イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

キッチュなクリスマス商法、おなじみのシリーズ編

2018年11月30日 09時00分00秒 | 英国ってハズカシイ!
クリスマスディスプレイ、おなじみの庶民的スーパー、アスダ。


久々に登場!!例によってキモチワルイ顔のガーデン・ノーム。

実は最後にご紹介して以来、アスダの園芸用品棚から姿を消しただけではなく(秋になるとイギリスのスーパーの園芸用品売り場は消滅あるいは規模縮小します)おなじみのエスカレータ登り口の意表を突く総登場ディスプレイも廃止になっていたのです。

最後にご紹介したのは7月でした。リンクです☟。
また出たノーム、プライドバージョン少年版登場!発見、名前あり!格調高い黄金バージョン、我が家に落ち着き家宝となるか?!

それ以来4カ月近く、アスダのノームを目にすることがありませんでした!

ノームとサンタクロースは白いひげとずんぐりむっくり体型が共通しています。
サンタクロースというクリスマスアッピールになくてはならないイメージとして転用、利用しないテはない!



このテディベアを抱えた新バージョン、現代のサンタクロースのイメージ元祖と言われるコカ・コーラのクラシックな宣伝ポスターのように眼鏡をかけて、しかも今までにはない口ひげを加えられ、よりおじいさんらしくなりました。
心なしかキモチワルさが以前より減少しています。

おなじみサンタ夫人、トナカイの子供、サンタのお手伝い妖精「エルフ」(少年の姿が一般的なのですがノームなので白いひげをはやしているところが かなしい)と徒党を組んで新シリーズでパワーアップ!


こちらはまたまたおなじみ、ベーカリーのグリーンノールGreenhalgh's のジンジャーブレッドのクリスマス・バージョン。


日替わりで違う意匠のジンジャーブレッドを繰り出していたハロウィーンのシリーズのようにバラエティはあるのでしょうか。気になるところです。
動向を見守るつもりです。

夏からハロウィーンにかけての力の入ったグリーンノールの商品展開を紹介した過去の記事のリンクです☟

晩夏から晩秋へ、イギリスの季節を彩るベーカリーのディスプレイ



一番上の写真は月曜日に撮りました。
「あと29日寝るとクリスマス(クリスマスまで29晩)」という日替わり電光カウントダウンが疎ましい!
今日、金曜日は11月の最終日....24晩に繰り下がっているはずです。

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11月のクリスマス・ツリー、公共の場所に立てられるイギリスの長い冬の訪れを告げる季節の風物詩

2018年11月29日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
毎年おなじみのストックポート タウンセンターのクリスマスツリー。

1930年代のスタイルに完全に修復された映画館ザ・プラザ The Plaza のある、マージ―・スクエア Mersey Square。

この木はイギリスの公共の広場などに立てられるクリスマスツリーとしておなじみのノーウェイ・スプルースNorway spruce という常緑樹の生木です。

日本語は「オウシュウ・トウヒあるいはドイツ・トウヒ」だそうです。きいたことがありません。英語ではノルウェイ・トウヒなのですが。
マツ科トウヒ属。


私が日本に滞在中の11月半ばにお目見えしたようです。
自治体が正式にクリスマス準備にはしゃぎだすのは 国家をあげて厳粛なムードに浸る戦没者追悼記念日(Remembrance Day 第一次世界大戦の停戦日11月11日に一番近い日曜日;今年は11月11日でした)が終了した次の週から。

商店は10月31日のハロウィーンが終了し次第クリスマスムード解禁です。

11月にクリスマス飾り、早すぎるってば!


奥に見えているのはストックポートの名物建築、ヴィクトリア時代の鉄道橋、ストックポート・ヴァイアダクト Stockport Viaduct。



ついでです。
観光名所の帽子博物館、ハット・ワークスも Hat Works も一緒に写してみました。

ストックポート・ヴァィアダクトと平行に走るのは国道 A6、イングランド北限の町カーライルとロンドンを結ぶ、かつてイギリスを支配した古代ローマ人建設した古い道路がもとになっている長い道路です。

先週の金曜日の午後早くに撮った写真です。
日没後に通りかかったのですが電飾は点灯していませんでした。


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二週間ぶりのイギリス、ごぶさたしていました、日本に帰国していました

2018年11月28日 08時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ
ごぶさたしていました。毎日アクセスしてくださっていた読者の皆さま、ご迷惑をおかけしました。

今日から毎日投稿します。
二週間日本に帰国していました。(留守中、最初の数日読んでいただいた記事は帰国前に予約投稿していたものです)

例年になく暖かかった日本から帰って来たイギリスはもう冬の気候です。


木彫りのフクロウ、ヴェーラも冬木立に囲まれ、寒そうです。

明日からは(まだ11月だっていうのに!)クリスマス準備万端のイギリスの町のうんざりする冬景色を送りします。
日本もお店ではクリスマスソングを流していましたね。

ひさしぶりの日本で気が付いたさまざまなことも少しずつ文章にしてみます。


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ハトと飛行機

2018年11月18日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
例によってストックポートのタウンセンターでの飛行機見物。


ハトの群れに追いつかれ....


追い越された高速旅客機、そんな馬鹿な!


上の写真を撮った場所、マージ―・スクエアのマージ―河沿いの「ピット」はハトのたまり場なのです。

雨の日に雨宿りするハトたち。




軒下からあぶれた濡れハト。


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筋肉もりもりムースジュース、中身は意外に繊細な発泡ドリンク、色も舌触りも優しい女性むき

2018年11月15日 09時00分00秒 | 気になる製品、気になるデザイン

安売りショップで見つけ、缶のデザインにひかれて買ったエネジー・ドリンク。


ムース(ヘラジカ)の筋肉もりもりマスコット、以前にもご紹介しました。

その時の商品は「プロテイン増強 パンケーキのもと」でした。
イラストのムースの体型を目標に筋力トレーニングをするマッチョな男性が自分でホットケーキを焼いて食べている姿を想像するとほほえましいのですが、これはもっと具体的に 筋肉増強トレーニングに効果をはっきしそうです。

下の息子とそのガールフレンドがコップに分けて飲みました。私も一口お相伴。

薄いピンクでシャンパンのようなキラキラ発砲性のきれいな見かけと、人工的な甘酸っぱいラズベリー味で完全に女性好み!
飲んだらのぼせる思いっきり精力のつくドリンクじゃないかという心配は杞憂でした。

イギリスではどうやらムースはなぜか精力絶倫のシンボルらしいのです。
日本ではそんなことありませんよね。


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また出たキッチュ!くだらないシャレはネコ向きではなく飼い主の琴線に触れる!ネコの豪華版おやつ

2018年11月14日 09時00分00秒 | 気になる製品、気になるデザイン

うちのネコ、ホレイシオは食にうるさく、16歳になる今までずっとネコ用缶詰のぷりぷり煮凝りゼリーのやわらかい肉が常食で、乾燥のネコ用ビスケットには見向きもしません。

しかし、この「ドリーミーズ Dreamies 」は別格!


乾燥ビスケットなので開封した後も長く持ちますし、持ち歩きも可能で便利です。

それなのに、中にグレイビー状のねっとりしっとり食肉のエキスが詰まっているのです!
口の奢ったぜいたくネコ、ホレイシオも夢中です。

けっこう高いのです。
「ネコのエサ」ではなく、「ネコ様に差し上げる特別のおやつ」です。

ネコ様むきクリスマスプレゼント用のギフトボックス入りを買いました。


夫がスーパーの売り場で、重さと値段を計算して、かなりお得だと断定。
私の購買意欲をそそったのはなんといっても悲しいダジャレ!(日本では今オヤジギャグというそうですね)

サンタ・クロース・エディション!Santa Claws Edition!
Claw というのはネコなどの「かぎづめ」のことです!!

ネコがかぎづめでひっかいて中味が見えるように透明の傷跡が表れています。


以前の「ひっかき跡がバーコード」グラフィックの秀逸さを紹介した記事も見てください。
ネコが引っかきバーコード・・・憎めない、あなどれないイギリスのパッケージのばかばかしさ実は秀逸?

ネコが夢見てあこがれるドリーミーズという気恥しい製品名と言い、キッチュ路線がさえてます!

クリスマスを待たず、開封、ホレイシオ満足!




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イギリスのクリスマスに向けての商魂まる出し浮かれ騒ぎの直前の避けて通れない戦没者の死を悼む厳粛な日。戦没者慰霊の日

2018年11月11日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
昨日の話題の続きです。

今日は戦没者慰霊の日 Remembrance Day です。レッド・ポピー・デイとも言います。(昨日の記事をよんでいただけば事情がわかります)

第一次世界大戦(1914年~1918年)で戦死した兵士の霊をまつるストックポート戦没者慰霊堂/市民美術館 Stockport War Memorial and Art Gallery 。


その名の通り、気楽に入れる美術館としても使われている建物です。

第一次大戦直後に建てられました。

第二次大戦(イギリスが参戦した1939年~1945年)で戦死した兵士の霊もまつられています。


火曜日に行ってみたら慰霊堂内で、「赤いポピーつくりワークショップ」のテーブルの準備中でした。


美術館の展示スペースも戦没者をたたえるテーマのアート展の準備中でした。
決して「反戦」ではないのです。

戦死した兵士の寓意像にイギリスの守護神、ブリタニアが栄光の月桂冠を授けるシーンです。

兵士の顔は天を仰いでいます。


足元のヘビ。


とってつけたような寓話(邪悪なもの、苦しみのはずです)です。余分なような気もします。

今日一日、王室メンバーも出席する軍関係の厳粛な行事が目白押し....

ブリタニアと戦没兵士(とヘビ)の周りの壁にはストックポートから出征して戦死したすべての兵士の名前が刻まれています。
二回の大戦だけではなく、英国がかかわったすべての国際紛争で命を落とした兵士の名前です。

若い命の犠牲には本当に胸が傷みます。(ものすごい数です)

平和と自由のために戦った彼らのことを忘れないよう戒める文言がぐるりと刻まれているのですが「反戦」のメッセージが欠落しているのが例によって気になります。

市庁舎に挙がるレッド・ポピー・デイの精神高揚の旗。






















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イギリスの秋を彩る季節外れの赤いポピー、戦没者の死を悼み傷病兵を支援する恒例の募金活動 

2018年11月10日 09時00分00秒 | ストックポートとその周辺
うちの近くのコンビニ前の街灯に取り付けられたプラスチックの赤いポピー Red Poppy


ご存知の方もいるでしょう。
ストックポート日報 の長年の読者の方にはもうおなじみですね。
赤いポピーはイギリスでは戦没者追悼のシンボルなのです。

赤いポピー運動 Red Poppy Appeal について詳しい説明のある去年の ストックポート日報 の記事のリンクです☟。

赤いポピーであふれる、イギリスの晩秋・・・秋の終わりの一大愛国行事、疑問もあり

そして今年は去年までは見られなかった、この巨大なプラスチック製のポピーがキャンペーンの精神を強調しています。
「忘れることなかれ Lest We Forget」

ありとあらゆる公共の場所の街灯に括りつけらています。


ストックポートタウンセンターのマージー・スクエア Mersy Square のものすごく高い白熱灯の街灯のかなり高い場所にも。


マーケット・スクエア Market Square の歴史的な街並みの中にも。


マーケット・スクエアに面するセント・メアリーズ教会 Saint Mary's Church 前にも。


木彫りのフクロウ、ヴェーラのいる住宅街のど真ん中の小さな空き地ケールグリーン自然保護区域 Calegreen Nature Conservation Area の前にも。


街行く多くの人々、公的な仕事をする人すべてが胸につけている紙製の赤いポピー。




レッド・ポピー・チャリティが販売している紙製、布製の造花、オフィシャルなピンバッジの販売による収益金は戦没軍人の遺族への補償、傷病兵の生活支援などに使われます。

スーパー、セインズベリーの入り口で募金活動をするおじさん二人。


1ポンドの募金をして、写真を撮ってもいいか聞きました。
「日本向けのブログに載せてイギリスの素晴らしい精神について伝えたい」とヨイショすると 大喜びでポーズをとってくれました。


ついでにディスプレイ用の華やかな大型布製ポピーをくれました!(上の写真で口にくわえているものです)




私自身は、助けを必要とする人たちへの募金活動は心から支援したいと思うのですが、いくつもあるチャリティ活動のひとつである「レッド・ポピー・アッピール」に国を挙げて肩入れする傾向に疑問があります。

若くして亡くなった方とそのご遺族のことを思うと胸が痛みますが、軍人の犠牲がことさら全国民にとって尊い、という考え方も偏っているように思えます。


今年のレッド・ポピーデイ Red Poppy Day、あるいは戦没者慰霊日 Remembrance Day は明日11月11日です。


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マンチェスター空港はすぐ近く!ストックポート上空を低く飛ぶ飛行機が青空に映える

2018年11月08日 08時00分00秒 | ストックポートとその周辺
マンチェスター空港 Manchester Airport はストックポートのすぐそばにあります。

国際空港ですが残念ながら日本から直通の定期便は発着しません。

タウンセンターのどこにいても、数分おきに飛行機がすぐ上空を飛んでいくのが見えます。

私がお手伝いしているチャリティ・ショップ、オックスファム Oxfam のあるプリンスィス・ストリート princes Street の閉店したデパートの上。


メイン・ショッピングエリアのはずれ、スーパー、アスダの上空を驚くほど低く飛んでいる飛行機を運よくキャッチ!


特に秋冬の晴れた日には飛行機雲が青い空にナイフで切りつけたかのようにくっきりと残ります。マージ―・スクエア Mersey Square で。


マーケット・スクエア Market Square のセント・メアリーズ教会 Saint Mary's Church 。


ストックポートのもっとも有名な景観、ストックポート・ヴァィアダクト Stockport Viaduct 。


1930年代の映画館、ザ・プラザ The Plaza。


ストックポートタウンセンターで見る飛行機はいつも同じ方向に飛んでいきます。
離陸直後だということですが。
不思議なことにジェット機の轟音はあまり聞こえません。

交通量の多い道路に出ると飛行機の音は車の騒音にかき消されてしまいます。
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季節の変わり目、散る紅葉、晩秋の感傷をぶち壊す早すぎクリスマスデコレーション

2018年11月07日 09時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ
晩秋のイギリス、紅葉が美しい季節です。






と言っても、もう散り始めていますね。
何処に行っても赤や黄色や茶色の落ち葉が厚く積もって歩くとカサカサ音を立てます。

移り行く季節の風情を楽しむのも、四季のある国に住む楽しみです。
日本の皆さまにはわかっていただけるでしょう。







11月1日(ハロウィーンの翌日)にお目見えのクリスマスデコレーション、早すぎです。


寒々しいつららのイルミネーション、トナカイの雪ぞり.....まだ見たくない!

伝統的にはクリスマスの飾りはクリスマス12日前まで出さないものらしいのですが。

12月の最初の週末に飾りつけをする家庭が今は多いようです。

クリスマスカードは9月の終わりに売り始められました。


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目まぐるしく動くリスの集団行動、食欲の秋、木の実を食いだめ、それでも冬眠の必要はなし 

2018年11月06日 09時00分00秒 | 英国の動物
木彫りの(不気味な)フクロウ、ヴェーラのいる住宅街の中の小さな空き地。


ストックポート日報ではもうおなじみのケールグリーン自然保護区域 Calegreen Nature Consevation Area。

紅葉した葉が落ち、秋も終わりのブナの木林です。

今回は反対側からまわります。


地面に積もった木の葉がカサカサ動く小さな音がそこら中でします。

リスが4匹写っているのですが見えますか。


無理ですね。

もっと奥でも葉がカサカサ動いたりリスがパッと跳ね上がって気に駆け上がったり下りたり、素早い動きがあちらこちらで目に入ります。

同じ写真を拡大して汚いわっかで囲ったのですが...やっぱり小さくて見えませんね。



次は3匹一緒の写真です。


うーん。お尻を向けてしっぽを立てているのですが。
枯れ葉に埋まったブナの実を掘り出しているのです。

食べ放題のリスの天国。
食べられるうちにできるだけおなかに収めておく食欲の秋。

2匹...



じっとリスポーズで静止してくれた1匹に邂逅。




この小さな自然保護区域に住んでいるのはイギリスほぼ全土に広く生息する、グレー・スクイラルです。
イギリス固有の可憐な赤リスをイングランドからほぼ駆逐して生息範囲を広げているアメリカ産の外来種、イングランドでは害獣指定されているにくにくしい
食いしん坊リス!

おなじみの私のうちのバード・フィーダー各種に用意した野鳥用のエサをあつかましく食べつくす食い意地のはったグレー・スクイラル。


と言っても.....かわいいです。

地面に落ちた木の実が底をつくのも時間の問題です。それでも...

住宅地に住むグレイスクイラルはどうやら冬眠はしないようです。
冬中 住民が野鳥のために用意したエサを分捕っておなか一杯食べられるので体力の消耗を避けるためずっと寝ている、なんて辛気臭いことをしなくてすみそうです。

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英国史の陰惨な一コマ、未遂に終わった火薬陰謀事件を記念して始まった秋の気分盛り上げイベントガイフォークス・ナイト

2018年11月05日 09時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ

今日、11月5日はガイ・フォークス・ナイト Guy Fawks Night です。
ボン・ファイア・ナイト bonfire night と呼ぶほうが一般化してきているようですが。

全国的に大盛況の、イギリスの晩秋を飾る近世以来のこの奇習については後述します。

話題をちょっと変えて.....
ボンファイヤ・トフィー bonfire toffee。


bonfire はかがり火、焚火(たきび)という意味です。

以前、ストックポート日報 で紹介した ねっとりキャラメルタイプのボンファイア・トフィーと違いこれは「ボイルド・スイート boiled sweet(硬いアメ)」タイプです。


味はまさに日本の黒飴!見た目どおりです!
かすかに塩味がします。

マグソンズ Maxons という聞きなれない名のお菓子会社が「20世紀の初めから全く同じ製法で製造している17世紀末以来の伝統菓子」だそうです。
袋の裏にそう書いてあります。

やわらかいキャラメルタイプのトフィーについて書いた記事のリンクです☟。

イギリス北部の季節限定ケーキ、ショウガの香り高い秋の味覚パーキン、市販品を食べきって手作りに挑戦する決意!


一番上の写真の、トフィーの袋の素朴なイラストを見てください。
樽入りのTLT(トリニトロトルエン=火薬)とシマシマのロケット花火を持った顔なし男は誰でしょうか。

ガイ・フォークス Guy Fawks という17世紀に実在したカトリック教徒テロリストです。

フォークスは火薬陰謀事件 Gunpowder Plot の首謀者とされています。

カトリック教徒への弾圧を強化した国王ジェームス一世の暗殺をたくらんだカトリック教徒の一団が、国王が出席する国会開会式の日、1605年11月5日に国会議事堂を爆破しようとしたのが「火薬陰謀事件」です。

議事堂の地下で準備中、ただ1人現行犯逮捕され、拷問されて共謀者の名前を白状したフォークスは、実際は首謀者ではなくただの実行犯の一人にすぎなかったらしいのですが、「火薬陰謀事件と言えばガイ・フォークス!」と400年来つづく秋の年中行事に名前を冠する重要人物として歴史に名前を残しています。

フォークス含めこの計画に連座したカトリック教徒の一味はことごとく大逆罪で絞首、内臓えぐりのセットで処刑され、死後四つ割きにされたバラバラ死体が首都ロンドンのウェストミンスター地区の四つ辻にさらされたという ものすごく陰惨な出来事です。

その陰惨な出来事をネタにお祭り行事を始めてはしゃぐイギリス人。

国王と国体の無事を祝って毎年11月5日に公共の空き地などで巨大なかがり火をたき、深夜まで祝杯を挙げるガイフォークス・ナイト。
火薬陰謀事件の翌年にはじまり、現在まで続いています。

18世紀には花火の打ち上げまで加わり華やかな大イベントに!
現在もハロウィーンの翌日から連日深夜まで5日間、来るガイフォークス・ナイトを盛り上げる下準備としてか、イギリス中花火が上がりっぱなしです。

パブなどが主催する小規模なもの、入場料を取り豪華な花火を上げるチャリティ団体主催の大掛かりなもの、ボンファイア(かがり火)イベントはさまざまです。

裏庭にゲストを呼びドラム缶の焚き火の周りで飲食する、家庭のボンファイア・パーティも人気です。

起源はともかく、暗くなってから火の回りに大勢集まるのはたのしいものですよね。
何というか原始的な興奮を呼び覚まされわくわくします。


イギリスでは、いつまでも日が暮れない夏に花火はあげません。

ボンファイヤ・ナイトと大晦日、夜の長い秋と冬に堪能するのがイギリスの花火です。



*イギリスでは未成年者が花火を買ってはいけないという法律があるので、たいていはケースに入ったサンプルや写真を見て注文して戸棚から出して売ってもらうことになっています、(煙草と同じ)


戦前までは子供たちがマントを着せた布人形をフォークスに見立てて町中をひきまわし、(地域によっては四つ割きも)火に投じて歓声をあげるというあまり教育的でない習慣もあったのですが、今はほぼ廃れたようです。

といっても、私は1992年に古都、ウィンチェスターで大掛かりなガイ・フォークス人形の焚き上げを目撃しました!


火薬陰謀事件の関係者(一部)


右から三人目がフォークスだそうですが、まさかテロリストが勢ぞろいしたところをスケッチできるわけないし、当時の画家の想像画ですよね。

ガイ・フォークスの確定できる肖像画はないらしいのですが、現在知られているイメージと言えば.....


有名な様式化されたガイ・フォークス・マスク Guy Fawks mask。
2005年に公開された映画「ヴィー・フォー・ヴェンデッタ V for Vendetta」で、近未来の独裁国家イギリスの独裁政府に抵抗するレジスタントがかぶっていたことから今では「権威に対抗する抗議者の象徴」としてしられてきています。

抗議者全員がかぶれば名もなき大多数を意味し、おまけに顔も隠せて一石二鳥、抗議運動に欠かせない小道具になってきているようです。

火薬陰謀事件はたびたびテレビドラマ化されていますが、ガイ・フォークスは かならず二枚目俳優によって演じられ、国家の圧政に抵抗する悲劇のヒーローとして描かれるのが通常のパターンです。

今までに(特に子供が小さい時)何回も見物に行っているボンファイア・イベントですが、今年は私はパスです。
たぶん一人で映画を見に行くか、編み物の会に行くと思います。



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ハロウィーンのおきみやげ、大量に出たカボチャのランタンの中味の処理法、ケーキを焼いたら何とか成功

2018年11月04日 08時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
10月31日のハロウィーンの夜、息子とガールフレンドがうちで作ったカボチャのランタンです。


カボチャのてっぺんを切り取って中をのぞくともうすでにけっこう がらんどうです。
いえ、タネやら絡まった紐状の果肉の繊維やら、いろいろ詰まっていましたが。



それらをスプーンで丁寧に掻きとって、さらにできるだけ中の空間を大きく、外皮を薄く(目鼻の穴をあけやすく、また火をともした時に内側からぼうっと光が透けて見えるように)するために内側の硬い果肉を削り撮るのがなかなかの重労働でした。

これが中味!


オレンジ色の紐状の果肉の繊維はぐじゃぐじゃ処理がめんどくさそうなので捨てました。量はじゅうぶんです。

カボチャの中味を使ってパンプキン・ケーキ pampkin cake を焼きました。

アメリカでハロウィーンの後に焼くという、とろんと甘いスパイスのきいたカボチャのクリームの詰まった「パンプキンパイ」を期待されていたと思うのですが、けっこう めんどくさそうです。

冷凍のパイ皮も売られているのですが、パイを作ったことはないので簡単に断念。
イギリスではおなじみの「キャロットケーキのバリエーション」だという BBC のレシピを参考にしました。



カボチャの硬い果肉は電子レンジで5分加熱したらぐにゃっとやわらかくなりました。
生の状態で500g 必要です。

・セルフ・レイジング・フラワー 300g
・しっとりした精白されていない砂糖 300g
・重曹 ティースプーン3杯
・ミックス・スパイス(シナモンの香りがきついです)ティースプーン3杯
・サルタナ(干しブドウの一種、私は省略しました)175g
・食塩 ティースプーン半分
・オレンジの皮をすり下ろしたもの(私は省略しました)1個分

以上を振るい入れてよく混ぜます。
それにやわらかくなったカボチャの果肉を混ぜて...

・テーブルスプーン一杯のオレンジジュース(私は省略しました)
・よく溶いた卵4個
・バター200g
を混ぜたものを加え、160℃で30分、
簡単です!



あれれー、


表面がよく焼けている部分と色が薄い部分があります。

熱を均等に分配するためのファンがあるメインのオーブンが故障している、という言い訳はストックポート日報の読者の皆さまに耳にタコでしょう。
小さい料理をする際便利な 小型のオーブンのコンパートメントを使ってオーブン料理をしています。
ファンがないので熱が均等にいきわたらない ということを忘れていました。途中でぐるっと回すべきだったのですね。



例によって勝手にいろいろ省略したにもかかわらず、舌触りはしっとり、スパイスが香りたちかなりおいしくできました。

息子と、息子のガールフレンド(大型カボチャの中味の提供者)に供したら、好評でした。

私を含め食べた人全員の感想が「カボチャの味がしない!」
しなくて、いいのです。

このカービング(カボチャのランタン作り)用のカボチャ、スカスカして味がなくすごくまずいんです。砂糖とスパイスでごまかしたぐらいがちょうどいいようです。
レシピでは、キャロット・ケーキのように もっちりねっとりした濃く甘いバタークリームで表面を覆うことになっていましたが私はこれも省略です。

キャロット・ケーキが大好きな息子は「バタークリームがあったほうがよい」と主張しましたが、夫は「バタークリームなしのほうがさっぱりしていてよい」と、パーキンのように四角く切ってつまんで食べていました。

パックマン。


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ハロウィーンの二日後, クリスマス商戦の開始!先手必勝先を読むのが商戦のカギ!かと思えばダラダラ続くハロウィーン販売投げやりキャンペーン

2018年11月03日 08時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ
昨日、出かける途中で見かけた、よそのお宅のハロウィーン二日後のカボチャのランタン


野鳥のエサ用に提供されているようです。
前庭のバード・フィーダ―(野鳥にエサをやるための設備)にファットボール(牛脂を丸めたお団子)やグレイン・フィード(穀類)といっしょにのせてありました。

これ、いい考えですね。家に帰ったら真似しよう!と決めました。

あいにく チャリティショップ、オックスファム Oxfam で午後いっぱいボランティアのお手伝いをした後 6時ごろ帰宅したら もう日が暮れて真っ暗でした。
玄関先に放置してある 我が家のランタンを裏庭の「バード・カフェ」に写して写真を撮るのは翌日に持ち越し。(続報があります)

さて、ストックポートのタウンセンターはハロウィーンの終了後、一気にクリスマスムード満開に!




商売っ気まる出しです。

ハロウィーンの翌日(一昨日)からお目見えしたクリスマス飾り、いくら何でも11月1日は早すぎると思うのですが。

....と思っていたら、ストックポート日報でもうすっかりおなじみのグリーンネルスGreenhalgh's のショーウィンドウではまだハロウィーンのディスプレイが続いていました。


店のマネージャーは素直に「売れ残りを売り切るまでやる!」と堂々と宣言。

いつも写真を撮らせてもらっているお礼に、売り切りキャンペーンに協力しました。


バリウムを飲んだあとの白いうんこのようなおばけのカップケーキと、カボチャのランタンのジンジャーブレッドを買いました。


オレンジの部分はアイシング(着色したやわらかい糖衣)なのです。甘かったことこの上なし。


ビスケットはピリッとショウガの苦みが効いた伝統的なジンジャーブレッドなのですが、何しろオレンジ色のアイシングが ジーンとくる甘さで 食べきった後すっかり食欲が失せ、お昼ご飯は抜きました!

裏側はまるでお尻です。



ショーウインドウでたびたび見かけたお化けのカップケーキはなんとなく硬く絞ったホイップト・クリーム(生クリーム)かと思っていたのですが、な、なんと やはりアイシングでした!
ココア風味のカップケーキに丸ごと砂糖の塊がのっているのです。

袋に入れて家に持って帰ったら、悲しいことになっていました。


溶けかかった雪だるま。

食べる気がしなくて、まだこのままの形でビスケットの缶にしまってあります。
おなかをすかせたうちの息子につまみ食いされるでしょう。

昨日の夜は、パンプキン・カービング(ランタンつくり)の段階で大量に掻きだした まずそうなカボチャの果肉を使ってパンプキン・ケーキを焼きました!!

詳細は明日。

(もうハロウィーンの話題には飽きましたか?まあ、そう言わないで。)





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おなじみのジャファ・ケーキ ハロウィーン版、えぐさとシャレのくだらなさで子供ウケをねらったわりには大人志向のライム味

2018年11月02日 09時00分00秒 | 英国のお菓子とデザート
昨日のハロウィーン記事に続きがあります。

近所の子供たちへの「トリート」用に買い込んだ個別包装のお菓子のひとつ、ジァファ・ケーキ Jaffa Cake


トリック・オア・トリートはハロウィーンの夕方、日没後に怖い仮装をした子供たちが近所の家々のドアをノックしてまわり、お菓子をおねだりするアメリカから来た最近の風習です。

お菓子の名門、マクビティーズ MacVity's 社のお菓子のハロウィーン・バージョン、前回の記事もぜひ見てください。☟

えぐさで購買欲に訴えるイギリス伝統のケーキのハロウィーン版、一流メーカー品でパッケージデザインのこの品のなさ!わざとです。

外袋のイラストによると、どうやらタコの脚(またか!?)、ミミズ、カエル、得体のしれない巨大生物の眼球を煮詰めたらしいドロドロ物体が原料のようです。

コードロン(魔女が秘薬を作る大なべ)の中では丸ごとライムとレモンが煮えています。

そう、オリジナルのジャファ・ケーキはオレンジの硬いゼリーがのっているのですが、このレモン&スライム・ケーキ・バー Lemon & Slime Bar にのっているのは薄気味の悪い蛍光グリーンのライムとレモンの甘苦いゼりーです。


光の当たりぐあいで、色が悪く写ってしまいました。

いいなぁ、このレベルの低いシャレ!レモン&スライム!slime (ねちょ~、ドロ~ン)は lyme のかけ言葉です。
ライムの味のお菓子はあまり子供たちにウケないものなのです。
フルーツ味のグミの詰め合わせ袋などにたいていいくつか入っていて評判が悪いのです。それでもお菓子会社、作り続けていますね。

息子も息子のガールフレンドもいらないといいました。
いくつかトリック・オア・トリートの子供たちのバケツの中に入れてやり、私が残ったひとつを食べました。

ほろ苦いレモンとライムの味がけっこう大人っぽく、もう一つ食べたいぐらいでした。酸っぱくはありません。



おなじみ、マクビティーズ社のジャファ・ケーキのオリジナルロゴ、オレンジの皮文字がハロウィーンらしいライム蛍光グリーンのライムの皮文字に変えられています。

去年書いた、オリジナルの元祖ジャファ・ケーキについてのうんちくと裁判顛末の記事をぜひ読んで下さい。リンクを下に貼りました☟。

マクビティーズの勝訴、裁判沙汰にまでなったケーキか否か論争、晴れて認定、ビスケットサイズのケーキ、ジャファ・ケーキ




昨日11月1日、ストックポートタウンセンターに行ったら、ショッピングセンター中、クリスマスの飾りつけが完成していました。

スーパーアスダのハロウィーン用品売り場は一晩のうちにすっかりクリスマス用品売り場に様変わりしていました。

中央図書館の柱に括りつけられたきのうの魔女と墓石のディスプレイ。


たぶん取り外すのを忘れたのだと思うのですが。忙しかったのかもしれません。

図書館員お勧めの本のディスプレイは「怪奇スリラー、黒魔術テーマ」などのおどろおどろ本から一斉に「ダガー・プライズ(英語で書かれた推理小説の最高傑作賞)受賞作」に替えられていました。



コメント (2)
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