こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

研究への真摯な態度

2014年04月30日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
4月が終わった。あっという間だった。
一体、この1ヶ月、不肖コロ健、何をしていたのだろうと思う。とくに、神戸広島の学会はそれぞれそれなりにヘビーであったが、終わってみると、一体何が残っているのだろうということになる。



さて、研究関連のことは昨日の研究会議でまた、今年度の仕事が始まったのだが、これはこれで厳しい。
研究の援助をしていただけるので大変助かるのだが、ちょっとずつではあるが、仕事のスケールが大きくなってきている。どこまで私がカバーできることだかわからないのだが、仕事/研究をどこまで膨張させていいのか、と思う。



例の画像改竄疑惑論文問題は、理研のほかの研究者にも飛び火しているようだし、iPS細胞研究すらも一部で問題が指摘されている。
研究には真摯な気持ちで臨み、正直にデータを残していかなくてはいけない。
病理の研究は標本という揺るぎない証拠が残るため、再現性があり、電気泳動のバンドのような話にはならないが、見落としや、知識不足からの誤解釈があったりしてはいけない。

めんどくさいといって、見えている所見を無視したりするようなこともあってはならないわけで、これはこれで大変である。



とにかく、やるからには真面目にやらなくてはいけない。
だが、真面目にやればやるほど時間が足りなくなる。病理標本を使う仕事というのは特にそうである。

それにしても、証拠が無いとは
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早起きして散歩

2014年04月29日 | 鎌倉暮らし
午後から研究会議があるため、早起きして午前中のうちに散歩した。



今日は昭和の日。

段葛のツツジがずいぶん咲いた。



源平池の蓮。よく見ると小さな葉っぱが出てきた。



午後から東京へ。東京とはいっても、品川なので、横須賀線で1本。
この間、東京ではそれほど雨は降っていなかったけど、鎌倉にはずいぶん雨が降ったらしいが、帰ってきたらやんでいた。

明日からは本格的な雨になるらしい。

明日から3日
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読書の記憶

2014年04月28日 | 読書、映画、音楽、美術
先日本棚の整理をして出てきた本、どれも読んだことがないと思って喜んでいたら、何冊かは再読となった。
考えてみれば、こんなの妻やましてや娘が読むわけないという本があっておかしいとは思っていた。読書メーターに登録されていない本は積読本と短絡的に考えていた。読書メーターを始めて4年半になるが、それ以前に購入した本というのは当然あるのだが、読んだか読んでいないのかの思い出よりも、こういったものに記憶を頼ってしまっているというのが、残念というか、いわく言い難い感情に襲われる。

本を読んだ記憶、というのもいろいろある。
内容はもとより、ベストセラーであればその時代背景、作家の話題などだ。さらには、個人的にどんな時に読んだか、読んだ場所の風景、といったようなものもある。



読書の思い出としてどうしても残しておきたいものが一つある。
それは、「フランダースの犬」を読んだ時のことだ。

たしかあれは小学3年生の時だったと思う。
父が知人の家に行くというときに、一緒に車で連れられて出かけたことがあった。一緒にあがるか、車の中で待っているか、と父に尋ねられ、「読みたい本があるから、それを読んで待っているよ」と応えて、私は角川文庫版『フランダースの犬』を読みながら車の中で待っていることにしたのだった。

小一時間ほど待たされただろうか、父が車に戻ってきたときに当時10才のいたいけないコロ健少年、大泣きに泣いていた。
今でもその時の悲しい思いは忘れられない。父も、父と一緒に出てきた父の知人も一体どうしたことかと腰を抜かさんばかりに驚いていた。淋しくなって啼いたのだろうとでも思っていたのかもしれないが、そんなわけは無い。



『フランダースの犬』のあまりに悲しいお話に涙したにほかならない。
ネロ少年が村人に迫害され、忠犬パトラッシュとともに最期の時を迎えた悲話に、小学3年生当時のコロ健、ひとたまりも無かった。というか、この記事のため『フランダースの犬』のあらすじをネットで読んだら、またぐっとこみあげて来てしまった。40年経った今でも私はこの本に弱い。ちなみに、アニメ世界名作劇場に出てくるパトラッシュはかわいいが、アニメは私が本を読んだあと作られたものである。

『フランダースの犬』を読んだら、自分が泣いてしまうのがわかっているので、この先、読みたくない。
だが、こうして思い出していたら、自分が死期を悟るような時が来たら、読むことがあるかもしれないと、少し思った。

もちろん、ほかにも心に残っている本はたくさんあります
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連休は鎌倉で

2014年04月27日 | 鎌倉暮らし
昨日から今年の大型連休が始まった。昨日の午後は新幹線に閉じ込められていた(広島→新横浜)ので、私にとっては今日からのような感じだ。
この時期の日本列島は本当に気候がいい。昨日の広島の天気予報も快晴だった。



今日の鎌倉は朝から快晴。少し前の曇天続きが嘘のようで、気分も晴れる。

先日、だれかに「先生、連休はどこかに行くのですか?」と聞かれたが、今年はどこにも行く気になれない。神戸、広島と遠出が続いたということがあるが、とにかく、週末鎌倉にいられないでいるので、連休中は鎌倉に居座るつもりだ。



毎日、マナーが悪いだのなんだのと、イライラしながら往復4時間足らずかけて通勤し、家には寝に帰るだけ。さらに、週末は学会続きで、さらに私用が続いて出かけることが多くなるともう、まったく都内に勤める身で鎌倉になど住んでいる意味は無い。
だから、今年の連休は鎌倉で過ごす。
明日は研究の集まりがあったり、後半の4連休中にもどうしても病院に行かなくては行けない日があるが1日ぐらいは仕方ない。



今日はとにかく、休みの1日だった。午前中、娘が録画しておいたドラマを観ていたので、一緒に観た。
続・最後から二番目の恋
長谷、坂の下から極楽寺あたりが舞台で、鎌倉市役所をはじめ、市内各所でロケを行っているらしい。たしかに鎌倉なら、下手なスタジオセットを作るよりそのままロケをした方がよほどいい。

家でじっとしているのに飽きたら、ドラマのロケ地でも訪ねてみよう。
材木座海岸で、黒犬を連れているオヤジがいたら、コロ健かもしれないです。




(昼間は日差しが強いので)早起きしないとナイトは連れて行けない
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祝 富岡製糸場世界遺産登録(内定)

2014年04月26日 | 日々思うこと、考えること

第103回日本病理学会総会が終わった。初日から自分の関係する演題があったので、前日から広島入りして、都合4日間の長丁場でけっこう疲れた。
仕事を終えてそのまま広島に向かい、初日の朝一番の共同演者として出席してから、19時20分の講演会が終わるまでずっと、学会場にいた。2日目は7時半過ぎから会議があって、それから夜19時20分の私が事務局を務めている研究会主催の講演会が終わるまでほぼずっと、学会場にいた。“ほぼ”というのは、途中、別の研究会の会議が学会場の外であったからというだけだ。今日は昼の委員会まで参加して帰ることにした。もう、へとへとである。


三日とも同じ時間に目が覚めるとは


学会場が広島国際会議場と川を挟んで約200メートル離れた広島ANAホテルとに分かれていたので、行ったり来たりが大変だった。雨が降らなくて本当に良かった。さすがにゴールデンウィーク前後は天気がよいだけのことはある。日差しは強かったが、湿度は低く日陰に入ると気持ちがよかった。
こんなにすばらしい天気が続いたのに、宮島にも錦帯橋にも行けなかったのは残念だった。まあ、仕事だから仕方がない。



国際会議場からは市電に乗って広島駅に向かった。ちょうど、原爆ドームの横を歩く。昨日一昨日と遠くから原爆ドームを眺めていたときには何も感じなかったのだが、今日、その横を歩いたら急に胸が揺り動かされた。人類の犯した過ちというのが、そこにはある。戦争の究極の形が具体化されたのが、広島、長崎への原爆投下であり、その記憶が原爆ドームである。そのことが伝わってくる。この思いが起こされたというだけでも、広島で開催された病理学会に参加して良かった。



群馬県の「富岡製紙場と絹産業遺産群」その関連施設が世界遺産に登録される運びとなったそうだ。また一つ、人類の遺産が選ばれたということは、暗いニュースの続く日本にとっては、久しぶりに明るい知らせだ。原爆ドームでも思ったが、世界遺産には存在そのものに人類にとっての重要な意義がある。社会科の教科書でその絵は何度も目にしてきたが、実際に訪れたことは無い。また、保存には数多くの人の努力があったそうでもある。
鎌倉と富岡では関東の端と端ではあるが、行こうと思えば行ける場所でもあるので、一度訪れてみたい。

鎌倉はダメだったけど・・・
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富岡製糸場、世界文化遺産へ ユネスコ諮問機関が勧告(朝日新聞デジタル 2014年4月26日09時59分)
 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に、世界の絹産業の発展に重要な役割を果たしたとして日本政府が推薦していた「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)が登録される見通しとなった。ユネスコの諮問機関が「登録が適当」と勧告した。6月15日からカタールのドーハで開かれる世界遺産委員会で最終的に決まる。
フランス・パリの世界遺産センターが25日(現地時間)、文化遺産の候補を事前審査する諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告内容を日本政府に伝えた。イコモスは遺産候補を「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」の4段階で評価、富岡には「登録」を勧告した。

 富岡製糸場(富岡市)は、1872年に明治政府が設立した官営の製糸場で、国内の養蚕・製糸業を世界トップレベルに引き上げた。近代養蚕農家の原型になった「田島弥平旧宅」(伊勢崎市)、養蚕教育機関だった「高山社跡」(藤岡市)、蚕の卵の保存に使われた「荒船風穴」(下仁田町)と共に、海外から導入した技術を高度化し、世界の絹産業の発展につなげる舞台となったとして、世界文化遺産への登録を目指している。近代以降に建造された産業施設では、国内から初めて推薦された。

 イコモスは、富岡製糸場について「養蚕と日本の生糸産業の革新に決定的な役割を果たし、日本が近代工業化世界に仲間入りする鍵となった」と指摘し、資産の保護措置も「適切に実施されている」と判断を示した。推薦書の主張をほぼ認めており、文化庁は「パーフェクトに近い評価」と受け止めた。

患者さんに寄り添って・・・病理外来のこと

2014年04月25日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
学会に出ると、自分がいかに何も知らないまま、日々惰眠をむさぼって生きているかということがわかる。
自分の興味のあることと全く違う領域のことだと思っていたことが、意外と興味のあることと近い領域のことであることがわかったりもする。
当然、その話を聞くまでは全くの素人なので、その分野のことがとても進歩していることに愕然とする。

まあ、こういうことはよくある。



もう一つは、我流でやって来たことが明らかになるということ。
自分では、それなりによくやっていたと思っていたが、上には上がいるということに気がつく。今日も、そんなことに気がついた。

今日、『病理外来』についてのワークショップ(病理医が一般人と会い、患者・家族に説明する意義は何かを考える)に参加したおり、いろいろな先生がそれぞれお話ししてくれたのだが、何よりもためになるのは技術的な話である。
ある先生の外来での患者さんへの説明の仕方の具体的な紹介は、私が普段行っているものより遥かに上を行くものだった。



最近では、患者さんへの接遇について医学部でも行われているようだが、それでも医学知識の詰め込みがメインで、患者さんとどう接するかなどの教育は少ない(と思う)。ある意味サービス業なのにそういった部分の教育が不十分と思う。
臨床医だからといって、患者さんと接する機会が多いというだけで、こっちが患者になったときに嫌な気分にさせてくれる臨床医はゴマンといる。だから、病理医が患者さんと話すのに馴れていない、というようなことで臨床医と違うというようなことで悩んだり、引け目を感じたりする必要は無い。

病理医も患者さんに寄り添っている。



だが、そういうことに関してやり方や、意見を交換する場がこれまで無かった。そういう意味では、今日のワークショップはたいへん、有意義だった。




病理も臨床
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第103回本病理学会総会@広島・・・病理医は診断屋ではない

2014年04月24日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
広島は快晴。
ホテルの部屋から朝日がよく見えた。去年の札幌での病理学会もいい天気だったので、二年続きの晴天学会ということになる。



こんなによい天気ではあるけれど、学会出張は観光ではない。朝から学会場で勉強している。
幸か不幸か、メイン会場の広島国際会議場とサブ会場のANAホテルが少し離れており、あちらの演題、こちらの演題と、会場移動のたびに外を歩くことができるので、その機に外の空気を吸うことができるので助かる。



さて、今日一日演題をたくさん聞いてきて、なんだか違和感を感じた。
診断病理にみんなぴりぴりしている。

免疫染色がどう、分子診断がどう。

たしかに、遺伝子診断、機能的診断はもちろん大事なのだが、病理医の役割って診断マシンではない。

そのうち、腫瘍の質的診断なんて遺伝子で99%は決められていくと思っている。だから、そう言った意味での診断なんてどうでもいいのだと、真剣に思っている。
そう思うのも、近年の遺伝子解析などの進歩によるものであるのは言うまでもない。

病理医がやらなくてはいけないことは、『その腫瘍があるから、呼吸不全を呈した』といったような、全身的な病態を病理組織学的に診断できるようにすることだと思っている。
質的診断を行うための病変部を同定することも、もちろん大切なことではあるが、それは比較的容易だ。



この先、病理医がやらなくてはならないことは山ほどある。
分子診断などはそのうち、普通の検査室レベルの仕事になる。

なんで、私たち病理医がいるのか、何でもかんでも遺伝子で白黒つけることなんてできるわけが無い。
そのことを良く理解して、私たちは日々研鑽を重ねていかなくてはいけない。




臨床に振り回されないように
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あのとき以来の広島行

2014年04月23日 | 日々思うこと、考えること
~第1章 出発前の意地悪な会話~
夕焼けに向かって走る新幹線のぞみに乗った。
前回、某学会で広島に行ったのは一昨年の秋だった。その時以来新幹線が嫌いになってしまったが、今回は途中で立ち往生なんてことはあってほしくない。



私の新幹線嫌い、というか飛行機嫌いを話すと、「私も好きではありません」などと言いながら、みんなでいろいろ話し出す。
「広島、遠くていやですよね」と、私と同様今回の広島の病理学会に参加する病理医は異口同音に言う。広島空港から市街地まで1時間近くかかると聞くと新幹線で行くのも同じぐらいなもので、結局新幹線にした。

事前の話で困るパターンがいくつかある。
その一つが、時間を告げられること。
「広島まで東京からだと4時間ですよね」と言われると、『横須賀線で鎌倉東京2往復か』とすぐに換算してしまう。
「先生、この間、神戸往復して、それよりずっとありますから大変ですよね」
などと、余計なことを思い出させてくるのもいた。この間も新大阪に着くまでに尻が痛くなって、まだその感触が消えないでいる。
「寝るしか無いけど、2時間寝てから目が覚めてもあと2時間」などという奴もいた。よくも、そんなことを考えるものだ。これはけっこうキツイ言い方だ。下手に寝てもうまくいかない、というか寝覚めが悪い。

いろいろ考えているうちに、『4時間近く新幹線に缶詰め。途中下車不可』という結論に達した。
最悪である。今朝など、新大阪でいったん新幹線を乗り換えるようにしておけば良かったと後悔した。それか、京都で一泊とかもよかった。
こんな文章をまだ、富士山を横目に見ながら書いているのだから無謀な話である。例の掛川駅あたりでフラッシュバックが起こったりしなければいいのだが。

ちなみに、この時点で出発してからたったの30分しか経っていない。あと、3時間半残っている。



~第2章 途中下車はしなくても大丈夫だった~

快調である。そろそろ新大阪。広島まであと1時間半だ。
ここまで、書き溜めていた記事を整理していたらあっという間に京都を過ぎていた。毎日、記事1本を書いているが、それぞれにけっこうな時間を費やしているということがわかる。果たして、私のこんなブログにそのような時間をかける価値があるのかと、妙な疑問が浮かんでくる。だが、古来、日記などというもの、自分のために書いているもの、その時々に感じたあれこれを残しておくこと自体は意味がある。

そんなことはさておき、新幹線は怖くなかった。
以前、掛川駅で閉じ込められたときにはこの世の終わりかとさえ思ったが、これなら博多までだって行けそうだ。実際以前は平気だった。
あの、掛川駅での立ち往生さえ無ければこんな症状がおこるようにはならなかったのに、と思うと、あの日の大雨が恨めしい。

~第3章 あと一息、というところで~

岡山までたどり着いた。これで、広島まであと一駅、30分である。

ところがここで、特急因幡号が遅れたとの車内アナウンス。
待ち合わせのため発車が遅れるという。

ついに来た。と一瞬思ったのだが、それよりも「このことを記事にしなくては!」という意識が先に立った。今のこの焦燥感を記事にしなくてはならない。
などと思って、最後の章を書きはじめたら、2分の遅れで出発してしまった。

もう、広島までそんなに時間は残っていない。というか、こんなもので4時間半、悩んでいる暇もなく過ぎてしまったかと思うと、少しホッとした。
あとは、ホテルに無線LANが完備されてさえいれば、問題ない。



~第4章 広島着~

広島には、無事着いた。日曜日にWOWOWで観た仁義無き戦いを思い出す。

東京では、銀座がすごいことになっていると、妻がラインに入れてきた。安倍総理とオバマ大統領の寿司屋行のせいだろう。私は、東京を既に遠く離れてしまっている。オバマ大統領、忙しいようで、今回は鎌倉に来る暇はとてもなさそうだ。

結局、新幹線の中ではこんきものことばかりやっていた。今日の記事を投稿したら、プログラムを開いて明日の予定を立てよう。
おっと、その前にシャワーを浴びて、ビールを飲んで、と。


 今夜から3泊
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天気と気持ちの関係

2014年04月22日 | 日々思うこと、考えること


今朝の鎌倉は久しぶりに晴れた。もちろん東京もだ。
昨晩の雨の水滴を残して、チューリップが楽しげに咲いている。
雨模様だったここ数日、おかげで気分もずいぶん沈んでしまったが、それを晴らしてくれるような空だ。

天気がいいと、気持ちも晴れる。

こういう気持ちは晴れが続いている時には気づかない。



学会そのものの心配だの学会出張による病院業務への影響を思ったら、ずいぶん早くに目が覚めてしまった。
私は病理学会ではたいしたことはしていないが、それでも小さな研究会のコンパニオンミーティングの準備があったり、外科の医者に発表してもらったり、もちろん自分の発表がある。

あれこれ考えると眠りはとても浅いものになる。
雨が続いて、余計にそんな気分になっていた。

だけど、目覚めたら、晴れていた。嬉しかった。



残念ながら午後から天気は下り坂。昼過ぎに外を見たら、暗雲がたれ込めていた。

仕事帰り、道路が濡れていた。雨が降ったようだ。
やんでくれていて助かった。

こんな天気につられて元気がなくなるようにしよう。



明日は、病院から直接広島へ向かう。
今日のうちに切符は用意した。あとは、今夜忘れ物が無いように準備をする(小学生か?)。


 いよいよ追い込み
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いよいよ次は病理学会だが

2014年04月21日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
このブログ、不肖コロ健、一応匿名にはしているが、日本人の病理医であることは隠していない。時々、小さな写真も出している。
ということで、今週末に病理学会があって、そこでの発表を目指して準備にいそしんでいることを隠す必要もない。
この年になってもまだ、自分でポスターを作ったり、発表スライドを作ったり、というようなまねをするのは少々気恥ずかしいのだが、結局のところ、自分のことは自分でするしかないのであきらめる。



先週末の神戸での講演の使い回しができたらいいのだが、全く別の分野なのであきらめるしかない。
昨日の帰りの新幹線の中で、ずいぶん進んだつもりだったのだが、ただ単に何もやっていなかったということが明らかになり、やらなくてはならないことが絶望的にあるということが判明した。

最悪なことに、今回はポスター発表。いつもじっくり話しがしたいのでポスター発表を選んでいるのだが、ポスターを印刷してから出発しなくてはいけない。

期限は明後日の午前中。
学会は広島で開催されるため、明後日の午後遅くには東京を発たねばならないからだ。
一演題、外科の先生に発表してもらうのだが、それが初日の朝一番。



幸い、その先生に発表してもらう分の写真は渡しておいたので、あとは頑張ってもらうしか無い。さっきも、ハッパをかけておいたので、頑張ってもらいたいところだ。

”画像が無ければ病理にあらず”、などとこれまでずっとうそぶいてきたのだが、今回はついに画像無しなってしまうかもしれないピンチに陥っている。

画像が無いというのは、新しいデータを探し出せないということでもある。
いまさら浮き足立っても仕方が無いので、あと1日でやれることだけやってみよう。


 体が持てばいいのだが
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これまでの日本の先進性と今後の国際交流

2014年04月20日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
今回の国際学会、外国からの参加者は韓国からの先生が主で、これに中国からの先生が加わっている。
開会に先立ち韓国南西部で起こったフェリー事故への黙祷が行われた。
目の前の転覆した船にかけがえの無い肉親が閉じ込められているという状況はきわめて過酷で、胸が張り裂けそうである。
この場をお借りして、事故に遭われた方にお見舞い、お悔やみを申し上げる。



この学会、もともと、日韓の専門医で始められ、中国の研究者も加わったらしい。
以前に書いたことがあるけれど、韓国、中国の最近の学術的進歩は著しく、論文数では既に日本は危機に瀕している。
日本の学問的なアドバンテージは、いまや歴史的に先進的であったということだけだ。だけとはいえ、このことは重要で、先進的な医療を行ってきた先輩が現場にいるということは、教科書や論文に出ていないこと、すなわちノウハウの蓄積があるということである。このことは、目に見えないがとても大切なことだ。



ただ、臨床研修の導入によって医者の流動化が進んでしまったことで、“•••学派”を維持していた教室制度が崩壊したこと。それとマニュアル化の進展によって誰もある程度のことはできるけど、そこまでになってしまったということで、日本のみえない先進性というのもそろそろ終わりのような気がする。
さて、学会の公用語は英語であるが、東洋人同士が英語で意思疎通をしているというのも少々変な気がする。学会というと欧米崇拝的なことがあるが、韓国も中国も進境著しいのだから、この地域での学術交流をもっと進めればいい。
何よりも、交通費が安いし、移動時間も短い。
実際、一部の研究グループはずっと前から行っている。私も、この会は10年ぶりぐらいだけど、以前に出ている。
日本とそれぞれの国との関係がどんどん悪くなっている今、マスコミは関係悪化をあおるようなことばかり書いていないで、そういった学術的交流がけっこう多いということを取り上げてみたらどうかと思う。



みんなで仲良く
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プレゼンでの私の美意識

2014年04月19日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
反省点は多かったものの、まずまずのプレゼンテーションができたと思う。
昨夜は早めに寝たのだが、なんとなく頭が重く、英語がなかなか出てこない瞬間があって、少々困った。
やっぱり年のせいなのか、勢いで乗り越えることができなくなってきている。



ホテルの部屋から会場のある大学がみえた。
寝覚めは良く、朝食はたっぷり食べることができた。
会場は目と鼻の先にあるので、500メートルほど坂を上って行った。下手をすると街の空気を何も吸わずに帰ってくることがあるので、こういう時間は大切だ。



立派な会場で、参加者は100人ぐらいか。半分ぐらいが外国から参加の先生。
この学会、基本的に臨床医の学会であり、症例の解説を病理医が行う。病理医は全部で7名呼ばれていた。このうち、日本人は3名。



私たちの症例は午後のトップ。お弁当を食べた直後で多少元気なところで回ってきた。
自分が話す直前には少々心臓がドキドキしたが、話しだしてしまえばそんなことかまっていられない。とにかく一気に話しきってしまうしかない。

ところが、今回は臨床医と交互に話したので、いったん、考える時間が生じてしまった。
というのも、2回検体が採取されていたからだ。最初は診断をつけるための検体採取で、まずはこの診断の説明をした。いったん、治療が入って、治療後の評価を行った。
前半で少し足りなかったところ、詰まったところが気になったまま、後半のプレゼンとなった。若干、いつもと違ってあたふたしたが、とにかく話しきった。

まあまあだったとの評価を知り合いの臨床医がしてくれたので、まずまずだったのだろう。



臨床のプレゼンも大変だが、病理のプレゼンというのもこれはこれで難しい。

というのも、臨床の発表は文字データが中心になるので、最悪、原稿をスライドに書いておいて、それを読めばいい。
もちろん、そういう発表はあまり評価は高くないが、発表のための発表であれば、なんとかその場をしのぐことはできる。



私にとって病理のプレゼンはいつまでたってもキツイ。なぜって、画像の説明だから。
目の前に、答え(=組織所見)があるじゃないか、と言われるかもしれないが、とんでもない。これを解釈して、人様にわかっていただくようにするのが病理医の仕事であり、プレゼンではこれをしゃべりで行う。

いろいろ、話したいことを矢印とかコメントとしていれておくのもありだが、それではスライドがうるさくなってしまう。
組織というのはとても多くの情報に溢れているので、それを見る人の感じ方、考え方も多様である。だから、変な注釈でそれを妨げてはいけない。
もちろん、まとめのスライドは最後につける。

私にとって字の多い画像スライドはみっともないだけだ。
たいしたものを持ち合わせているわけではないけれど、私の美意識に反する。
美意識というのが偉そうなら、こだわり、と言い換えても、まあ、いい。

ということで、今回も、画像所見としゃべりだけで乗り切ることとした。実際、5秒以上は言葉に詰まるというようなことがなかったのだから、まあよしとしよう。

それにしても、こんなこと、50歳過ぎのベテラン病理医が言って許されることだろうか。そのうち、偉い先生におしかりを受けそうで、怖い。



いよいよ来週は病理学会
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さあ、いくぞ。

2014年04月18日 | 日々思うこと、考えること
品川駅で新幹線に乗って、西を目指して出発。
学会は神戸で開催される。今夜と明日の夜は神戸泊。

新幹線の中では明日の発表スライドのチェックをしようと思っていたのだが、品川駅のエキナカで弁当とつまみを買ってしまい、さらには新幹線改札を通ったら、“ビール、おつまみ”の看板の前にサラリーマンとおぼしきスーツ姿の男性の列を目撃して思わず缶ビール2本を購入してしまった。
さすが品川、宿場町である。駅全体が、“通過されること”に馴れているようにみえる。
夕食はあちらに着いてからと思っていたのだが、22時過ぎにラーメンとか食べようものなら、さらなる体重増加は間違いない。ここのところ、80kg線の攻防が続いており、これを突破されてはいけない。
ということで、しなくてもいい不摂生はやめておこうと思ってのことだが、これでは結局眠くなって原稿は一体いつ作ったらいいのだろう。発表スライドはできていたが、品川を発つ時点で演説原稿は作っていなかった。



とりあえず、夕食の弁当が冷めてしまう前に食べることにした。こういう駅弁の写真、Facebookにアップされているのをよく見るが、なるほど、長距離列車の中は暇だ。閉じ込められた中にいると、こんなものでも、話題になると勘違いしてしまう。まあ、私もその例に漏れないということに気がつく。



名古屋までの間、ほろ酔い気分になりつつ、演説原稿の前半を書き上げた。落ち着いてみると、少なからず字が乱雑で明日の発表が心配ではある。ハンドフリーでいくつもりなので、まあ、それほど気にしないでいいだろう。
新大阪までの間に、原稿の後半を書いた。一応、それなりの体裁はできた。



新大阪でエスカレーターの立ち位置が右にかわっているのを見て、関西に来ていることに気がつく。新大阪で新快速に乗り換えた。
多少は、通勤の混雑を見ようと思ったのが良くなかった。けっこう混んでいた。幸い大阪で座ることができたのでそのまま神戸に向かった。



さあ、明日は頑張るぞ、と、もう疲れたのでさっさと寝ることにする。



 この部屋で二泊
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結局、いつもこうだ

2014年04月17日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
たしかに、教科書に載っているような病変だったら、教科書を読めばいい。誰も私に聞いてくることは無い。

とはいえ、教科書に載ってないような病変、誰が解るというのだろう。



今回の症例も、いつもの通り。難しく、よく解らない。
病変をどう解釈したらいいのだろう。
Nobody knows.

だが、組織像から臨床像を説明することができなければ病理医の立つ瀬がない。それに今回は招待されてのプレゼンだ。

標本の中にのみ、真実がある、と、昨晩も、仕事を終えてから、学会の準備を始め、都合3時間近く顕微鏡を覗いていた。
標本を診てたら、見落としていた血管病変が見つかった。
またもや理論の再構築が必要となった。

病変形成には臓器そのものの障害に血管病変が加わっている。スッキリした説明ではあるのだが、さて、これをどうやって分かりやすい英語でプレゼンするか。



もう少しテンションが上がれば、いろいろいいアイディアも浮かんでくるのだろうが、火事場の馬鹿力も、年齢を重ねる毎に衰え、今回もいよいよどうしようもなくなってきた。

今夜もカンファレンスまで終え、病理の部屋に戻ったらすでに19時。

「うーん」
唸ってばかりいる私を見かねたのか、レジデントの先生が、
「(コロ健)先生、私、以前(別の先生に)”発表なんて、じたばたしないでその時が過ぎるのを待ってりゃいいんだよ”と、言われたことがあります。先生もあんまり完璧を目指さないほうがいいのではないですか」
と心配された。

ありがたがったけど、私の場合、完璧どころか、穴だらけだから唸っているのである。
とにかく、最後の最後まで粘るしかない。少なくとも明日夜の新幹線までは。

あと二日
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ナイトのことで大騒ぎ

2014年04月16日 | 犬との暮らし
期せずして、ペットロスへのトレーニングになってしまった。



フラットコーテッドレトリバーのナイトが4歳になったこと、先日このブログの記事にした(『ナイトの誕生日』2014年04月06日)ばかりだが、実はここ一、二週間、元気がなかった。

先週末辺りから、ときどき急に痛そうな声を出すようになった。散歩中誤って足を踏んでしまった時に出すような声に近い。
先週末、心配した妻が近所の獣医さんのところに連れて行ったが、足が痺れてもおかしな声を出すことがあるので、土日は様子を見ることになった。



だが、土日も頻繁に痛そうな声を出す。
マルチーズのコロも心配して、その都度吠える。おかげで妻は土日ほとんど眠れなかったらしい。

娘も加わって、ナイトの体をあちこちいろいろ触っているうちに、どうも前足の付け根から首のあたりが痛いようだということがわかった。

以前、組織球腫ができたところに近い(『ナイトの腫瘍の手術と病理診断』2011年12月27日)。
ナイトの場合まだ子供だったから、少々発育異常を呈した細胞から発症したもので、治ってしまえばそれまでで、青年期(ちょうど、4歳頃)にできることは無いと思っていた。そうなると、再発か、と。
ネットで調べると成犬以降の組織球腫の予後は悪く、手の施しようが無いらしい。そうすると、もう、ナイトの命もあと1年もつかもたないか。
フラットコーテッドレトリバーの平均寿命は、小型犬に比べて短いと言われている(らしい、知らなかった)のだが、それでも10歳は越えるらしい。それが、4歳になったばかりでとは、相当つらい。それも突然。
これがペットロスかと妻共々、暗澹たる気持ちになってしまった。

ご近所の犬好きの人に、腫瘍を診てくれる獣医さんを教えてもらって、妻がナイトを連れて行った。
そこでレントゲン写真を撮って、仔細に調べてくださった。




その結果、首の骨に剥離骨折がみつかった。

治療はとりたててなく、一週間の室内安静。二週め以後はハーネス(胴輪)をして外出(散歩)可ということになった。
痛み止めを飲まされて帰ってきたので、その日はおとなしかった。

いつも使っているチョークチェーンに戻すのは、その後のことになるだろう。散歩の時はいつも緩んでいて、引っ張ることはほとんどないのだが、こういうことがあると、原因の一つと思えて心配になる。だが、ナイトはおとなしいとはいえ、大型犬である、興奮して突然走り出すようなことがあると困るので、いずれは戻す必要があると考えている。



今や、マルチーズのコロと同様に、完全に室内犬と化しているので家の中にいるのはいいのだが、ちょっと調子が良くなってきたら、もうじっとしているのがつらいようだ。

犬の回復力を考えたら、当たり前と言えば当たり前である。

とにかく、ほっと一安心。



コロ(7歳)も心配してたんだよね


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