朝日新聞社 によるストーリー • 5 時間
東京都議会第1回定例会は20日開会し、都は、過去最大となる8兆4530億円の一般会計予算案を含む計148件の議案を提出した。小池百合子知事は施政方針演説で、客が理不尽な要求をするカスタマーハラスメント(カスハラ)防止に関する条例策定の検討を表明した。実現すれば、全国初となる。
再生エネルギー電力で水素を製造する施設のイメージ。東京都が大田区京浜島に整備する=都HPより
小池知事は、都内企業でもカスハラが深刻化していると言及。専門家らの検討部会が「条例化が望ましい」との意見をまとめたことを受け、「東京ならではのルールづくりが強く求められている。現場でよりどころを持って対応できるよう、独自に条例化の検討を進める」と述べた。
また、新年度に着手する都内初の「グリーン水素」の製造拠点について、場所を大田区京浜島にすることを明かした。グリーン水素は再生可能エネルギー由来で、環境負荷が小さいとされる。計3基の整備を検討しており、新年度予算案に関連事業費30億円を計上した。
本会議後、小池知事はカスハラ条例について、「ヒアリングをして、条例の中身はこれから詰める。早い時期の条例化を期待している」と報道陣に語った。
都議会第1回定例会の会期は3月28日までの38日間。代表質問は2月27日、一般質問は同28~29日。(土舘聡一)