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自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

日米合同委員会を国会の監視下に置くだけで解決する対米従属  2020-03-11 天木直人のブログ

2020年03月11日 11時48分44秒 | 時事問題(日本)
2020-03-11  天木直人のブログ

コロナウィルスの騒ぎの前に、政治ニュースがすっかりなくなった日が続いているが、なくなるはずがない。
 注意して眺めていると重要な動きはある。
 これから書くこともその一つだ。
 2月21日の朝日が報じていた。
 大分県の広瀬勝貞知事が防衛省の高橋憲一事務次官に、「言語道断だ」と抗議したと。
 何に対して抗議したかと言えば、在沖縄米海兵隊が合意に反して、大分県由布市の陸上自衛隊日出生台(ひじうだい)演習場で午後8時以降も実弾射撃訓練を行っているからだ。
 この記事には、高橋次官がどう返答したかは書かれていなかった。
 そう思ったら3月3日の今度は毎日新聞が報じた。
 広瀬知事が3月2日、参院内で河野防衛大臣に抗議したと。
 防衛事務次官に抗議しても反応がないと見えて、大臣に直訴したというわけだ。
 今度は河野大臣の返答が書かれていた。
 「約束に反する日が続いて申し訳ない。重く受け止めている」と陳謝したと。
 てっきり河野大臣は自分の相手である米国の国防長官に抗議するのかと思った。
 ところその報道がない。
 忘れかけていたら、きょう3月11日の毎日新聞が一段の小さな記事で報じた。
 河野大臣はきのう3月10日の記者会見で、大分県と防衛省の合意に反して米軍が午後8時以降の夜間訓練を強行した問題について、日米合同委員会で議題する考えを明らかにしたと。
 何のことはない。
 河野大臣は一週間もの間、何もしていなかったのだ。
 しかも、日米合同委員会の協議に任せるという。
 日米合同委員会は、米軍と各省の局長レベルの協議だ。
 政治決定などできるはずがない。
 しかも、その協議内容は一切公表されない事で日米間の合意がある。
 これを要するに、米軍が自発的にやめない限り、約束違反の実弾射撃訓練を日本が止めさせることは100%あり得ないということだ。
 この国の防衛大臣は米国の国防大臣に文句のひとつも言えないのだ。
 なぜこんな不条理な状態が敗戦後75年もたつというのに続いているのか。
 それは日米安保条約があるからだ。
 日米安保条約のすべてが書き込まれている日米地位協定があるからだ。
 その日米地位協定の具体的運用を決める日米合同委員会が、いまでも存在し、毎月二回開かれ、そこですべてが決まるからだ。
 そして、その内容が、日本国民どころか国会にさえも報告されない事になっている。
 こんな主権放棄状態が75年間も続いているのだ。
 日米安保条約いますぐ破棄しろとは言わない。
 日米地位協定の改定をいますぐ行えとは言わない。
 日米合同委員会を認めないと言うつもりもない。
 たったひとつのことをしてくれればいいのだ。
 それは何か。
 日米合同委員会の報告を国民に公開するだけでいい。
 つまり、国会の要求に応じて、日米合同委員会の日本側代表である官僚を国会に承知して報告させるのだ。
 交渉内容を文書にして国会に提出するのだ。
 なぜ野党議員はそれを要求しないのだろうか。
 私はいまだかつてそれを要求した野党議員を見た事がない。
 これでは日本は米国に占領されているも同然だ。
 見ているがいい。
 河野防衛大臣は米軍の実弾射撃訓練を止めさせられないだろう。
 それどころか日米合同委員会の結果報告をしないだろう。
 何も変わらないということだ。
 大分県知事もメディアもそれを知って抗議し、記事にしているのだ。
 仕事をしている振りをしているのだ。
 壮大なパフォーマンスである。
 パフォーマンスでは何も変わらない。
 バカを見るのはいつも弱者である国民であり住民である(了)
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