①たぶんプーチンのシナリオは(1)電撃的にウクライナ軍を撃破(2)キエフ占領(3)大統領逮捕(4)傀儡政権樹立(5)傀儡政権によるロシアとの平和条約締結と東部独立承認(6)反ロシア派市民の大量国外脱出、というものだったと思います。それを48時間以内くらいで仕上げるつもりだった。
②国際社会が安保理で議論している間に事実上の領土併合を終えてしまえば、欧米は軍事介入できない以上、それぞれの国益優先で足並みが乱れる。計算外だったのがウクライナ国民が果敢に抵抗しているということとロシア国内世論が味方をしてくれていないこと。
③ふつう戦時大統領に対しては熱狂的に支持率が高まるものですが、そうなっていません。プーチンが一番恐れているのはロシア国内で「この戦争には大義がない」という世論が広まることでしょう。この機に乗じてプーチンの側近の中から「背中から刺す」裏切者が出てくるかも知れません。
④いまロシア政府では「ポストプーチン」の戦いが水面下で展開しているはずです。ただし「最初に背中から刺したやつ」はプーチンの返り血を浴びるか競争相手に足を引っ張られて退場するのでみなさん「プーチンと裏切者が刺し違えた後のエアポケット」でヘゲモニーを握る機会を狙っていると思います。