【米大統領選2020】 バー司法長官、大規模な不正は「確認できていない」
1時間前 2020/12/2 BBC
アメリカのウィリアム・バー司法長官は1日、大統領選で大掛かりな不正があったとするドナルド・トランプ大統領の主張について、裏付ける証拠を司法省は発見できていないと述べた。
バー長官の発言は、大統領選での敗北を受け入れていないトランプ氏にとって、大きな打撃となるとみられる。(後略)
バイデン氏、米財務長官にイエレン氏を指名 さらに2州がバイデン氏勝利認定
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バイデン氏、米財務長官にイエレン氏を指名 さらに2州がバイデン氏勝利認定
アメリカのジョー・バイデン次期大統領は30日、財務長官にジャネット・イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)前議長(74)を指名すると発表した。一方、大統領選の結果をめぐってアリゾナ州とウィスコンシン州が、バイデン氏の勝利を正式に認定した。
イエレン氏の指名が上院で承認されれば、女性初の財務長官となる。イエレン氏の指名は以前から米メディアで有力視されていた。
経済担当の高官ポストには、同氏のほかにも何人かの女性が指名されている。バイデン氏の政権移行チームはほかにも、承認されれば人種の壁を破ることになる人事を予定しているという。 バイデン氏は多様性のある政権づくりを約束している。前日には、広報チーム幹部をすべて女性で固める人事を発表した。 政権移行チームは、経済担当の高官人事について、「アメリカを現在の経済停滞から引き上げ、よりよい状態に再建する」ためのものだとした。 こうした中、バイデン氏が勝利したとする大統領選の結果が、アリゾナ州とウィスコンシン州で正式に認定された。 ドナルド・トランプ大統領は両州で、結果をめぐって法廷闘争を継続するとみられている。
ただ、バイデン氏は来年1月20日の大統領就任式に向け、担当の委員会を設置するなど準備を進めている。 11月30日には、安全保障上の脅威などに関する大統領への日々の報告を、次期大統領として初めて受けた。こうした報告の共有は慣行となっているが、今回はトランプ氏が敗北を認めていないため、これまで滞っていた。
■イエレン氏とは イエレン氏は米中央銀行FRBの議長のほか、ビル・クリントン政権で大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長を務めた。 2007年の金融危機とその後の景気後退から経済を回復させたとして、手腕が評価されている。 FRB議長時代は、金融政策が国内労働者や格差に与える影響を重視していたことで知られる。 2018年にはトランプ大統領が伝統を破り、イエレン氏を議長の2期目(任期4年)に再任しなかった。クリントン氏が大統領だった1990年代以降、FRBを政争に巻き込まないため、大統領は人事に口出ししないのが慣例となっていた。 FRB議長を退いてからは、気候変動の問題や、新型コロナウイルスの影響から経済を守るための政府の対策などについて、発言してきた。 イエレン氏は財務長官への指名発表を受け、ツイッターで、「私たちは今、国家的な難題に直面している。回復には、アメリカン・ドリームの復興が必要だ。誰もが自らの可能性を生かし、子どもたちはさらに大きな夢をみることができる社会を取り戻すことだ」と主張。
「すべての人の夢の再建に向かって、財務長官として毎日努力する」と表明した。 欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は、「友人であるジャネット・イエレン、米財務長官への指名おめでとう。ジャネットは知性と不屈の精神、冷静な手法で、あらゆる女性にとっての先駆者となっている。再び世界の経済問題に一緒に取り組めることを楽しみしている」とツイートした。 https://twitter.com/Lagarde/status/1333426651519213575 上院財政委員会のチャック・グラスリー委員長(共和党)は、イエレン氏が指名承認の公聴会で、「好ましい評価を得る」ことを期待していると述べた。
■アフリカ系初の高官人事も バイデン氏の政権移行チームは、高官人事には「何人かの歴史的な先駆者」が含まれる予定だとしてきた。
今回、財務副長官にバラク・オバマ政権のスタッフだったウォリー・アデイエモ氏、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長に経済学者のセシリア・ラウス氏をそれぞれ指名。承認されれば、ともにアフリカ系として初だと、政権移行チームは述べている。 行政管理予算局(OMB)局長には、オバマ政権で医療保険制度改革(オバマケア)を生み出したニーラ・タンデン氏の起用が見込まれている。承認されれば、非白人女性および南アジア系として初めてOMBトップに就く。
ただし、タンデン氏の上院承認は難航が予想される。同氏は、ロシアのハッカーが2016年大統領選でクリントン票をトランプ票に変更したという、否定済みの陰謀論を、4年前にツイートしていたことが批判されている。 BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、タンデン氏は上院委員会で左右両派から激しく批判されるだろうと分析している。民主党内の草の根リベラル勢は、タンデン氏が進歩的な運動やバーニー・サンダース上院議員ら進歩派を声高に批判してきたことを覚えている。他方で保守派も、タンデン氏による保守派非難を嫌っているからだという。
■大統領選の結果をめぐる動き 大統領選でバイデン氏の勝利が宣言されたジョージア州では、トランプ陣営が要求した再集計が2日までに終了する見通しとなっている。 同州のブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官は30日、選挙結果を覆そうとする動きについて、「大量の偽情報」を拡散する「不誠実な勢力」によるものだと批判した。 また、「荒唐無稽な主張や、部分的にしか正しくない内容、あるいは誤情報を使って、多くのトランプ支持者の気持ちにつけこんむ人たちがいる。率直に言って、そうした人たちはどうやら大統領自身にも誤解を植えつけているようだ」と述べた。 トランプ陣営は、ミシガン州とネヴァダ州でも、バイデン氏勝利の選挙結果をめぐって法廷闘争を繰り広げている。 ペンシルヴェニア、ウィスコンシン、アリゾナ、ミシガンの各州でも裁判を起こしたが、いずれも敗訴している。 (英語記事 Biden picks Janet Yellen for US treasury secretary)
(c) BBC News
バイデン氏、早期に大型公共投資 インフラや再生エネ
【ワシントン=河浪武史】米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領は1日の演説で「雇用創出に向け、インフラや再生エネルギーなどに投資すべきときだ」と訴え、早期に大型の公共投資策を策定する考えを表明した。新型コロナウイルス危機下にある中小企業などを救済するため「議会は今すぐに力強い包括策を可決すべきだ」とも訴えた。
バイデン氏は地元の東部デラウェア州で、次期財務長官に指名したイエレン米連邦準備理事会(FRB)前議長ら経済チームと演説に臨んだ。イエレン氏は「我々は生命を失い、職を失う歴史的な危機にある」と述べ、財務長官として中小企業の救済や雇用の立て直しに尽力する考えを表明した。
バイデン氏は短期的な経済政策の課題として「新型コロナ危機との闘い」を挙げた。「仕事を失った数百万人の米国人のために、即座に救済策を用意する必要がある」と表明。イエレン氏ら経済チームとともに、ローンの減免などの家計や企業の支援策の検討に入ったことを明らかにした。
【ワシントン】米ホワイトハウスのアリサ・ファラー広報部長が3日、辞任を表明した。ドナルド・トランプ大統領は、ジョー・バイデン次期大統領に敗北したことを認めようとしていないが、政権離脱に向けた動きが見え始めていることを示唆するものだ
バイデン氏、選挙人過半数確実に 最多のカリフォルニア州も認定
記者会見するバイデン次期米大統領=4日、米東部デラウェア州ウィルミントン(AP=共同)
【ワシントン共同】米大統領選で西部カリフォルニア州当局は4日、同州での民主党バイデン次期大統領の勝利を認定した。AP通信によると、最大の選挙人を持つカリフォルニア州の認定でバイデン氏が固めた選挙人は279人となり、過半数が確実になった。
当選の正式な確定には、各州などに割り当てられた選挙人計538人による14日の投票で過半数を獲得する必要がある。選挙人投票は通常、手続き以上の意味はないが、今回は共和党のトランプ大統領が敗北を受け入れていないことから、注目が集まっている。
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バイデン氏が1万1779票差でトランプ大統領に勝利-州務長官
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結果発表後、トランプ氏はツイッターで再びケンプ州知事を攻撃
米ジョージア州のラッフェンスパーガー州務長官は7日、同州での大統領選の結果について、2回目の再集計でも民主党バイデン氏の勝利が確認されたと述べた。
ラッフェンスパーガー長官は声明で、バイデン氏が得票差1万1779票でトランプ大統領に勝利したことを再認定したと表明した。同州の選挙人16人はバイデン氏が獲得する。
トランプ大統領はこれまで、ジョージア州での敗北を覆すのに十分な取り組みをしていないとして、共和党のケンプ知事と同長官を非難していた。
結果発表後、トランプ氏はツイッターで再びケンプ氏を攻撃。同知事が「われわれが楽勝したことを示すであろう署名の検証を拒んでいる。この男はどうしてしまったんだ。何を隠しているのか」と書き込んだ。ただ、同州当局者は署名は検証済みだとしている。
【ワシントン共同】米主要メディアは7日、バイデン次期大統領(民主党)が国防長官に退役陸軍大将のロイド・オースティン氏(67)を指名する方針を固めたと伝えた。上院の承認を得て就任すれば、黒人初の国防長官となる。
オースティン氏はオバマ前政権下で中東などを管轄する中央軍の司令官を務め、2016年に退役した。バイデン氏は多様性に富む政権づくりを公約に掲げており、女性や非白人を重用する姿勢を打ち出す狙いがあるとみられる。
国防長官には当初、オバマ前政権で国防次官を務め、就任すれば女性初となるミシェル・フロノイ氏の登用が有力視されていた。
【ワシントン=横堀裕也】米大統領選を巡り、テキサス州が接戦州4州の選挙結果を無効とするよう連邦最高裁判所に求めた訴訟で、最高裁は11日、訴えを退ける決定をした。トランプ大統領も原告に加わることを申し立てており、バイデン次期大統領が勝利した選挙結果を覆そうと望みを託してきたが、法廷闘争は事実上の終焉(しゅうえん)を迎えた形だ。
最高裁は、テキサス州には訴えを起こす法的利益はないとして、原告適格を認めなかった。米紙ワシントン・ポスト(電子版)は決定を受け、トランプ氏側の法廷闘争について「選挙結果を覆す道は閉ざされた」と伝えた。
訴訟は、テキサス州の州務長官が7日、ペンシルベニア、ジョージア、ミシガン、ウィスコンシンの4州を相手取って起こした。4州の選挙手続きが米憲法の規定に違反していたとして、選挙結果を無効とし、州議会が新たに選挙人を任命することを認めるよう求めていた。
バイデン氏、米大統領選での勝利確定 選挙人投票で過半数獲得
【12月15日 AFP】米大統領選は14日、選挙人投票でジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領の当選が確定し、現職ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領による選挙結果を覆そうとする試みが成功する可能性はなくなった。
55人と全米で最も多いカリフォルニア州の選挙人がバイデン氏に投票し、バイデン氏に投票した選挙人は当選に必要な270人を超えた。トランプ氏が自身の敗北を認めていないため、選挙人投票には通例より大きな注目を集めていた。
[ウィルミントン(米デラウェア州) 15日 ロイター] - バイデン次期米大統領がピート・ブティジェッジ前インディアナ州サウスベンド市長(38)を運輸長官に起用すると、複数の関係筋が15日明らかにした。
若手のブティジェッジ氏は民主党の大統領候補指名争いでバイデン氏と争い、初戦のアイオワ州党員集会で勝利し注目を集めた。指名争いから退いた後は直ちにバイデン氏に支持を表明し、穏健派の支持固めに寄与した。
バイデン氏は78歳と史上最高齢の米大統領となるため、2期目を目指さない可能性があるとみられており、ブティジェッジ氏はハリス次期副大統領と並び、次世代の大統領候補として注目される。
また、ブティジェッジ氏の指名が上院で承認され、運輸長官に就任すれば、同性愛者を公言する初の閣僚となる。
ニュースサイトのアクシオスは先週、事情に詳しい関係者の話として、ブティジェッジ氏が中国大使に指名される可能性があると報じていた。
ブティジェッジ氏の運輸長官への指名を巡り、バイデン氏の政権移行チームとブティジェッジ氏の代表からコメントは得られていない。
*内容を追加しました。
トランプ氏退任後にフロリダ移住計画か 住民が反対(2020年12月18日)