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消磁器

2024年04月23日 | 修理・工作・技術

 

修理完了

大陸の通販から消磁器を購入した。帯磁したドライバーやピンセット、それに腕時計の消磁をしようと思った。注文から2週間ほど待って商品が届く。ペラペラの袋に薄い化粧箱に入った本体がそのまま入っていた。緩衝材は一切なし。開封すると消磁器本体は上下に割れて分割され内部のトランスも固定が外れ転がっていた。輸送時に踏みつけられるなどされたのだろう。雑な荷扱いの動画を観ているのでさほど驚きもしなかった。以前にもHPノートPCのキーボードASSYを注文したところ薄い箱で送られてきて大きく湾曲破損していたことがあった。売り手に消磁器の破損画像を添えて報告し対応を求める。果たしてもう一個送ってもらうことで決着した。本当に送られてくるかは懐疑的だが。破壊された消磁器をこのまま捨てるのも忍びない。割れた筐体の樹脂部分はエポキシとプラリペアで補修した。外れたトランスは内部で固定し直す。内部配線を確認すると1次側は裸線が空中配線されていた。保護回路もなくモーメンタリスイッチとパイロットランプ経由でトランスに接続するだけの簡単なもの。徐々に磁力が減衰していくような仕掛けもなく単なるON/OFFのみ。修理して通電してみると微かな唸りと共に通電。強い磁場が発生した。帯磁したドライバーを近づけると50サイクルの振動でプルプルと手応えがある。通電したまま徐々にドライバーを遠ざけていく。これを2~3度繰り返すと実用程度に消磁することができた。消磁の効果は方位磁石を近づけてチェック。消磁器は保護回路も無いので長時間の通電はコイルに熱を帯びる危険性もありそう。また通電する際は消磁器の周りに余計な物を置かない注意も必要。まあ、修理も楽しみのうちなのでいいのだけれど。

薄い化粧箱では保護できない

パッカリ割れていた

大きなクラック

トランスが転がり出てきた

そういえば小学生の頃、NHK夕方の子供科学番組「レンズはさぐる」で磁石をテレビのブラウン管に近づける実験が放送されていた。電子銃から発射された電子が磁力線の影響を受ける。テレビ画面が虹色に歪んでとんでもないことになる。日本中の子供が面白がって真似をしてしまい家のテレビが故障して社会問題にもなった。翌日の放送で真似しないようにとの注意喚起がなされたが後の祭り。一度帯磁してしまったブラウン管は消磁器で直すしかなかった。父からブラウン管に磁石を近づけてはならんと教育されていたのでこの騒ぎを静観していたのを覚えている。

 

 

 


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