<山尾志桜里氏>女性・女系天皇 伝統を守るため容認
7/8(月) 9:30配信 毎日新聞
立憲民主党の山尾志桜里衆院議員は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。「現行制度のままでは皇室が消滅する」という危機感から、日本の伝統を守るためには女性・女系天皇を容認するべきだと訴えた。
山尾氏は「天皇陛下の次世代の皇位継承資格者は悠仁さまお一人になっている。今の制度を変えなければならないということについては異論はないはずだ」と強調する。
そのうえで、これまで男系男子による継承が続いてきたのはいわゆる「側室制度」が前提だったと指摘。
社会の変化で側室制度がなくなった結果、皇位継承者の条件が極めて厳しくなり、世襲での皇位継承を続けるためには、女性・女系天皇を認めるしかないとした。
男女平等の価値観などが理由ではなく、皇室を続けるための「論理的な必然として唯一の解だ」としている。
また、女性天皇だけを認め、父方に天皇がいない女系天皇を認めない場合は、「一代限りの継承となり、根本的な解決にならない」「特定の皇族に対して男子を産む重圧がかかるという問題も解決しない」などの理由をあげ、女系天皇も認めるべきだとした。
旧宮家の「復帰」については(1)600年さかのぼらないと天皇の血筋に合流しない(2)男子が生まれないと皇位継承につながらないという問題は変わらない(3)国民が自然に受け入れることが難しい(4)どういう基準で選ぶかが不明――などとして現実的ではないとした。
山尾氏は現行制度の問題点について「皇太子妃をはじめとする特定の皇族が、男のお子さまを持たなければならないという強い圧力に苦しみ続けることが埋め込まれている」と指摘。
「女性天皇・女系天皇・女性宮家を認めることにより、この非人道的な圧力をなくすことができるとともに、最も大切な皇位継承の安定化という課題をも解決させることができるのだから、制度変更をためらう理由は見当たらない」と強調した。