漢字ばかりのタイトルになってしまいました。
迷宮というとちょっと大袈裟ですが・・^^;
本郷周辺は森鴎外、夏目漱石、宮沢賢治、石川啄木など多くの文豪が暮らした地域です。
樋口一葉もその一人で、旧居跡や井戸、通いつめた質屋が本郷菊坂にあります。
「菊坂」はドラマのロケにも使われたり(最近では「ハンチョウ6」でハンチョウが菊坂走ってた)、
本郷のお散歩コースとしてはメジャーなのでご存知の方も多いかも。
文京区のHPによると、樋口一葉さんは本郷界隈に、
約10年(※1)暮らしたそうです。
そして明治29年に24才で亡くなる間際まで伊勢屋質店に通ったことが日記に記されています。
旧伊勢屋質店
※菊坂沿い(菊坂下近く)にあります。
明治23年から明治26年までの約3年間、
この地域で母と妹と共に貧困に苦しんでいたということです><
やりくりのために、質草を預けにこの質屋さんに通ったんだそう。
あんなにお金に苦労したのに、今お札の顔になってるなんて・・って、本人はさぞかしビックリしてるでしょうね。
さて、そんな樋口一葉さんの旧居跡や使ったであろう井戸が、菊坂の下道の路地裏にあります。
とてもわかりにくいので、ここからが迷宮?案内です^^;
伊勢屋質店から菊坂を少し上ると、右手に「ズボン堂」が見えます。
※画像は振り返って撮ったもの
ズボン堂からまた少し坂を上ると、
右手に、正真正銘の古民家・3階建ての立派な木造家屋があるので、この横の石段を下ります。
私も銭湯へ行くのに一時期、毎日下りてました。
石段下りたところに、これまた年季の入った理容室(営業中)があるので、ここを左折します。
ちなみに、右手に見切れているのが私が通った銭湯「菊水湯」。うぅ~懐かしい・・
理容室を左折すると、菊坂と並行した「菊坂下道」という狭い道が見えます。
その菊坂下道には路地がたくさんあるのですが、
理容室から左にちょっと歩いたところに、このような路地があります。ここを入ります。
入口で地元の方に出会ったので「ここ進んでいいんですか」と思わず聞いてしまいました。
「いいのよ~どうぞどうぞ皆さん入るから^^」とお返事。
それでも遠慮がちに静かに進みます。
このあたりが樋口一葉旧居跡です。もちろん建物はありませんが、風情が残っています。
そしてその手前に、樋口一葉も使ったというポンプ式の井戸。
(旧居跡と井戸だけ撮影してササっと退場します)
一葉さんが使ったというと、120年もここにあるということ。
意外かもしれませんが、都心にはこうした古井戸がたくさん残されています。
レトロとかアンティークとかを通り越して「遺産」なんですね。
菊坂下道。
マンションが増えてきた菊坂と違って、昔ながらの家屋が点在する通りです。
本郷三丁目方面から来ると、200メートルほどで分かれ道があります。
菊坂下から来ると、すぐ入れます。(ところどころに菊坂と菊坂下道をつなぐ石段有り)
下道を歩く時は、住民の迷惑にならないよう静かに歩きましょう。
路地奥の猫
(※1)一葉の一家は明治9年に法真寺(本郷5丁目)の隣りに5年間住み、
父の死後、明治23年18才の時に本郷菊坂の路地(本郷4丁目)へ移り、3年間住む。
その後、現在の西片(にしかた)1丁目に転居し、亡くなるまでの14か月間に代表作とされる小説を発表した。
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