に多いし、

なにより無知なワタクシとしては、

ビートルズのなかで
一歩引いてるイメージだった
ジョージ・ハリスンという人の
キャラ全てがかなり意外でした。


超・フロントタイプじゃないけど、
思ったよりも「前に出る」タイプだったんだなアと。


彼自身のインタビュー映像も多くあるし、
なにより「自分で自伝を企画してた」ってとこから
へえ~~だったし。

映像や証言を見ると
割と人懐っこいというか、人たらしな傾向があり
友人の多い人気者だったんだなあと
驚きました。


彼と初対面したときの印象を
オノ・ヨーコ含む数人の女性が語るシーンがあるんですが、
みな一様に同じようなことを言うんですね。

つまり
「優しくて、気のつく、マメなタイプ」って感じ。

ふううん。
そりゃモテるわな。

それに
インタビュー出演者が豪華なのも見どころですね。

特にエリック・クラプトンが
「ビートルズにスカウトされた」話や、
過去の恋愛ゴタゴタなどを

無邪気なほどにあっさり語ってるのが
おもしろかったです。

本作は
公開期間は2週間と短いですが
12/23(金)にDVD、ブルーレイで発売が決まっているそう。

資料的価値が高いと思いますんで、
家でゆっくり観るのも、よいかと思います。


★11/19(土)~12/2(金)角川シネマ有楽町、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、
             大阪ステーションシティシネマほか全国で公開。

「ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド」公式サイト
コメント
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