イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ごつごつした、みにくいやつ、味はさわやかセロリ味

2016年09月30日 09時00分00秒 | 英国の野菜、果物
ひさしぶりに、イギリスの野菜です。

セレーリアック celeriac 



日本で、見ないでしょう?
気持ちわるいでしょう・・・

見たこと、ありますか。

セロリの一種の、根です。
根菜です。

手にずっしり。


写真でしか見たことがないのですが、サラダにするあのセロリそっくりの茎が上に生えてきます。

茎が育つ前に根っこを掘りあげて食用にします。

普通のサラダとちがって、セレーリアックの茎は苦くて食用にならないんだそうです。

料理方は、マッシュかピュレー。

ピュレーをスープにします。
残念、スープを作るのは先の話、写真がありません。

ほんのり苦味のある、セロリの青くさい味のとろ~んとしたスープです。

年配のシェフが教えてくれました。もともとは、スイスのレシピなんだそうな。
スイスでは茎のセロリより、こっちのほうがよく使われるそうですよ。






↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。


コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラモル・ホールで英国式フラワーアレンジメントの祭典、やっぱり古典がいちばん

2016年09月27日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
今日で3回目、ブラモル・ホール Bramall Hall のイベント、フラワー・フェスティバルの記事です。





草花は自然に咲く姿がいちばん美しいと私は思います。

昨日までの記事で、美しい花を材料に芸術的表現?をこころみた、独創的なディスプレイへの違和感をお伝えしたつもりですが・・・

中には、悪くないな、と思わせるものも、いくつかありました。


ヴィクトリア時代の建て増し部分(外から見たら、ちゃーんとチューダー式の白黒ハーフチンバー風に建てられています。)の一階、厨房 Kitchen



素朴な木のテーブルの端から端まで、野の花や果物をまぜてあしらったどっしりした構成のアレンジ。




1960年ぐらいまでは、キッチンとダイニングスペースを分けるのがイギリスでは一般的な家屋のアレンジでした。

今は、オープンキッチンが主流です。

キッチンとダイニングスペースを隔てる壁にはたいてい、「ハッチ」という、扉つきの窓があって、できた料理をだしたり、食べ終わったら食器を戻したりするのに使われました。
いちいち2つの部屋を物を持って行き来しなくてもいいように。

召使が次々と料理を運んで出入りする大邸宅にもこれがあったのがちょっと、驚き。



長い調理テーブルのある厨房のハッチから、ヴィクトリア時代の飾りつけのダイニング・ルームを覗いたところです。

ハッチには、ティーセットがおいてあります。


ダイニング・ルーム Dining Room のダイニング・テーブル


ごく普通の、テーブル・デコレーション。

・・・悪くないです。
クジャクの羽根が余分かもしれませんが、ヴィクトリア時代の「こてこて趣味」に合うかもしれません。


私が一番気にいったのは、納戸 Still Room




壁から下がる乾燥ハーブは、通常の小道具ディスプレイだと思います。

素焼きの壷に生けた野の花、カウスリップは作品でした。
静謐な空間を演出しています。

以前はなかった!
車椅子用のめだたないエレベーターを改装時に設置したようです。


奥の窓辺の赤いグラジオラスが余り自己主張せず、モダンにアレンジしてあるのも悪くないと思います。


チューダー様式の、古いオリジナルな建物の部分に戻ります。


漆喰の梨と鳥の連続模様のフリーズ飾りとオリジナルの天蓋つき木製ベッドが見ものの、2階の小さな寝室、パラダイス Paradice Bedroom。   

窓辺の華やかなアレンジが、あまりにも古典的で、しかも室内が窓の外にくらべて暗いので目立ちません。


つぼみのグラジオラス、カーネーション、ユリ、バラと気落ちするぐらいありきたり。
寝室にあるのが疑問ですが、花が引き立つなかなかなアレンジです。


天蓋つき寝台のよこにあった赤ちゃん用ベッド(クリブ)にふんわりかかっていた、上掛けキルトがカスミソウでできていました。


藤色の部分はコーン・フラワー。

細かいメッシュに花がさしてあるんだと思います。

私は、やっぱりこういう不自然なちまちましたものがすきではないのですが・・・
あまり自己主張しない、こちんまりしたサイズだったのと、ほんとに布のような質感を追求していたところに好感をもちました。

この手の「不自然路線」の唯一、許せる作品例。

同じ部屋の木製のタオルかけに同じく、さりげなくかかっていた花をちりばめた布状のものの写真も撮ったのですが、ピンボケ!ここではお見せできません。

結局どうせ不自然に飾るなら、奇をてらったアート志向のものより古典的なディスプレイにしたほうが花の美しさが生きるということではないでしょうか。

やはり、主観の問題かもしれません。

フェスティバルは日曜でおしまい。

昨日、月曜日は、ホールの定休日ですが、臨時であけて、展示に使った花のばら売りをしていました。

あまり、売れてなかったようですよ。





24日、昨日の日報記事のリンクを貼りました。

英国式??フラワー・アレンジメントの祭典、チューダー様式の邸宅、ブラモル・ホールで2016年9月24日ブログ

英国式??フラワー・アレンジメントの祭典、チューダー様式の邸宅、ブラモル・ホールで、その22016年9月26日ブログ




↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

英国式??フラワー・アレンジメントの祭典、チューダー様式の邸宅、ブラモル・ホールで、その2

2016年09月26日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
ブラモル・ホール Bramall Hallの奇妙なフラワー・フェステバルの続きです。


(3月の写真です)

前回、「明日につづく」なんて明記しておきながら、昨日は休刊してしまいました。

ブラモル・ホールのいちばん古い部分、1400年代後半の建築の、チャペル(家族用礼拝堂) Chapel

1400年代のステンド・グラスが奇跡的にのこっています。
壁絵も見どころです。
そんな建築細部の紹介はとりあえずおいておいて・・・

結婚式スポットとして、今も大人気。
細い紐で作ったスクリーンに絡めたスプレーマムと、バラ・・・結婚の象徴・・・陳腐です。


普通に通路を飾っちゃいけなかったのか??

むしろ、素直に高さを強調して盛っただけの、伝統的な「英国式」アレンジメントのほうが、独創性にかけるかもしれないけど、花の美しさを引き立てる効果大。


つぎ、階段室をはさんで、宴会室 Dining Room
これも古い部分です。

テーブル・デイスプレイがもちろんメインですが、部屋中花でいっぱい。
確かに、花はきれい・・・





すごくたくさんのフラワー・アーティストがこの部屋の装飾にかかわったようです。

高すぎてジャマ、な気がしないでもないですがこういう普通のテーブル・デコレーションにはもんくのつけようがないです・・・

椅子のピンクのオーガンジーのリボン結びとテーブルを縦断するラナーは絶対に余分だと思います。

天井や壁を水平、垂直に走る樫のビーム、16世紀のオリジナルです!
素朴で力強く、そのままで充分美しい。

ゴテゴテ飾ると魅力半減。

百合の花の豪華な盛り花はたしかにきれいでした。


だけど、強烈に匂うんです。
部屋にはいったとたん、デパートの香水売り場のようににおいました。

食堂にどうかと思うんですけど。



次、チャペル外の階段室 South Stairs



狭い踊り場の窓辺に飾った前衛いけばなみたいな、ボールに貼り付けた苔。
キャンドルにまで貼り付けられている。

1階から3階まで続きます。


統一性を評価すべきか、くどさにうんざりすべきか・・・



2階、国宝級の16世紀の壁絵がのこる太陽の間 Solar、の、これだけは勘弁してほしい、等身大の貴婦人人形のドレスに花がびっしり貼り付けてあります。



何体あったかおぼえていません。4体ぐらいです。

よっぽどの自信作なのか、他の部屋やスペースは数多くのアーティストによる作品が共存しているか、同じテーマを共有する別々の作品が所狭し、とならんでいるのにここだけはこの西洋菊人形群がスペースを独占していました。

家具も片付けられていました。

壁や床に反射する日没前の太陽光線がほんとうにきれい。古い建物の美を堪能しました。

西洋菊人形、いらない!


ウィズドローイング・ルーム(家族用居間)Withdrawing Room。

国内有数の精巧さを誇る、漆喰の「ペンダント」(鍾乳洞のような天井飾り。先っちょの飾り、ボスのデザインがすべて違います!!!)で有名な、エリザベス朝室内装飾の素晴らしい例。


なんか意味があったみたいだけど、抽象的でわかりません。それにどうでもいいです。

鳥居と巨大な張り扇と蛇の目傘で構成される狂気の和風ディスプレイ。


この部屋は、実にたくさんのさまざまなテーマが混沌として展開していました。


好みの問題だと思うんです。
わかってます。好きな人は好きなんでしょう・・・

実際、伝統的な飾り方は、古い調度によく調和して、花の美しさを強調しているのがよくわかります。

観光バスで次々と見学者が訪れていました。

フェスティバル開催中、カフェレストランに来るお客さんは、上品なおばあさんが多かったです。


入場料10ポンドは高いです。

フェアのことを知らずにただ邸宅見学に来た多くの人は、また今度、フェアが終わってから通常の4ポンド75ペンスで入館できる時に戻ってくるっていっています。

フラワー・フェスティバルときいて、よくある園芸博覧会だと誤解してくる人もけっこういます。




明日に続く。
明日は、なかなかいいな、と思ったフラワー・アレンジメントもお見せします。


一昨日の日報記事のリンクを貼りました。

英国式??フラワー・アレンジメントの祭典、チューダー様式の邸宅、ブラモル・ホールで2016年9月24日ブログ





↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

英国式??フラワー・アレンジメントの祭典、チューダー様式の邸宅、ブラモル・ホールで

2016年09月24日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
チューダー様式の大邸宅、ストックポート日報ですっかりおなじみのブラモル・ホール Bramoll Hall が新装再オープンしてから、2ヶ月たちます。


(3月の写真です)

9月22日から25日まで、ホール全館でフラワー・フェスティバル Flower Festival なるものが開催されています。

夜8時までオープンしている初日、木曜日の夕方、「パーク内のカフェで働いている」といったら、なんと一人で無料入館させてもらいました!!

再オープンしてから、入ったのは初めてです。

一般は大人1人、10ポンド。高いっ!

さて、フラワー・フェスティバル・・・もらったフライヤー(チラシ)によると、ヴィクトリア時代のパーティーがテーマなんだそうです。

抽象的でよくわからない。

丘に面した裏口から入場です。


これも作品。階段下の両側に並んだポット、左側。


右の低いほう、上から。


クリスマス風のアレンジです。

まず入った、グレート・ホール Great Hall (大玄関)がこんなです。


暖炉の両側に置かれた、首吊り縄をかけられた、罪人の胸像が興味深いですね。フラワーアートはどうでもいいです。





試験管が一輪挿しになっています。気をつけないと、見落とします。


悪くないアイデアですが、やりすぎると、くどいとおもいませんか。


通常の入館料は、大人が4ポンド75ペンス。

このわけのわからないフラワー・アレンジメントの展示会に10ポンド払って入ったら、かなり失望!するだろうな~というのが、最初の一部屋を見終わった感想です。

いえいえ、ただで入れていただいてこんなことを言ったらバチがあたりますが。

翌日の金曜日、カフェに来たおおぜいのお客様には、「素晴らしかったです。独創的で、芸術的で、邸宅の美しさをひきたてる素晴らしい演出です!ぜひ、いらっしゃいな。」とほめまくって(たぶん、少なくとも)3人は送り込んだはずです。

グレート・ホールをぬけて、廊下。




16世紀の家族用チャペル Chapel に続く小さなホールなんですけど、チャペルといえば、ウェディング・・・

あまりに陳腐じゃないですかっ!!!!!!!!!!!

このウェデイング・ベール(?)、どうみてもカーテン生地にしか見えません。


チャペルの写真は明日お目にかけます。

白い漆喰壁に黒い木の骨組みが露出する、チューダー様式の内装、木製パネルの彫刻、ステンドグラス、天井に渡る梁・・・
何もかも息を呑む建築美、なんですけど、ただで見せていただいてるのは、奇妙なフラワー・アレンジメント

建築は次の機会にまわして、お花の写真をどんどん行きます。

私見ですが、草花は自然に咲く姿がいちばん美しい。
芸術的にアレンジされた花はなぜか力強さに欠ける、と思えてしまいます。

見終わってから、案内の人に聞きました。なんと!800人ものプロのフラワー・アーティストが参加してるそうです。


ホール正面、先月の写真です。


明日に続く。



↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これぞ、イギリスの犬!その名もイングリッシュ・ブルドッグ

2016年09月23日 09時00分00秒 | 英国のイヌ
ブラモル・パークBramhall Park の中のカフェ・レストランに来た、ヘクター、3歳。


いままで、「イギリスの犬」のカテゴリーに登場しなかったのが不思議なぐらい、イギリスらしい犬!
イギリスの犬といえばこれ!!

イングリッシュ・ブルドッグ

日本では、ただ、ブルドッグって呼んでいますね。
イギリスでは、今人気のフレンチ・ブルドッグや、アメリカン・ブルドッグなどと区別するために、イングリッシュをつけてイングリッシュ・ブルドッグと呼ぶのが普通です。

イメージが強烈でよく知られているわりには実は、あまり見かけません。

もちろん見たのははじめてではありませんが、カメラを持っているときにこんなにじっとポーズをとってもらえる機会は今までありませんでした。

飼い主の食べている、カンバーランド・ソーセージが気になるようです。


秋晴れ、空が青くて念願のブルドッグの写真が撮れた!


どんどんいきます。



物悲しい憂い顔、充実したどっしり体型、温かみのある毛色、ぞくぞくするぐらい魅力的ですね。





もとは闘犬です。

交配を重ね、人間が思うままにデザインした、闘犬として最も完成された体型を定着させた、品種改良の行き着く先がこのイングリッシュ・ブルドッグだとか。

体の特徴は、数倍の大きさの雄牛(ブル)と戦うのに都合が良いそうです。
顔が平べったいのでウシの横腹に噛み付きやすく、角で突き上げられても傷つくのは、たるんだ皮膚だけ。
背が低く、胴体が平べったいので噛み付かれにくく、ひっくり返されにくいのだそうです。

闘犬が禁止されて久しい今、なーんの得にもならない特徴です。

重心の低さが歩行困難をひきおこし、つぶれた鼻がスムースな呼吸を妨げています。
たるんだ皮膚のシワの奥はかぶれて皮膚病になりやすい。

もちろん、身勝手な品種改良に対する批判の声もしばしば聞かれます。

動物愛護の最先進国イギリスのマスコット的存在のブルドッグ、皮肉です。

魅力的だと思うのは間違ってるのでしょうか・・・?


↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

商店街のディスコ、ちがう。半壊看板

2016年09月21日 09時00分00秒 | 英国ってハズカシイ!
ストックポート駅のすぐそばにある、昔ながらの商店街のある町、エッジリーEdgeley

長い一本道、カースル・ストリートの両側に庶民的で、伝統的な個人商店がずらっと並びます。
詳細はそのうち・・・

「エッジリー・ディスコ」・・・えっ!?


EDJELEY DISCOUNT STORE の Uの字が落ちたんですね。
いつ直すか見ものです。

エッジリーについて書いた先月の記事も読んでください。リンクを下に貼りました。
キッチュの牙城、エッジリー でショッピング2016年8月3日ブログ

8月に上記の記事を書いた時はUの字は健在でした。

↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

華やかな名前と見かけのビスケット、パーティー・リング・・・味は意外とあっさり

2016年09月20日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
イギリス伝統のおかし、ではないのですが・・・

パーティー・リング Party Rings


1983年に製造されはじめたというから、ロングセラーですね。
Fox's Buiscuitsという、大手製菓会社が登録しているオリジナル製品、名前もオリジナルですが、一般名化している、大人気のビスケットです。

私が、イギリスに来た20年以上前に見たときと、ひさしぶりに買ってみたごく最近のパーティー・リング、どうも何かが違う気がします。



調べました。
今はパッケージにも明記してあるように、合成着色料を一切使用していないんだそうです。

ビスケットの表側を覆うアイシングの色が思いっきり薄く、パステルカラーに変わっています。



昔は、1980年代のイギリスのお菓子の流行でもあったあざやかな色彩だったそうです。

イギリスの消費者(特に子供の親たち)が着色料や保存料などの安全性に関心を持ち出したのは日本にくらべるとずうっとあとだったように記憶しています。

1990年代のはじめごろに私がはじめて見たパーティー・リングはまだ、もとの鮮やかないろあいだったはずです。

あまりにもよく知られた、装飾性の強いお菓子なので、クッション、ペンダント、イヤリング、バッグなどの製品のモチーフに使われています。

ジェリービーンズ・・・などと違って大会社の登録商品なのに著作権などの問題はないのでしょうか?

その例。
オンライン・ショップのウェッブから、勝手に写真を借りちゃいました。
コースターと、キーホルダー。
   

レトロなもともとの鮮やかな色合いが製品のモチーフとしてうけるみたいですね。

本家のお菓子が有名だからこそ、の現象なので製菓会社も喜んでいる、というか黙認なのかもしれません。

それに、ビスケットの、製造会社のからの許可なし(と思われる)レシピもたくさんポストされていますよ。

見た目のわりには、あっさりした軽いビスケットです。


↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古い建物に棲む空想の動物たちとイソップ童話か?マンチェスター

2016年09月18日 09時00分00秒 | 古い建物に棲む動物をさがす

マンチェスターの高級ショッピングエリア、セントアンズ・スクエア Saint Ann's Squareの建物群の外壁を飾る動物モチーフについて書いた9月7日の記事のリンクをはりました。↓

マンチェスターの高級ショッピングエリアを見下ろすヒツジ、イルカ、ライオン、またライオン2016年9月7日ブログ


セントアンズ・スクエアの周りにはたくさんの個性ある古い重厚な建物が林立しています。

建物の詳細には見飽きることがありません。いつも新しい発見があります。

スプリング・ガーデンズ Spring Gardens という名前の通りにあるこのオフィスビルは、19世紀半ばに建造されたロマネスク様式の楽しい外観が見どころです。


中世、14世紀ごろのヨーロッパ大陸風のロマンチックな中世建築のマネですね。
有名な観光名所、ロンドンの自然史博物館がニセ・ロマネスク様式の好例です。

自然史博物館の規模を思いっきり小さくした、あまり話題にならない控えめな怪奇趣味のモチーフが正面入り口の柱頭を飾ります。

でもなに、これ?

グリフィン?

クローズアップ・・・


じゃあこれは?ドラゴン?ゴブリン?


クローズアップ・・・みんなひとつづつ、微妙に違う。


きつね?上にはドラゴン。


熱心なハリー・ポッターファンにでも鑑定をお願いしたいところです。



キング・ストリートKing Street角のビルです。


入り口近くに、紋章のレリーフがあります。


紋章に動物はつきものです。

建物の装飾にライオンが多いのは、イギリスの王室の紋章にライオンとユニコーンがつかわれているからなんです。

でも、さすがにバッタは珍しいです。


下の鳥は葉っぱをくわえているので、リバプールの市章にも登場するウだと思うのですが・・・よくわかりません。

リバプールのウがくわえているのは海藻だそうです。ウは河の流れる都市の象徴、海藻は海の象徴、海藻を加えているウは河口都市の象徴です。

河口都市出身の名家の紋章かもしれません。
じゃあバッタは!?

この近辺、まだまだ、おもしろい建物が発掘できます。



↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生えようと思ったらどこにでも!愛らしい壁の花、スナップ・ドラゴン

2016年09月17日 09時00分00秒 | 英国の木々と草花
うちの近所のコンビニ、コスト・カッターという、全国展開のフランチャイズ店です。


イチゴの拡大写真の下に注目!

スナップドラゴン snapdragon の花がきれいに咲いています。昨日撮ったときは実は盛りをちょっとすぎちゃってたのですが...


コンクリート舗装の上に敷石を敷いた舗道と、プラスチックの窓枠のごくごく細い隙間から芽を出してすくすく育ってました。

すごい生命力です。

花が咲くまで、雑草だと思っていました。

普通、根が張ると建物に損害を与えかねない、こんな場所に生えてきた雑草は抜かれるものなのですが。


賃貸不動産なので間借り人のコンビニの経営者はあまり注意を払ってないのかもしれません。

イギリスの伝統的な園芸法、コテージ・ガーデン(日本ではイングリッシュ・ガーデンって言うらしいですね)のアレンジに欠かせない、「かってに生えている演出」の効く夏の花です。

日本ではキンギョソウっていうそうです。花が金魚に似てるから。

英語のスナップドラゴン(かみつきドラゴン)は、ドラゴンの顔みたいな花の下をつまむと、噛みつくようにパクパクするからです。

どこかからかタネが飛んできたのでしょう。一年草です。


コスト・カッターという名前のわりには値段は安くないし、コンビニのくせに夜7時に閉まります。

住宅街に巨大写真貼り付け窓も趣味がよろしくない。

うちから歩いて5分なのでよく利用します。


コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不恰好な野菜が買える!最近のイギリスのスーパー事情

2016年09月16日 09時00分00秒 | 英国の野菜、果物
スーパーマーケット、セインズベリー Sainsburyで買った、脚のはえたにんじん4本。



イギリスのスーパーで売られている、お手ごろ価格帯の野菜は、昔から大きさが揃っていないものが多いのです。

大きなプラスチックの箱に投げ込まれた大小さまざまな野菜を袋に詰めて、レジで重さを量ってもらってお金を払います。

日本での野菜、果物の売り方を疑問視する動きもずいぶん前から報道されていますが、今はどうなったんでしょうか?
ほら、形や大きさが揃っていてきれいに並んで売られている、あの方法、本当に必要かなって思ってる人、多いでしょ。

といっても、イギリスでも、脚やイボのある野菜が大手スーパーの店頭に出回りだしたのはほんとうにごく最近です。。
イギリスでも、ウケが悪かったみたいなのです。

「規格外」の形のは廃棄処分にされることが多かったそうです。
あと、缶詰スープの材料などにまわされたり・・・

2014年ごろから、セインズベリーはじめ、大手スーパーが農産物の大量廃棄処分、無駄を考え直すキャンペーンに乗り出しました。


もちろん、環境保護グループや消費者からの強い要望があってのことです。

規格外の形の野菜を 業界では 「不恰好な野菜 ugly veg」とよんでいます。

不恰好な野菜を選んで買うと環境のことを意識した良識ある賢い消費者になった気がしてくるのは、キャンペーンが成功しつつあるあかし。

私はもともと変な形の野菜がすきなのです!
わざわざ、大きさがふぞろいのにんじんの大箱から脚のはえているのを選び出して袋に詰めました。

まっすぐなのと、値段は同じ。

そばにいたおばあさんはまっすぐなのを気をつけて選んでました。
怪訝そうに、私の脚のはえているにんじん探しも手伝ってくれました。


もちろん味は変わりませんが、煮物に使う時、皮をむくのがめんどくさいことに気がつきました。
きれいに洗って、むかずにすぱすぱ切って使いました。

他にも見つけたら買ってきて、写真を撮ります!

↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。




コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぼろもうけ!傘文化の根付かないイギリスの、突然の豪雨で使い捨て傘屋、大繁盛

2016年09月14日 09時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ
昨日の夕方、マンチェスターで用事がありました。

ピカディリー・ガーデンズのマクドナルドで本を読みながら時間つぶし。

すいている地階の4人がけボックス席を一人で占領して、コーヒー一杯とトフィーサンデーで1時間近く粘りました。

ふと気がついたら、すごい人です。
あわてて席をたって階段を上がったとき、床も、入ってくる人の髪もびしょびしょだということに気がつきました

外は、ものすごい雨!


マクドナルドの一階は雨宿りに飛び込んだ人たちで身動きもできないほどの混雑です。


戸口に立ってた若い男が「あの傘売り男のうれしそうな顔を見ろ!」と指摘した、使い捨て傘屋。



昼過ぎ、私が天気のいいマンチェスターに到着した時点ですでに用意周到、数件の移動傘屋が店開きしていました。

私も天気予報で午後遅く、雨が降ることは知っていたんですが、こんなにひどい土砂降りだとはまったく思いませんでした。

傘売り男はほんとにうれしそうにおどけたしぐさで「傘ほしい?3ポンド」とマクドナルドの戸口や軒下で雨宿りの人達のところまで傘配達をして売りまくっていました。


イギリスの秋冬は雨が多いんですが、こんな土砂降りは一年に一度か二度、あるかないかです。

たいていは、霧雨、しとしと雨なので、コートのフードをかぶったり、目的地に急ぎ足で行ったりして、傘なしでしのいじゃいます。

傘を一本も持ってない人もけっこういます。
特に子供。それと、若い人たち。

それでも以前よりは、傘をさす人を、特に街なかで見かけるようにはなりましたが,まだまだ日本よりは少ないです。
傘を持つとしたら、折りたたみを一本・・・という人が多いんです。

さすがにこのふりかたでは、傘なしで歩けません。

日本の夏の通り雨、梅雨時の一過性の豪雨のようでした。

3年前、この同じ傘売り男かどうかは覚えていませんが、マンチェスターで突然の豪雨に見舞われて、店の軒下で雨宿りしていた時3ポンドの使い捨て傘を売りつけられたことがあります。

日本のコンビニや駅のキオスクで売っている透明ビニール傘と違ってデザインは豊富。形は丸みがあります。

私が買ったサクランボ柄のかわいい傘はその時とても役にたったのですが、次の雨の時、強風にあおられてひっくり返ってすぐ使い物にならなくなりました。

この傘屋、自分は売り物のビニール傘ではなく、ちゃんとしたナイロンの丈夫そうな傘をちゃっかりさしています。



アフリカから出稼ぎ(違法?)に来た、移動もの売り集団。

雨の降っていない時は、ライトセーバー、シャボン玉ピストル、マンダラ・ボール、ネコの耳のついたカツラ、中に鈴の入ったボール、アフリカ製のスカーフ、ブレスレット、エモジクッション、試合のある日はマンチェスター・ユナイテッドのもぐりマフラーなどを売っています。

全員、同じ時間にほぼ同じものを別な場所で売っています。
雨が降りそうになると、全員一斉にシャボン玉をやめて傘に切り替えたり、手回しがよい。

日本と違って、雨が降りだすとビニール傘を店頭に出す店はありません。
コンビニや薬局などでは普段から売ってる折りたたみ傘の売り上げが、突然の雨で多少上がるかもしれません。


1時間ほど降り続きました。雷もなりました。


3ポンドは今、405円ですね。
EU離脱決定後、不安定で変動がひじょうに激しく、日本円への変換はあまり意味がありませんが、法定最低賃金が7ポンド40ペンス、だとおぼえていてくだされば、値段の価値がぴんとくると思います。


↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラモルパークに出現した、新池、10年ものと、比較的新しいものと・・・

2016年09月13日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
イギリスの冬は雨が多いことで世界中に知られています。

洪水が多いことも、最近の国際ニュースで知った日本の方もおおいんじゃないでしょうか。

おなじみ、ブラモル・パークBramhall Park。

10年も前に水がたまって、夏になっても水がひかずに池になってしまったスポット。
久しぶりに行ってみたら・・・(確かこの場所だったはずです)

まだ池でした!


当時は、水の中に木がたくさん生えていましたが、その枯れた木も、もうありません。




パーク内の、ずいぶん離れた別の場所です。

いつからこうなったのか、私は知りません。今年の6月ごろにはこのぐらい水がたまっていました。

ブラモル・パークの丘の上のほう、カフェや邸宅(ブラモル・ホール)のそばの、保護森林の入り口あたり。


まだ、木は生きているようだし、水底の泥も見えるほどの水深です。


しかし、もうすでにミズモも浮いているし、これから冬になってさらに水がたまれば永久に池として留まることも考えられます。


家や橋が流されたり、地域全体が水流にのまれて孤立してゴムボートで住人を救助するような全国ニュースになる大災害のほか、床上浸水、農地が水浸しで農家が大損害などの大水の害は、毎年のことです。

道路が冠水して交通止め、なんて地域によっては日常茶飯事。
今年は、ブラモールでもありました!

地震も津波も台風もないイギリスでしょっちゅうおこる水害、もしかしたら河川の管理をおこたったための人災かもしれません。

フラディングflooding という言葉は河川の氾濫による洪水、道路の冠水などの災害の水浸しの他にも、降り続いた雨が野原などにたまって、広大な水溜りの水が冬中ひかない、という日本では考えられないような、よくある現象にも使います。

遠目には、深さもわからず、キラキラ空の青を映して、とーってもきれい。
ちょっとした湖水みたいに見えます。

土地の持ち主の農家の人にはこまりものでしょうね。
家畜を移動したりする手間はもちろん、水が留まって腐ったりしたら、土壌にもよくないはずです。

冬に写真が撮れたらお見せしますね。




↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あまりはやってそうではない葬儀社のとなりの謎の幽霊看板

2016年09月12日 09時00分00秒 | 英国ってハズカシイ!
昨日の「チャイニーズ・テイカウェイ」の記事を読んでいただきましたか。

初秋の夕暮れ。

持ち帰り専門中華料理で買い物をしたあと、車がとめてある通りまで、5分歩く途中にある、葬儀社


まんなかのレンガのたてものです。
Funeral Services (葬儀社)という看板が出ています。


よく見えないんですけど、その隣のヴィクトリア時代のタウンハウス風の連続住宅(一軒分とりこわされてます)。
 ファントム Phantom という、事業内容一切不明のビジネスのオフィスとしてしばらくつかわれていたようですね。


私の知るかぎり、このたてものは十数年空き家です。
窓に板張りがされています。

しかし、たてもののメインテナンスは定期的にされているようで、崩れだしたりしないのは、もうちょっと先までいくと、歴史的建築物のよく残る、保存指定エリアだからでしょうか。

そう、この通りは、一時、ストックポート日報で情熱的に報道しつづけた、ハイヤー・ヒルゲートHigher Hilgate なんです。


あ~、わかっていただけましたか。

謎の倒産会社、ファントム、おかしな命名です。意味は幽霊

上の息子が、葬儀社の隣の幽霊に大喜びしたので写真を撮りました。



斜め前のやたらに大きい、フィッシュ&チップスのお誘い看板のインパクトに引かれて写真を撮ったら息子たちは嫌がりました。


「何でも写真撮る!まるで日本人の観光客みたい!」って。ごもっとも。


看板のある空き地に面した中途切断たてものの、パブの屋号のサインが消えたうらびれた光景はすごく絵になると、上の息子が言うので、写真にとりました。


私が車をとめた、「イギリスで最高の自家製フィッシュ&チップス」のあるこの通り、ストックポートのタウンセンターとは思えない、寂れた住宅地です。

町工場や、自動車整備工場、床、窓などの特注請負店などが集中するこのエリア、働く人達をめあてに、持ち帰りランチ店と、仕事帰りに一杯の騒々しそうなパブがひしめき合っています。



↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国人の家族が調理した本格中華、格安の持ち帰り料理

2016年09月11日 09時00分00秒 | 英国の食べ物、飲み物
土曜日の夕食です。

日報初登場、チャイニーズ・テイカウェイ Chinese take-away

イギリスではおなじみの、中華料理の持ち帰り専門店。

グレート・ウォール Great wall(万里の長城)というお店を試してみました。


イギリス全国どこの町にも無数にある、香港系からの移民が家族で経営する広東料理店。


ご主人が英語で注文を聞き、漢字で書き取って、広東語で厨房に申し送っていました。
奥さんと、もう一人の男性とティーンエイジャーの娘らしい女の子が調理していました。

上の息子のおススメの店です。
彼の前の職場のそば、庶民的なエリアにあって比較的安価とのこと。

カウンターの後ろはすぐ厨房。
待つ客数人が座れる椅子やソファーがおけるだけの、最小のスペースで飲食ビジネスが成り立ちます。

経営者家族は上の階に住んでいることが多いようです。


店内スナップ。




中国語のおめでたい標語、ニセひすいの彫り物、竜やツルのモチーフ、山水や南画ふうの安プリントの絵、「カネのなる木」の鉢植え、日本の手の動く電動招き猫は、どこのチャイニーズテイカウェイにもあります。

息子2人を連れてきました。


20分ばかりの、注文した料理ができるまでの長い待ち時間のあいだ、ゲームに興じる2人。

下の息子は、なんと、兄にかりた10年前のレトロなゲームボーイのポケモン・ゲームに夢中です。

私たちが待ってる間に、次々とお客があらかじめ電話で注文しておいた料理を待たずに取りにやってきます。


次回からは家で注文して、できたころにとりにいけるよう、メニューをもらってきました。
他の店のメニューはいくつか持っていますが、なかなかお気に入りの持ち帰り店にめぐり合えないんです。

ウェッブ・サイトでの注文も受けているようです。

ちなみに、少し写っているシャッターの閉まっているつぶれたサンドウィッチ屋をはさんで隣の隣も中国人経営の広東料理のテイカウェイ。


レッド・メイプル(赤い楓)。
昼間はフィッシュ・アンド・チップスもやっているようです。

魚の立体看板に注目。

このあたりは、持ち帰り飲食店激戦区のようです。

車で10分、持ち帰って、テーブルで豪快にビニール袋をやぶり、箱をあけて中身をお皿に移す。





私がいつも、どの店でも注文するお決まりは、「クリスピー・チャウメン」。


長崎のちゃんぽんのような、堅い焼きそばみたいなパリパリ麺。

中国人にはおなじみだそうですが、イギリス人は絶対注文しないんだそうです。
もちろんメニューにもありません。

たのめば、特別につくってくれます。

もちろん、かけるソースとべつべつの容器に入れてもらうことも要求します。
いっしょに入れると、家に帰って容器を開けた時はべちょべちょ、ハンパにふやけてしまいます。

ソースはゆるめのえびソース。



夫は必ず、エッグ・フイヨン(ってどういう意味なんだろう?漢字を聞けばよかった。炒り卵のようなものです)というサイド・ディッシュと、チップス(イギリスでは短冊切りにしたフライドポテト)。





上の息子はスペアリブ、春巻き、鶏のから揚げと、お気に入りのスターター(前菜)をいくつも注文しました。

レストランだったら、スターターと、サイド・ディッシュだけでおなかを満たす夫や息子の注文の仕方はちょっと、へん・・・。


だけど、持ち帰りだから、気にしない。好きなものを買って食べます。

テーブルを散らかして食べます。

下の息子は、はじめて、私のおきにいり「固い焼きそば」という日本語の表現に惹かれて、クリスピー・チャウメンをためしてみました。ソースはチャーシュー。

麺が硬くて味が滲みてなくておいしくない、と言っていました。
滲みてないところが、日本人の私のこのみなんですけどね・・・

麺は残して、炒めご飯にチャーシュー・ソースを浸して食べていました。



イギリスで最も一般的な中華料理の食べ方は、白いご飯か、炒めご飯を注文して、メインの肉や野菜の炒めもののはいったソースにべちょべちょ浸して食べます。



日本料理を家庭でご馳走しても、必ず、魚の煮物などのおかずをぐちゃぐちゃと崩してからごはん茶碗をぱっとひっくり返して、ごはんを混ぜてたべたがるんです。

ご飯茶碗は食べるための食器じゃなくて、テーブルに出すだけのためのものだと思っている人もたくさんいます。

日本のご飯は、中国のご飯と違って、粘り気があるのでなかなか汁にのびないんですよね。
フォークで潰すようにしておかずと混ぜます。

もともと、日本の文化や生活に興味があったわけではない夫も、私のつくった日本料理をこうやって食べたがりました。

私が、日本人はそんなことをやらない。と強く抗議したのですが、かなり長い間、ききいれませんでした。
「自分のうちでは食事ぐらい好きなようにさせてくれ」ってことなんですよね。

10年以上前のことです。
うちに来た親しいイギリス人のお客さんに、「ご飯混ぜ」は日本ではやらないからうちでもやらないでね、と前もって言った私に、夫はあとで「失礼だ。イギリスでは好きなように食べてもらうのがマナーだ」とおこりました。
その時のお客さんは、「日本人が作った日本料理は日本人がやるように食べたい」と思っている人達だったので、がんばってお茶碗からご飯をたべてくれました。


日本料理のときには食卓におしょうゆをおいて、じぶんの好きなようにあらゆる料理にジャブジャブかけられるようにしてほしい、と要求したのも、うちの夫のイギリス人らしい食事に対する態度です。

ていねいにダシをとったり、京風の薄味をこころがけたり、隠し味に生姜おろしをきかせたり・・・といった一手間は私の夫や、多くのイギリス人には煩わしいだけのようです。

味噌汁にもおしょうゆを入れる人もいるぐらいです。とにかく「日本料理にはしょうゆ!」
自分で食卓で好きなだけかけさせてもらわないと、楽しめない人が多いんです。


うちの子供がご飯まぜと食卓でのおしょうゆじゃぶじゃぶをやり始めたのを機に、夫の態度が軟化しました。
私が何度も注意しているのに子供たち、聞かないんです。何しろ父親が目の前でやってるんですから。

日本の家庭料理を日本で食べるように子供に食べさせたい、という私の気持ちを尊重してくれる気になったようです。
少なくとも、私がいる時は控えるようになりました。




西洋人は「三角食べ」をやらない、と以前から聞いていたのは本当でした。
日本人がやるように、味の無いごはんを口に入れて、別に盛ったおかずを一口ずつ口の中で混ぜて味わう、という発想はまったくないんです。教えてもできません。

うちの子供たちも、おしょうゆや味噌汁をごはんにかけて、というより、味噌汁やおしょうゆにごはんをいれて!食べたがります。




ごはんびちょびちょ浸し、見ててキモチワルイけど中華料理の時は黙認です。
みんなやってるから・・・
中国のライスは粘り気がなく、ゆるめのソースにずるずるとよく混ざります。
見かけは一昔前の犬のエサそっくり・・・




私たちも、チャイニーズ・レストランに行った時はライスとメインを注文します。

夫と子供たちは、家でやると私が嫌がるのでがまんしている「ご飯びちょびちょ食べ」を、ここぞとばかりに楽しみます。

私は一人、日本風にメインの肉や野菜をつつきながらお茶碗を手にもってご飯を食べます。

ところで、どんなに言っても、うちの夫も子供たちも絶対にご飯茶碗を手に持って食べません。
お茶碗からご飯を出すのを私がいやがるので、食卓に置いたお茶碗に口を近づけて犬のようにして食べます。



そうそう、イギリスでは、日本でおなじみの中華の数々、肉まん、チンジャオロースー、マーボー豆腐、ザーサイ、ラーメン、餃子、具だくさんのチャーハン、杏仁豆腐、などが食べられません・・・。

香港からの移民が経営する広東料理一辺倒のイギリスと違って、日本の中華は北京、上海料理が主流だからだと聞いたことがあるのですが、どうなんでしょうか。

もしかしたら、本場中国の中華料理は、私たちが日本で食べなれているもの、イギリス人が本場だと思っているものとかなりちがうのかもしれません。



留学中に、台湾人の女の子に聞いたら、彼女もイギリス人のチャイニーズレストランでのご飯びちょびちょ食べに驚いたそうです。



テイカウェイ、4人まえが19ポンド99ペンス。2725円。

チャイニーズレストランで食べると、スターターとメイン、ご飯と高い税のつくドリンクもいれると70ポンドぐらいかかっちゃいます。



↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

翻訳英文学でおなじみの謎の「糖蜜パイ」ハリー・ポッターも好きらしい

2016年09月10日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
トリークル・タート treacle tart


今まで ストックポート日報 に出てこなかったのが不思議なくらいイギリスらしい、古典的なお菓子です。

日本での知名度を調べるために、日本語でグーグルしてみました。

ハリー・ポッターの大好物だと書いてあります。知りませんでした!
「糖蜜パイ」という訳語ででてくるそうです。


「糖蜜パイ」という訳語、他の翻訳童話でもたびたび出くわした記憶があります。
子供の頃、「糖蜜パイって一体どんなお菓子なんだろう?」と疑問に思っていました。

そうかっ!トリークル・タートのことだったんですね!

これは、おなじみの老舗製菓メーカー、ミスター・キップリング Mr. Kippling 社製のもの。
どこのスーパーでも売られています。

ショート・クラストという、バターで練り上げ、しっとりした膨らまないパイ生地に、ゴールデン・シロップ golden syrup でねっちょねちょに固めたパン粉とレモンの皮をつめて焼いた単純なタルトです。

ゴールデン・シロップというのは、お砂糖を精製する過程で出た物質、トロ~ンとした硬めの、琥珀色の甘い甘いシロップのことです。
ライト・トリークル light treacle ともいいます。
トリークル・タルトの名は、ここからつけられたようですね。



老舗、Lyle 社のウェッブサイトからかってに写真を借りちゃいました。
パンケーキにかけて食べるため我が家に常備してあるライト・トリークルは追随他社製の使いやすいチューブ入り(廉価)なので写真映えしません。


イギリスではタルトやパイはたいてい温めて、アイスクリームか、クロッテット・クリーム、カスタードなどの乳脂肪分たっぷりの乳製品を添えて食べます。


くどさは、ご想像におまかせします。タートだけでも実は充分くどいのですが。

うちでは、子供たちが好きなので時々買ってきますが、まだ自分でつくってみたことはありません。


うえに格子飾り=レティスをのせるのが昔からの伝統らしいのですが、このミスター・キップリング社製のは平べったくのばしたパイ生地を連続でひし形に抜いて手抜きしてあるようです。

工場でつくった大量生産だからでしょうね。

ちなみに、ウェッブサイトにたくさん出ている日本語のレシピの写真は、「すべてカゴ編みレティス」が載っていましたが、「本場」イギリスのレシピ写真は、レティスなしの、のっぺらぼうが多いようです。

凝り性、日本人!

調理の手順は意外と簡単そうですが、ゴールデン・シロップを練った後の洗い物がめちゃめちゃめんどくさそうです。


↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする