毎日新聞
安倍晋三首相が17日、東京・信濃町の慶応大病院に約7時間半滞在したことを巡り、政府・与党からは首相の体調を懸念する声が出ている。首相は新型コロナウイルス対応でまとまった休みが取れておらず、周辺は「疲れがたまっているだけ」と健康不安説を打ち消すが、自民党内からは「体調が心配だ」などと不安の声も漏れる。
首相は第1次政権時の2007年7月の参院選で大敗後、持病の潰瘍性大腸炎が悪化し、任期途中の同年9月に辞任した。この時に入院したのも慶応大病院だったが、その後は治療薬の効果もあり、健康に問題はないとされている。
自民党幹部は検査について「念には念を入れてのことだ。心配ない。また首相が表に出てくれば、健康不安説はなくなっていく」と話した。西村康稔経済再生担当相も17日の記者会見で「首相は体力・気力とも充実しているとの認識をずっと持っている」と語った。
首相の健康を巡っては、写真週刊誌「FLASH」で、7月6日に吐血した情報があると報じられた。菅義偉官房長官は8月4日の記者会見で「私は連日お会いしているが、淡々と職務に専念している。全く問題ないと思っている」と首相の健康悪化説を否定した。
一方、自民党の甘利明税制調査会長は16日のフジテレビの番組で「ちょっと休んでもらいたい。数日でもいいから強制的に休ませなければならない」と指摘した。党内からは「普通、リーダーに休むべきだなんてことは言わない。
首相側近の甘利さんが殊更に休んでほしいというなんて、本当に大丈夫なのだろうか」(中堅議員)と、首相の健康状態を不安視する声も上がる。【花澤葵、東久保逸夫】
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【追記】
安倍首相 検査終了 病院出る 滞在約7時間 健康状態は