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国葬の法的根拠はない」吉田茂元首相の国葬めぐる大蔵大臣答弁…内閣法制局の判断基準はナニ?

2022年07月22日 22時03分22秒 | 政治のこと
国葬の法的根拠はない」吉田茂元首相の国葬めぐる大蔵大臣答弁…内閣法制局の判断基準はナニ?



参院選の遊説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相の国葬について、政府が9月27日に日本武道館(東京)で行う方向で最終調整に入った──と報じられたことを受け、市民団体が22日朝、首相官邸前で「安倍元首相『国葬』の閣議決定反対! 7.22官邸前緊急行動」と題した抗議活動を行う。

 【写真あり】下村元文科相は献金受け取り…旧統一教会とカネのやりとり「政治家15人」の名前 

法令上の規定すらない「国葬」について、国会も開かずに政府が一方的に決定する「安倍氏」の国葬は、岸田首相らの政治利用であり、いたずらに世論の分断と対立をあおるものであり、民主主義に反するものです> 

 市民団体がこう呼びかけている通り、今回の安倍氏の国葬には法的根拠がない。  

岸田文雄首相は14日の会見で、内閣府設置法において、内閣府の所掌事務として定められている「国の儀式」として閣議決定をすれば実施可能──との見解を示し、「法的根拠あり」かのように説明しているが、果たしてそうなのか。

  国葬の法的根拠、基準をめぐっては、1967年の吉田茂元首相の国葬をめぐる国会質疑でも議論となっていた。国葬に予備費を支出したことに対し、翌68年5月の衆院決算委で、社会党の田中武夫議員はこう発言している。

 ■55年前にも同じような議論が… 「国葬を行なう場合、吉田茂さんは長らく総理をしておられたのでいろいろやっておるだろうと思います。しかし、その功罪につきましては見る人、立場によっていろいろ観点が変わると思います。

(略)ただ単に国家に偉勲のあった──前の勅令を引用するならばそういう言葉になるのですが、そういうことで内閣が国葬にしようときめれば、いつでも国葬をだれにでも行なう、そういうことであっては私はならないと思うのです」 「その時の内閣の思い付きによってやられるということには賛成しかねるわけなんです。だから、今後はやはり一つの基準を設けるべきである、そのように思います」 

 つまり、55年前の吉田国葬の時から、「時の内閣の思い付きで国葬するな」と指摘されていたわけなのだが、「キモ」は、田中議員にこう迫られた水田三喜男大蔵大臣の答弁だ。 

国葬儀につきましては、御承知のように法令の根拠はございません。(略)私はやはり何らかの基準というものをつくっておく必要があると考えています。(略)私はやはり将来としてはそういうことは望ましいというふうに考えています」  

この時、水田大臣は「国葬儀については法令の根拠はない」と明確に答えていて、その後、国葬に関する法的根拠、基準を作ったという具体的な事実は聞かないから、当然、今も「ない」だろう。

岸田首相が見解を聞いたという内閣法制局はどう判断したのか。集団的自衛権の行使容認の時のように「解釈でOK」としたのか。 

<閣議決定でゴリ押しするな>などとネット上で怒りの声が出るのも無理はない。


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“承認見送り”舞台裏詳報 塩野義治療薬に厳しい意見相次ぐ

2022年07月22日 21時05分10秒 | 感染症のこと 新型コロナウイルス
“承認見送り”舞台裏詳報 塩野義治療薬に厳しい意見相次ぐ



国産初となる軽症者向けの新型コロナウイルスの飲み薬、塩野義製薬の「ゾコーバ」について、厚生労働省の専門部会は「継続審議」とし、承認の判断を見送った。 パンデミック時に早期に治療薬やワクチンを承認するため今年創設された「緊急承認制度」を使って行われた初めての審査で、事実上、“緊急承認の見送り”としたのはなぜか。厳しい意見が相次いだ審査の舞台裏を詳報する。         

7/21/2022
 ◇◇◇ 

■「とても使えない」厳しい意見が相次いだ2時間の審議 

「これまでの議論では、提出されているデータから有効性が推定されるということの判断はできないとの意見が多くを占められ、本件については継続審議としたい」。2時間にわたる審査に加わった2つの専門家会議の委員たちは「賛成」の声をあげ、全会一致で承認の判断を見送り「継続審議」とすると結論づけた。

 会議の冒頭、医薬品を審査するPMDA(医薬品医療機器総合機構)の報告書によって、厳しい審査結果が示された。ウイルスが減少する効果は確認できているものの、新型コロナウイルスの12症状の改善状況については、基準を満たしていない。 治験薬を投与した集団と投与していない集団で比較したデータでは、発熱、けん怠感、せきなど、ほとんどの症状で、回復の傾向がほぼ同じ推移を示していた。PMDAの委員は「ほぼ結果に効果がないと見える」と説明した。 

さらに、塩野義製薬が追加データとして提出したオミクロン株に特徴的な呼吸器症状などでは改善が見られたとするデータについても、「何度も解析すると優位になることが出るのはよくあること」として、有利なデータが出るまで何度も解析を行った塩野義製薬のやり方を批判した。

 他の委員からも「オミクロン株に特化しても非常にいい効果があるように見えない」といった意見や、

「(症状改善の評価点がクリアできていないのに)なぜ最終の臨床試験の報告を待たずに審査するのか」など、データ不足を指摘する声が相次いだ。 さらに、患者が基礎疾患のために服用する薬との併用ができない点や、催奇形性の可能性があり、妊婦や妊娠の可能性のある女性への投与も難しいことから、「最終段階の臨床試験の結果が出るまではとても使えない」といった意見も聞かれ、臨床試験の途中での承認に反対する声が大勢を占める結果となった。

 ■承認申請までの苦難の道 


新型コロナウイルスの出現当初から、この感染症と明確に戦う姿勢を示し、ワクチンや治療薬の開発に挑戦してきた塩野義製薬。しかし、承認の審査に至るまでも長い苦難の道だった。 そもそも塩野義製薬が新型コロナ治療薬の初期の臨床試験を開始したと発表したのは去年7月。この頃、国内では中外製薬が開発した抗体カクテル療法「ロナプリーブ」が軽症者に使える治療薬として初めて承認されたが、点滴薬のため、対象は入院患者のみ。

デルタ株以降、増え続ける自宅療養者でも使いやすい口から服用するタイプの飲み薬の開発が急がれていた。 国内で初めて軽症者向けの飲み薬が承認されたのは去年12月。アメリカ・メルクが開発した「モルヌピラビル」だ。次いで今年2月には、ファイザーの「パキロビッドパック」も承認された。2つ目となるこの経口治療薬が承認された2週間ほど後、塩野義製薬は、厚生労働省にゾコーバの承認申請を行った。 

しかし、この時点では、最終段階の臨床試験は終わっていなかった。オミクロン株の流行によって、無症状の人や症状のより軽い人が増え、臨床データの収集が難航したためで、苦肉の策として、「条件付き早期承認制度」の活用を希望して申請を行った。

 ただ、この「条件付き早期承認制度」は本来、治療法が乏しく患者数が少ない重篤な疾患などで使用される制度。この制度での承認審査は、なかなか進まなかった。 

起死回生となるか期待されたのは、今年5月に創設された「緊急承認制度」だ。パンデミックなどの緊急時に、それ以外の手段がない場合、ワクチンや治療薬を臨床試験の完了前に承認することが可能となるもので、塩野義製薬は、この制度の適用を求める申請に切り替え、改めて承認を求めた。 しかし、結果としては、臨床試験途中でのデータで判断するのは難しいとして、“緊急承認”の難しさを示す結果となった。 

■「評価が不十分で…」

現場の医師からも「処方しない」との声も ゾコーバの“緊急承認”には、実際にコロナ患者を診る現場の医師たちからも反対の声が聞かれた。

 都内などでコロナ患者専従の往診を続ける医療法人社団「悠翔会」の理事長・佐々木淳医師は、

臨床的効果に関する評価が明らかに不十分だ」と指摘する。十分な臨床データがない中での承認となれば、「(副作用のリスクなどを負ってまで)患者さんに使用する理由が特にないので処方しない」と断言する。すでにあるモルヌピラビルとパキロビットパックについて、

「それぞれ重症化・死亡のリスクを下げる効果が明らか」だと評価していて、今後も、この2つの薬を中心に使い分けていくという。

また、発熱外来やコロナ病棟、往診などでもコロナ患者を診ている練馬光が丘病院の小坂鎮太郎医師も「どう使うといいかがわからない」と困惑する。ファイザーのパキロビットパックと同じ作用機序の薬でもあるため、今回承認されていたとしても、「効果のエビデンスレベルがまったく異なるので、ファーストチョイスはこれまでと変わらない」として、既存の2つの薬をまず選択するという。

 一方で、国産の治療薬については、「供給が安心できる」として、開発には期待を寄せているという。

 ■“国産飲み薬”の誕生はいつか 

今後は、最終段階の臨床試験の結果など新たなデータの提出で、再び審査を受けることになるゾコーバ。国は、承認されれば速やかに100万人分を購入し、その後も一定数を購入することで塩野義製薬と基本合意し、塩野義製薬はすでに生産ラインも整えている。 置き換わりの進むBA.5のウイルスを減少する効果も、非臨床試験(試験管内)では確認されているとするが、急がれる“国産飲み薬”の誕生の見通しは不透明だ。 ※写真提供:塩野義製薬


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「爆発的な感染状況」東京で初3万人超 都民100人に1人“陽性で療養”

2022年07月22日 13時03分54秒 | 感染症のこと 新型コロナウイルス


東京都が21日に確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は3万1878人と、これまでの過去最多を1万人以上上回り、初めて3万人を超えました。 


 3万人を超える見通しが報じられたのは、21日の昼すぎ。その後に開かれた東京都のモニタリング会議で専門家は、医療提供体制について「逼迫(ひっぱく)している」として、警戒レベルを最も深刻なレベルに引き上げました。

  国立国際医療研究センター 国際感染症センター・大曲貴夫センター長:「(増加比が継続すると)1週間後の今月27日の予測値は1.64倍の2万7140人と、これまでに経験したことのない爆発的な感染状況になる」 

 その後、夕方になって正式に判明した感染者数は、この1週間後の予測をはるかに上回る数字でした。 

 専門家は、都民の100人に1人が陽性者として療養している状況だと話しています。 

 東京都・小池百合子知事:「都民の皆様には、ワクチン、換気、マスク。この3つのキーワードで、しっかりと感染防止対策を実施して頂きたい」 

(「グッド!モーニング」2022年7月22日放送分より)


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「30年前と同じじゃないか」、銃撃現場に元警察幹部驚く…「何も起きないだろう」と油断

2022年07月22日 10時03分08秒 | 事件と事故
「30年前と同じじゃないか」、銃撃現場に元警察幹部驚く…「何も起きないだろう」と油断


7/22(金) 5:00配信



557コメント557件

[凶弾 要人警護]


>警護は結果が全てで100点か0点しかない」という考えも、マイナスに働いた可能性があるという。何も起きなければ100点と捉え、警護の穴や足りない点について十分な検証が行われてこなかった。


「30年前と同じじゃないか」。安倍晋三・元首相が奈良市で街頭演説中に銃撃された事件の映像を見て、元栃木県警幹部の荒山秀夫氏(71)は驚いた。

 【動画】一発目と二発目の銃撃の間、安倍氏の背後のSPたちは

 荒山氏は1992年3月、金丸信・自民党副総裁(当時)が栃木県足利市の演説会場で撃たれた際、地元・県警足利署の警備課長だった。右翼の男が至近距離から銃を3発撃ち、幸い弾はそれたが、警護のあり方が大きな問題となった。


 会場に早く来ていた容疑者に職務質問せず、銃を持ったまま接近を許した上、警護員(SP)が金丸氏のすぐそばにいなかった。安倍氏の事件と同じだ。

 「こんな地方で発砲が起きるはずがないと思っていた。今回も同様の油断があったのかもしれない」。荒山氏はそう推察する。

 この30年、国内では地下鉄サリン事件が起き、世界ではテロが相次いだ。警察は不特定多数の人が集まる「ソフトターゲット」のテロ対策を強化し、制服警察官を多く配置する「見せる警備」が定着した。

 それに比べ、要人警護は十分に進化を遂げてきたとは言い難い。会場の雰囲気を損なうとして聴衆に背を向けていたSPは、金丸氏の事件を受け聴衆と向き合う「対面警護」に転換したが、政治家への配慮で物々しい警護を控える傾向は変わらなかった。

 政治家は今も昔も、できるだけ聴衆に近づき、身近さをアピールして票につなげようとする。制服警察官やSPの配置を嫌がる政治家もおり、2000年代に首相を務めた1人はSPの削減を求めたとされる。
(写真:読売新聞)


 元警視庁幹部は「要望を無視すれば信頼関係が維持できない。例えば、黒塗りの警護車を目立たない白い車に変更するなどして、その都度、折り合いをつけてきた」と明かす。

 今回の事件で警察と選挙陣営側がどのようなやりとりをしたかは警察庁が調査中だが、警察幹部は「警察全体として、政治家にものを言ってはいけないという空気になっていた可能性がある」と語る。

 元警視総監で内閣危機管理監も務めた高橋清孝氏(65)は「今回の問題を一言で表すとすれば、『油断』だ」と話す。


国内では近年、政府要人が狙われる事件はほとんどなかった。国政選挙のたびに全国で無数の要人警護が行われており、高橋氏は「警察に『何も起きないだろう』という緩みがあったのではないか」とみる。


 「警護は結果が全てで100点か0点しかない」という考えも、マイナスに働いた可能性があるという。何も起きなければ100点と捉え、警護の穴や足りない点について十分な検証が行われてこなかった。


 要人警護に関する警察の内規「警護要則」も、金丸氏の事件2年後の1994年に改定されて以来、一度も見直されていない。


 警察幹部はこう悔やむ。「今回の事件は、危機意識を高く保てず、政治への遠慮や警護の慣れを放置してきた結果だ。この30年のツケが回ってきた」

 安倍氏が銃撃されて死亡した事件は、22日で発生から2週間となる。要人警護の問題点を探る。





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血糖値上昇を抑える でんぷんが消化されにくい新しいお米を開発 秋田県立大 

2022年07月22日 06時05分50秒 | 医学と生物学の研究のこと

でんぷんが消化されにくい新しい米 血糖値上昇を抑える

 食後血糖値の上昇抑制や腸内環境の改善に効果がある難消化性でんぷん(RS)が豊富な新しい米「まんぷくすらり」を、秋田県立大の藤田直子教授らのグループが開発した。

 主力品種「あきたこまち」と比べて、RSの量が10倍ほど多い。
 秋の収穫分から同大発ベンチャーの株式会社スターチテックが販売を始めるという。


12・10・2020

 RSは食物繊維と似た働きをして、体内の酵素であまり消化されないまま大腸に達するでんぷん。

 イネなどの植物は、でんぷんの生合成に働く複数の酵素の遺伝子を持つ。
 グループは、そのうち二つの遺伝子(SSIIIaとBEIIb)が欠けたイネの系統でRSが多くなることを示し、人が食べた場合、標準品種「日本晴」より血糖値の上昇が抑えられることを確かめた。

 朝日新聞DIGITAL 12/10(木) 16:00



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