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秋田県内陸南部を中心とした記録的大雪を受け、秋田県は5日、陸上自衛隊に対し横手市への災害派遣を要請した。同日午前に高橋大市長から佐竹敬久知事宛てに要請の求めがあった。大雪によって県が自衛隊に災害派遣要請をするのは、2006年1月の秋田市の豪雪以来15年ぶり。
県災害対策本部によると、派遣を希望する活動内容は、倒壊の恐れのある高齢者らの世帯の家屋の雪下ろしや除排雪など。対象世帯は約5000に上るという。派遣希望期間は6日からとしている。
また、県は5日に開いた災害対策本部会議で、雪捨て場が不足する横手市に対して4日に4カ所の河川敷を提供したほか、6日から横手市と湯沢市の市道の除排雪の一部を支援することを報告。また、比較的雪が少ない県北部などからダンプカーやロータリーを投入する。
気象庁のデータによると、横手市の積雪は5日午後3時現在で171センチと平年比約4・4倍、湯沢市は153センチで平年比約4・8倍と記録的な豪雪となっている。
県のまとめでは、5日午後3時半現在で県内では5人の死者を含む計88人の人的被害が発生。また、栽培施設の損壊などにより、農林関係で約2億1400万円相当(5日午前11時現在)の被害が生じているという。
また、県は特に状況が深刻な県南部の自治体を念頭に災害救助法の適用に向けて準備を進めている。担当者によると同法が適用されれば、通常は市町村が負担する大雪被害に伴う避難所設置などの費用を国と県が折半して負担する形になるという。
県内では大雪による事故が続いている。
4日午後8時ごろ、大仙市大沢郷宿の斉藤栄子さん(85)方で、斉藤さんが軒下で雪に埋もれた状態で見つかった。斉藤さんは病院に運ばれたが、約1時間半後に死亡が確認された。大仙署によると、斉藤さんは1人暮らしで、近くに住む家族が発見した。斉藤さんが埋まっていた雪は高さ約1メートルで、屋根からの落雪とみられる。
湯沢市では5日午後1時50分ごろ、同市清水町6の車庫兼小屋付近で70代の女性とその次男の40代男性が雪に埋もれた状況で見つかった。湯沢署によると、女性は意識があり、男性は意識がない状態。近くで除雪作業をしていた人から「小屋の雪が落ちる音がした。巻き込まれた人がいるかもしれない」と110番があり、警察と消防が捜索していた。【高野裕士、下河辺果歩】
雪への備えは6日のうちに