【速報】日経平均株価終値 先週末比4451円安で過去最大の下げ幅 米国景気不安と円高で(2024年8月5日)
東京株式市場で日経平均株価は5日、過去最大の下げ幅となり先週末に比べ4451円28銭安い3万1458円42銭で取引を終えました。
1日の下落幅としては1987年にアメリカで株価が大暴落したブラックマンデーの時の下げ幅、終値ベースで3836円48銭を超え、過去最大の下げ幅を更新しました。
日銀の利上げなどをうけて進んだ円高に加え、先週末、アメリカで発表された雇用統計が市場予想を下回ったことをきっかけにアメリカの景気が後退するとの懸念が強まり、ニューヨーク市場では株価が大きく値を下げました。
この流れを受けて、週明けの東京市場も取引開始から全面安の展開となり、急速な円高に引きづられるように売りが売りを呼ぶ「パニック安」の様相となりました。
下落にいっこうに歯止めがかからず日経平均株価は3万2000円を割り込み去年10月以来の安値水準となりました。
5日の東京株式市場の日経平均株価(225種)の終値は、前週末比4451円28銭安の3万1458円42銭だった。
終値の下げ幅としては、ニューヨーク株式市場の大暴落「ブラックマンデー」の翌日の1987年10月20日に付けた3836円48銭を超え、史上最大となった。
円高や米景気の先行き懸念から、投資家のリスク回避姿勢が一段と強まり、取引開始直後から全面安の展開となった。東京外国為替市場の円相場で円高・ドル安が進み、午後に入ると売りがさらに加速した。【成澤隼人】
(ブルームバーグ): 日本の株式相場の急落を受け、リテール証券各社が投資家の対応に追われている。年初からの新たな少額投資非課税制度(NISA)を契機に投資を始めた個人投資家にとっては初めて経験となるだけに、各社は貯蓄から投資への流れに水を差すことにならないか、個人マネーの動きを注視している。
オンライン証券大手のSBI証券では、ウェブサイトに「日経平均、米国指数、為替などの相場が大きく変動しています。口座状況をご確認ください」と顧客に注意喚起するメッセージを掲載した。広報担当者によると、株式や投資信託などの商品ごとの注意喚起も検討している。
5日の東京株式相場は金融株や輸出関連株を中心に大幅続落。日経平均株価は一時前週末比13%安の歴史的な下げを記録した。米国景気への先行き警戒感などから日本株にもリスク回避の売りが広がった。
野村証券の広報担当者によると、今回の相場の変動に対して、マーケットに関する資料の発信をしたり、顧客向けの勉強会を適宜開催。相談が増えているため、コールセンターの人員を増強して対応している。大和証券の広報担当者も、急きょ作成したリポートを基に、各支店の営業員が顧客対応に当たっている。
なかのアセットマネジメントが3日に開いた個人投資家やファイナンシャルプランナー(FP)向けのセミナーには約100人が参加。中野晴啓代表によれば、相場の先行きを懸念する声や質問が相次いだ。個人投資家から、だまされたと苦言を吐かれたFPもいたという。
中野氏は「新NISAと日本株の円安バブルが重なり、相場が上がる環境しか経験していない投資家も多い」と指摘する一方、株価の下落局面では買い増したいとする個人投資家の声も聞かれたという。政府には「資産運用立国への流れを止めることなく進めてほしい」と述べた。
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