菅義偉首相は20日夜、米国のトランプ大統領やオーストラリアのモリソン首相と、相次いで電話で協議した。トランプ氏とは、日米同盟を基盤に、拉致問題を含む北朝鮮の諸問題や新型コロナウイルス対策などで緊密に連携していくことで一致した。外国首脳と対話するのは首相就任後初めてで、実質的な外交デビューとなった。
首相はトランプ氏と約25分間話した。首相は協議後、首相公邸前で記者団に、「日米同盟は地域の平和と安定のための基盤だ」などと伝えたことを説明、トランプ氏も「日米同盟をともに発展させていこう」と応じたことを明かした。
安倍晋三前首相とトランプ氏は良好な関係を築いたが、菅氏によると、トランプ氏は「24時間いつでも何かあったら、電話して欲しい」と話したという。菅氏は「非常に手応えを感じている」と語った。
日本政府の説明によると、首相は拉致問題の解決に向けて、全面的な支援をトランプ氏に求めた。中国の情勢についても意見交換した。
米国とは、来年3月で期限切れとなる米軍駐留経費負担の更新に向けた協議が今後、本格的に始まる見通しだ。米側は大幅な増額を求める意向とされ、厳しい交渉が予想される。ただ、今回の電話協議では話題にならなかったという。
日豪首脳電話会談で調整 菅首相“ネットの父”と意見交換
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