岩田明子氏が指摘 石破首相が「どんどん森山幹事長に頼っていく構図は強まっていく」
東スポWEB 2024/10/5
元NHK解説委員でジャーナリストの岩田明子氏が5日、読売テレビ「ウェークアップ」に出演し、石破茂首相の〝黒幕〟について明かした。
石破首相は衆院解散について当初は「野党と国会議論をしてから」としていたが方針転換し、早期解散を発表。意欲を見せていたアジア版NATO、日米地位協定の改定についても所信表明で触れることはなかった。発言のブレなど石破カラーがなくなっていることを指摘されている。
番組共演者の堀潤氏が「誰が石破さんを縛っているのか。明確な主語を聞きたいですね」と問いかけた。岩田氏は「大きく言えば全体なんですけど。側近議員が中にいないということもあって、森山幹事長の影響力は非常に大きいと思いますね」と森山裕幹事長の名前を挙げた。
「森山さんは政治刷新本部の時も調整で汗をかいたり、岸田さんの相談に乗ったりして。野党とのパイプもあるので、事実上の国会対策委員長的な仕事もしている。非常に色んな方から信頼されている人なので、石破さんはどんどん森山幹事長に頼っていく構図は強まっていく。今回の解散もタイミングもそうですよね」と解説した。
選挙戦略や党運営、重要政策を巡る方針と、さまざまな懸案に関する野党幹部らの発言を採録した「今週の野党」をお届けします。
スカスカ
立憲民主党・野田佳彦代表
まれにみるスカスカの所信表明ではないか。自民党総裁選のときには極めて具体的に熱っぽく語っていたことが全然入っていない。(衆院選で)何を問うのかが本当に分からなくなった。
(4日に記者団に、石破茂首相の所信表明演説を評して)
やる気がない
立憲民主党・小川淳也幹事長
国会論戦から逃げず、課題に正面から向き合い国民の負託に応えることを強く要求する。9日間で閉じることはやる気がないのと同じだ。
(1日の衆院本会議、臨時国会会期の採決に際しての反対討論で)
日本維新の会・馬場伸幸代表
「与党過半数割れ」と「野党第一党の議席」は両立する。選挙については、それぞれの政党が独自で努力をすべきだ。協調してやることは考えていない。
(3日に記者団に、次期衆院選の2つの目標について)
限定的に
共産党・田村智子委員長
立憲民主党が「市民と野党の共闘」が積み重ねてきた到達点を否定しているもとで、共闘の条件は基本的には損なわれたということを率直に表明しなければならない。地域によっては、これまでの経緯などを踏まえて対応することはありえるが、限定的にならざるをえない。共産党を躍進させることにあらゆる力を集中し、必ず躍進を勝ち取ろう。
(9月30日の党第3回中央委員会総会、次期衆院選での野党共闘に関して)
長い政党名
教育無償化を実現する会・前原誠司代表
この長い政党名にかける思いは、並々ならないものがあった。教育予算を倍にして教育無償化を実現する。それが維新の柱の一つなんだと多くの方々にしっかり訴える。
(10月3日の記者会見、日本維新の会への合流にあたって)
※次期衆院選が間近に控えていることから、しばらくの間休載します。
立憲・野田氏が呼びかけも共産・田村氏は消極姿勢 “裏金議員への対抗馬”一本化 衆院選に向け党首会談
立憲民主党の野田代表は3日、共産党の田村委員長との会談で、自民党の政治資金問題の関係議員の選挙区における野党候補の一本化を呼びかけたが、田村氏は慎重な姿勢を示した。 27日投開票の衆院選に向け、野田氏は、裏金事件の関係議員が立候補する小選挙区での対抗馬の一本化を模索し、野党各党の党首と相次いで会談した。 しかし、立憲・共産党首会談の後に記者団の取材に応じた田村氏は「総選挙の争点というのは、裏金問題だけではない」と述べ、立憲の呼びかけに消極的な姿勢を示した。 一方、野田氏は、「これからも誠意ある対話は続けていこうと伝え、了承いただいたと思う」と述べ、協議を続ける考えを示した。 会談では、今国会での予算委員会の開催を求めることや、旧優生保護法をめぐる被害者救済法案の成立を目指すことなども確認した。
石破茂首相は4日、自民党の派閥裏金事件に関与した議員らを次期衆院選で原則公認する方向で調整に入った。ただ、何らかのペナルティーは必要との意見も消えておらず、9日の衆院解散に向け調整を続ける。総裁選で厳しい対応を示唆した首相に対し、野党は批判を強めた。
首相は4日、首相官邸で記者団から裏金事件で党の処分を受けた議員への対応について問われ、「何も決まっていない」と述べるにとどめた。
自民内では27日投開票予定の衆院選を目前に、非公認とすれば地方組織などが混乱するとの懸念が強い。森山裕幹事長は党本部で記者団に「選挙は当選第一主義だ。政治資金問題は党で調査し処分も下してきた」と強調。7日までに行われる各都道府県連からの公認申請に基づき、「裏金議員」も公認する考えを示唆した。
ただ、裏金事件の震源地となった旧安倍派の閣僚経験者が2日、森山氏に比例代表でこうした対応を取らないよう要請。党幹部の一人も「やり過ぎればたちまち火が上がる」と否定的だ。首相は6日にも旧安倍派幹部を聴取する方針で、森山氏らは5日以降も協議を続け、9日までに最終判断する。
総裁選で首相は当初、「裏金議員」の公認を「厳正に判断」するとして非公認に含みを持たせていたが、1日の就任会見では「選挙区でどれぐらい支持をもらっているのか把握し、決定したい」と発言を後退させた。政府関係者は「首相が掲げた『国民の納得と共感』とは真逆の判断だ」と冷ややかに語る。
立憲民主党の野田佳彦代表は4日、記者団に「見事な言行不一致だ。政治に対する信頼を本当に失墜させる。残念だ」と厳しく批判。「公明党は裏金議員が公認されたら、(衆院選で)推薦するのだろうか。よく見極めたい」と与党の一角を占める公明の対応にもくぎを刺した。
共産党の田村智子委員長は記者会見で、首相が表明した27日投開票の日程に触れ「(裏金議員を)公認しなければ間に合うわけがない。幕引きを狙っていたとしか言いようがない」と断じた。