とおいひのうた いまというひのうた

自分が感じてきたことを、順不同で、ああでもない、こうでもないと、かきつらねていきたいと思っている。

(17)の1 改造内閣と統一教会の関係に関する報道    2022/8/17 

2022年08月17日 11時10分26秒 | 時事問題(日本)

記録のため全文コピペしております。読みづらいことご容赦ください by管理人

自民党関係者が語る「安倍元首相が統一教会との関係を“党公認”状態に」

女性自身 - 8.17

「すべて選挙応援に収れんします。安倍さんは、自民党総裁として、選挙に勝つための、支援組織の一つとして位置づけていたのでしょう。特に参議院の比例区は、雲をつかむような選挙。1万でも2万でも候補者にとってはのどから手が出るほど票が欲しいのです」

国会議員が旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と関係を築くメリットを、前参議院議員で統一教会に詳しいジャーナリストの有田芳生さんがこう語る。

統一教会の組織票の投票先を決めていたのは安倍晋三元首相(享年67)だったという。伊達忠一元参議院議長(83)は北海道テレビの取材に対し、2016年の参院選挙で比例区から出馬した宮島喜文氏(71)に統一教会の票を回すように安倍氏に依頼。宮島氏は12万2833票を獲得して当選したが、6万人の信者がいるとされる統一教会の票の存在は大きかったとみられる。

さらに、今年7月の参院選において伊達氏は、ふたたび宮島氏に統一教会の票を回すように安倍氏に口利きを頼んだが、井上義行氏を支援することを理由に断られたという。宮島氏は当選の見込みなしとして出馬を断念、井上氏は当選を果たしている。

選挙経験が豊富な、ある自民党関係者はこう語る。

「支持母体が弱い議員にとっては頼みの綱になりますし、安倍さんにとっても党内で影響力を強めることができます。複数の議員が統一教会と関係を深めたのも、助けてくれるならばなんでもお願いしたいという思いがあったからでしょう」

■安倍氏が統一教会との関係を“党公認”状態に

自民党関係者は「票以上に影響があるのは、無償ボランティアの派遣」だという。

「告示期間で使える資金は1500万円から2000万円などと決まっています。ところがカラー印刷のポスターや名刺は、ほとんどゴミになってしまうんですが(笑)、地元のミニ会合などでは何百枚も配り、数百万円かかります。さらに選挙管理委員会に届出したスタッフの給与、選挙カーの手配などで活動資金はなくなり、ボランティア全員の弁当を満足に配ることもできないのが現状。それでも、選挙スタッフの仕事は多忙です。

たとえば『◯◯氏、来たる』のような、大物政治家の応援演説を知らせる立て看板も、電柱にくくりつけます。本当は違反で警察に黙認してもらっているので、演説が終わればすぐに撤去しなくてはなりません。

ポスターが剥がれ落ちたりすると、有権者からクレームの電話がかかってくるので、雨や風の翌日は、朝4時、5時に見回らなければならないんです。こうした条件で働いてくれるスタッフなんて、そうそう見つかりません」

宗教的な動機を背景に非常に勤勉に働く統一教会から派遣されたスタッフは選挙戦の大きな戦力になったという。しかし、そんなありがたい存在だとしても、統一教会は霊感商法や合同結婚式などで社会問題になってきた団体だ。

「かつては統一教会の行事への出席は躊躇されるものでした。ところが、自民党総裁で首相の立場でもあった安倍さんが教団との関係を深めたことで状況は一変。安倍派の議員を中心に、堂々と名前を出して祝電を送り、イベントに参加するようになっていったのです」(自民党関係者)

統一教会の霊感商法の被害額は35年で1237億円、直近5年でも54億円。だが、そんな団体との交際は、もはや“党公認”状態といってもよかった。

党のトップの安倍さんが堂々とやっているから、議員たちが統一教会との関係を広げることに、党として誰も忠告できなくなったのです」(自民党関係者)

安倍元首相 に対する画像結果.サイズ: 120 x 170。ソース: yukawanet.com(安倍元首相:画像はネットから借用)

FRIDAYデジタル - 1 時間前(8/17)

「旧統一教会と自民党の問題を巡っては、選挙協力の見返りに、政治家が特定の宗教団体の広告塔になることの危険さが浮き彫りになった。政治と宗教の適切な距離感が指摘される中で、実は安倍晋三元首相が、”手かざし宗教”の信者だったことはあまり知られていません」(宗教ジャーナリスト)

ここに『崇教真光(すうきょうまひかり)』(平成二十一年十二月号)という冊子がある。同誌は”手かざし宗教”として知られる崇教眞光の、いわば広報誌だ。「50周年大祭記念号」の同号は、当時、教団本部で行われた大祭の様子を特集している。

〈主の大御神様、救い主様、聖珠様、教え主様、立教五十周年大祭がこうして盛大に開催されましたことを心からお喜び申し上げる次第でございます〉

教団の”教祖”らに、そう祝辞を述べたのは大祭に参加した安倍元首相だ。

崇教眞光とは、岐阜県高山市に本部を置き、’77年に『世界真光文明教団』から分派した教団。手かざしとは、〈手のひらから高次元の光を放射して、一切を浄め、あらゆる悩みや問題を解決していく業〉(教団HP)だといい、病気や金銭問題、人間関係のトラブルなどの不幸現象が、手をかざすことによって解消されていくのだそうだ。だが、かつてはその民間療法や献金問題を巡ってトラブルが頻発したこともある。

冊子では、当時、自民党総裁だった谷垣禎一議員や、自民党副幹事長だった村田吉隆氏、元国交相で自民党議員だった金子一義氏なども参加し、祝辞を述べている。さらに、当時の民主党議員だった古賀一成氏も参加。そして――。安倍元首相は、祝辞の中でこう発言をしていた。

今日もご出席の石原伸晃先生と山本有二先生にお導きを頂き初級研修を受講し、神組み手の末席に名を連ねさせていただきました〉

教団の広報担当者に取材をすると、”神組み手”とは、信者のことだという。

安倍元首相の菩提寺は山口県にある浄土宗の寺院だが……。

「実は一人で複数の宗教に入信する議員や秘書は多い。これは信仰心というより選挙協力を期待しているためです。教団としても『あのセンセイは、うちの信者』だと広告塔にできるメリットは大きい」(前出・宗教ジャーナリスト)

新宗教の中には、多くのトラブルが発生したり、被害者が出ている教団もある。政治家が宗教との距離感に特に慎重になるべきなのは言うまでもない。

’09年の崇教眞光の広報誌に収録された安倍元首相の祝辞。神組み手になったと発言している
© FRIDAYデジタル’09年の崇教眞光の広報誌に収録された安倍元首相の祝辞。神組み手になったと発言している

『FRIDAY』2022年8月19・26日号より

取材・文:甚野博則 ノンフィクションライター

(参考by 管理人:じんの ひろのり 1973年生まれ。大学卒業後、大手電機メーカーなどを経て2006年から「週刊文春」記者に。2017年の「『甘利明大臣事務所に賄賂1200万円を渡した』実名告発」、2019年の「証拠文書入手!片山さつき大臣 国税口利きで100万円」で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」のスクープ賞を2度受賞。現在はフリーランスのノンフィクションライターとして活躍中)

(あるtwitter)
やっぱりそういうことだったか>萩生田と生稲晃子 女性議員が増えるべきと言っても権力者(男)に操られるだけのお人形さんならいない方がいい。女とはそういうものという侮蔑や諦めを強化するだけだから。自民党にはそういう人形やそこから化け物化した女性議員が目立つな。
生稲晃子 に対する画像結果(生稲晃子:画像はネットから借用)

配信  女性自身

7月の参院選で東京選挙区から出馬し、初当選した生稲晃子議員(54)。8月3日召集の臨時国会では新人議員として登院する姿が注目を集めたが、当選早々に波紋を呼ぶ出来事が。
「デイリー新潮」は8月16日、萩生田光一政調会長(58)が参院選の選挙期間中に生稲氏を伴って統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)の関連施設を訪問し、支援を要請していたと報じた。 10日に発足した第2次岸田改造内閣では、統一教会やその関連団体との関係を認めた閣僚7人が交代。教団の関連イベントに出席したことを公表していた萩生田氏は、経済産業相を退いたものの新たに政調会長に就任し、会見では教団との関わりについて、「今後は一線を画すと決めた」と言明していた。
しかし「デイリー新潮」によると、萩生田氏は’09年~’12年までの間に月1~2回のペースで八王子市内の教会施設を訪問し、演説をしていたという。さらに、礼拝を兼ねた日曜日のバーベキュー大会にも参加していたなど、教団との親密な関係が報じられている。
一方で萩生田氏は「週刊新潮」の取材に、生稲氏と施設を訪問したことを認めた上で、「選挙の際、当方から支援依頼をしたことはなく、選挙戦のお手伝いをしていただいた事実はありません。旧統一教会が主催する礼拝やバーベキューに参加した事実はございません」と否定。 生稲氏も同誌に対して、「八王子での演説終了後、演説を聞いていた方から、“ここに来られなかった仲間が近くにいるので生稲さんのお話を直接聞かせてもらいたい”とのお話しがあり、スタッフが相談をして次の日程への移動の合間に(教会の施設に)立ち寄らせていただきました。その際に(演説の)現場にいらっしゃったご地元の萩生田先生に同行していただきました」と説明している。

候補者アンケートは“ほぼ無回答”、当選後は正門を避けて初登院

 
旧統一教会問題巡り連絡会議 法務省・警察庁など関係省庁【WBS】(2022年8月15日)
 
日刊ゲンダイDIGITAL - 4 時間前

安倍元首相の急逝によって、政界は一気に“先祖返り”した感がある。会長を失って混乱する清和会(安倍派)は、OBの森喜朗元首相がやたらとメディアに登場して言いたい放題。人事についてもあれこれ口出しを始めた。

◇ ◇ ◇

10日の内閣改造で、岸田首相の後ろ盾を自任する麻生副総裁の影は薄かった。代わりに存在感を放ったのが、清和会の大ボス・森喜朗氏(85)と平成研(茂木派)のドン・青木幹雄元参院議員会長(88)である。森氏は2012年、青木氏は2010年に現役を引退。81歳の麻生副総裁よりさらに前の世代の政治家だ。

内閣改造を控えた岸田首相は3日夜に森、青木の両氏と会食。森氏が地元紙「北國新聞」(12日付)のインタビュー記事で、その舞台裏を話しているのだが、安倍派にとって今回の人事は、「私がお願いしたことはその通りになった」と黒幕気取りだ。

帰り際に岸田首相から「誰を起用すればいいか」と聞かれた森氏は、「萩生田、西村(康稔)、松野(博一)、世耕、高木(毅)の5人」の名前を挙げたという。その全員が重要ポストに起用されたり、留任したりした。森氏が得意満面なのもうなずける。

もっとも、この日の会食は「茂木さんの幹事長起用で悪化した青木さんと総理の関係を修復するのが狙いだった」。続投になった茂木幹事長については、「私は茂木さんが代わればいいと思っていた」「正直、私は茂木さんに財務相か外相に移ってもらい、萩生田さんを幹事長にしたかった」とケチをつけている。岸田首相も青木氏も、茂木幹事長については話題にしなかったという。

会食には茂木派の小渕優子組織運動本部長が同席していたが、「青木さんは、小渕優子さんの将来を一番心配している」と言い、「いずれ平成研は小渕派になるということだろう」と、他派閥の将来まで“予言”する増長ぶりだ。

政界は“先祖返り”で老害が跋扈

さらには、臨時国会で甘利元幹事長が安倍の追悼演説を行う話があったことについて、「あれは甘利さんの自作自演かもしれない」と放言が止まらない。「遺族から頼まれたというが、安倍夫人の昭恵さんは『私は頼んでいません』と言っていた」と暴露し、「同じ神奈川の菅(義偉)さんへの対抗心なのだろう」とバッサリだ。

インタビューは「安倍派がどうなるのかを見届けるのが、最後のご奉公だと思っている」と結んでいたが、一体いつまでシャシャリ出るつもりなのか。

「安倍派の後継候補は誰もが決め手に欠け、派閥も岸田首相も森さんに頼らざるを得ないのが実情です。五輪の組織委会長をはずされて以来おとなしくしていた森さんが、久々に政治の舞台に復帰してすっかり元気になっている。政治家というのはそういう生き物なのでしょう」(政治評論家・有馬晴海氏)

だが、首相時代も組織委会長も自らの失言で追い込まれた森氏が、政界の中心に舞い戻るなんて悪い冗談だ。いい加減、老害をまき散らすのは勘弁してほしい。

森元首相 に対する画像結果.サイズ: 120 x 170。ソース: www.dailyshincho.jp(森本首相:画像はネットから借用)85歳

旧統一教会との関係をごまかし続ける自民議員。「知らなかった」ワケがない

日刊SPA! 2022/08/17 08:51

◆自民党と旧統一教会の“貸し借り関係”

前川喜平・元文科事務次官© 日刊SPA! 前川喜平・元文科事務次官

 昨年秋の総選挙以降は開かれていなかった野党合同ヒアリングが復活し、自民党と統一教会の関係について追及を始めた。8月6日には、下村博文・文科大臣時代の名称変更問題について前川喜平・元文科事務次官から名称変更問題についてヒアリング。終了後の囲み取材では、筆者の質問に対して選挙支援への恩返し(貸し借り関係)の可能性を前川氏は次のように指摘した。

――(下村氏は)第二次安倍政権で文科大臣に任命されたので、安倍さんの意向を受けて名称変更を認めてしまおうとしたのでしょうか。(名称変更で霊感商法の被害拡大)問題があるのを知っていても、安倍さんが(統一教会と)三代にわたる付き合いなので、(名称変更を)認めてしまおうと。

前川「確証はありませんが、そのストーリーは十分に成り立つような気がします」

――(旧統一教会が自民党を)選挙で応援してくれるので、(文科大臣だった)下村さんは「(名称変更を)認めてしまおうかな」という“アベ友政治”の一環のような気もしますが。

前川「やはり政治家と教団の間に貸し借り関係があるだろうと。貸しがあれば、借りもあると。借りがあれば、借りを返すと。こういう関係は必ず出てくるでしょうから。だから(選挙で)ものすごくお世話になっているのなら、逆に同じくらいお世話をするでしょう。特に与党の政治家に多いパターンだと思う」

 安倍元首相の銃撃事件のキーワードは、貸し借り関係。自民党への選挙支援と旧統一教会への便宜供与(名称変更など)がギブ・アンド・テイクの関係になっており、これが事件の誘因になったということだ。

◆筆者は見た。井上義行議員を旧統一教会が熱烈支援

7月6日の井上義育参院議員(自民党全国比例で当選)への支援集会。「食口(信徒)になりました」と紹介された© 日刊SPA! 7月6日の井上義育参院議員(自民党全国比例で当選)への支援集会。「食口(信徒)になりました」と紹介された

 筆者が旧統一教会の熱狂的な選挙支援を目の当たりにしたのは今年7月6日。「神日本第1地区 責任者出発式」と銘打った支援集会が開かれていた、さいたま市文化センターの大ホールは熱気に包まれていた。

 第一次安倍政権で首相秘書官を務めた井上義行候補(当時・自民党全国比例区)が、幹部から「井上先生はもうすでに食口(信徒)になりました」と紹介され、続いて「私は大好きになりました」「必ず勝たなければいけない。勝ちこそが善であり、負けは悪でございます」と訴えるごとに、大きな拍手と歓声が沸き起こった。

 続いて井上候補が挨拶。オブラートに包んで話すことが苦手で「普通の政治家と違う」と強調しながら、同性婚反対を訴えたのだ。

「(『同性婚反対』と言ったことで)今、トレンド入りしました。そして私が演説しようとすると『差別するな』というプラカードを持って(抗議が)始まりましたよ。まるで安倍元総理のようになってきましたよ(笑)。でも、またさらに大炎上になるかもしれないけれど、私は同性婚反対を、信念を持って言っていますから!」

 すると、再び大きな拍手と歓声が響き渡った。そして、最後は「投票用紙二枚目は井上義行!」と支持を連呼するコールで集会は締めくくられた。旧統一教会が自民党の熱烈な“支援部隊”となることを目の当たりにした瞬間でもあった。

(7月7日のIWJの筆者記事「『LGBT差別』と炎上中の自民党・井上義行候補(全国比例)が、自民党の支持母体で、井上氏自身も信徒の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)会合で『炎上上等』と表明! 井上氏に直撃取材! 『私は、同性婚反対に信念を持って言っていますから!!』」で紹介)

 しかし今回の参院選で当選した井上氏は、この支援集会の写真と音声が民放各局で紹介されても「賛同会員で、信徒ではない」と反論した。

「ひろゆきが直言『安倍氏の死を嘆くのに、カルトを規制しない自民党に怒らない人はアホ』」(「日刊SPA!」7月22日)と銘打った記事で、ひろゆき氏が「現役信徒(※1)が自民党の議員になったりもしています」と指摘。編集部の注で「※1:議員自身は『信徒でなく賛同会員』と主張」と補足したのはこのためだ。

 なおひろゆき氏は7月14日のツイッターで、「安倍元首相の秘書官・井上参院候補 旧統一教会集会で『信徒になった』と紹介される」(7月10日のソクラの署名記事)を紹介。

 一方の井上氏は7月21日発売の『週刊文春』などで「信徒でなく賛同会員」と反論。先の支援集会での紹介のされ方と、食い違ったままなのだ。

◆安倍元首相が、昨年9月の抗議文をスルーしなければ…

臨時国会初日の8月3日、井上義行参院議員は国会議事堂正門には姿を現さなかった© 日刊SPA! 臨時国会初日の8月3日、井上義行参院議員は国会議事堂正門には姿を現さなかった

 そこで臨時国会初日の8月3日、筆者は国会議事堂正門で井上氏を待ち続けた。当選した参院議員が抱負を語ることが多いためだが、井上氏が姿を現すことはなかった。別の入り口から登院していたのだ。

 そして同日午前に「信徒ではなく賛同会員」と再び強調するコメントを発表した。「家庭教育支援の推進」など井上氏が掲げる政策に対して、旧統一教会から賛同を得られたと説明。一方、議員辞職については否定した。

 十分な説明責任を果たしているとは言い難い井上氏だが、自民党と統一教会の関係について精力的な発信をするひろゆき氏は先の記事で、政治家が取り組むべき緊急課題を次のように指し示していた。

「容疑者の家庭が崩壊した統一教会の活動も、今まで弁護士が団体を作って抗議しているのに国は何も手を打っていませんでした。なので、安倍元首相の無念を晴らすためにも、カルト宗教が日本人を喰い物にしているのを止めるべきだと思う」(ひろゆき氏)

 まさに正論だ。旧統一教会の高額献金(金銭的搾取)被害に取り組んできたのが「全国霊感商法対策弁護士連絡会」(略称「全国弁連」)で、安倍元首相が旧統一教会の友好団体のイベントに祝辞を送った5日後の去年9月17日、安倍氏宛に公開抗議文を送っていた。

 これを重く受け止めてカルト規制に乗り出していれば、銃撃事件は避けられたのは確実。自民党最大派閥・清和会(安倍派)会長だった安倍元首相がもし声をあげていれば、岸田政権(首相)を動かすことは十分可能だった。安倍元首相がスルーしてしまった公開抗議文は、こんな内容だった。

「安倍元首相が、統一教会やそのダミー組織のひとつである天宙平和連合(UPF)などのイベントにメッセージを発信することを繰り返し、特に昨年9月12日の『神統一韓国のためのTHINK TANK2022希望前進大会』(UPFのWEB集会)でビデオメッセージを主催者に送り、その中で文鮮明教祖(2012年死去)の後継の教祖・韓鶴子氏に『敬意を表します』と述べたことは、統一教会のために人生や家庭を崩壊あるいは崩壊の危機に追い込まれた人々にとってたいへんな衝撃でしたし、当会としても厳重な抗議をしてきたところです」

 この「安倍元首相のビデオメッセージ」はネット上で視聴可能で、山上徹也容疑者も視聴したと報じられていたものだった。先の全国弁連の代表世話人の山口広弁護士は7月12日の記者会見で、こんな補足説明をしていた。

「安倍先生にも他の政治家にも、何回も『統一教会の社会悪を考えたならば、反社会的団体である統一教会にエールを送るような行為はやめていただきたい。どんなに被害者が悲しむとか苦しむのか。しかも新しい被害者が、それによってまた生み出されかねないことを政治家としては配慮いただきたい』と繰り返しお願いしてまいりました」

 自民党の危機管理能力の欠如が露わになる。安倍元首相の祝辞が山上容疑者のような旧統一協会の被害者の恨みを募らせるリスクについて、誰一人として警告しなかったに違いないからだ。銃撃事件後も「安倍元首相に『ビデオメッセージ送付を謝罪したうえで、カルト宗教規制に取り組みましょう』と勧めるべきでした」と懺悔する議員が名乗りを上げることもない。

◆旧統一教会は政治家との関係強化で規制を乗り切ろうとした?

 なぜカルト教団を野放しにしたのか。7月12日、全国弁連の記者会見に同席した渡辺博弁護士は、「政界工作が背景にあるのではないか」と見ていた。2009年に信者2名が懲役刑となったことに対し、統一教会の責任者は政治家との関係強化で乗り切ろうと機関誌で述べていたというのだ。

「『政治家との繋がりが弱かったから警察の摘発を受けた。今後は、政治家と一生懸命繋がっていかなきゃいけない』というのが彼らの反省でした。(中略)

統一教会の被害者にとっては『政治家との繋がりがあるから、警察がきちんとした捜査をしてくれない』というような思いがずっとあると思う。私どもにもある」(渡辺弁護士)

 2012年12月の第二次安倍政権発足で、こんな変化も起きたという。

「安倍政権になってから若手の政治家たちが統一教会のさまざまなイベントに平気で出席するようになった。それまでは政治家が参加しても伏せていたが、最近は若手の政治家が大手を振って参加してコメントをするようになった」(山口弁護士)

 旧統一教会は2009年の反省を元に政治家との関係強化に取り組んで成功を収め、自民党への選挙支援の見返りに高額献金(金銭的搾取)を招く霊感商法への規制強化を免れてきたように見えるのだ。

◆安倍派事務方トップの西村氏も井上議員の集会参加を「知らない」

鴻巣市長選最終日に応援演説に駆けつけた清和会(安倍派)事務総長の西村康稔・元大臣© 日刊SPA! 鴻巣市長選最終日に応援演説に駆けつけた清和会(安倍派)事務総長の西村康稔・元大臣

 安倍元首相銃撃事件から15日後の7月23日、筆者は清和会(安倍派)事務総長の西村康稔・前ワクチン担当大臣を直撃、旧統一教会の支援を受けた井上議員の処遇について聞いてみた。「鴻巣市長選(7月24日投開票)」の自民推薦候補への応援演説を終えた時のことだ。

――井上義行先生を清和会(安倍派)に入れるのですか。旧統一協会の支援は問題ないのですか。

西村「事実を知らないので、すみません」

 唖然とした。筆者は支援集会に参加した井上議員の取材(写真撮影と録音)をしている。IWJの記事やソクラで紹介して以降、テレビ各局も報道。7月15日のTBSのニュース23を皮切りに翌々日のテレビ朝日の「サタデーステーション」をはじめ、3日後の日本テレビの「ミヤネ屋」などが次々と取り上げている。それなのに、安倍派事務方トップの西村氏は「知らない」と言い放ったのだ。納得がいかなかったので、筆者は声掛け質問を続けた。

――旧統一協会の支援を受けた井上義行議員を、清和会に入れたままなのですか。脱会・離党させないのですか。何でもいいから当選させればいいのですか。清和会と旧統一協会は、ズブズブの関係ではないですか。

西村(無言のまま)

 安倍派事務方トップの西村氏こそ、無念さを感じてカルト規制に乗り出しても不思議ではない。しかしその兆しすら見て取れなかったのだ。

 最後に「一言お願いします。清和会の事務総長でしょう」と筆者は大声を張り上げたが、西村氏は無言のまま車に乗って走り去ったのだ。

「清和会(安倍派)と旧統一教会との関係をウヤムヤにしたまま、嵐を過ぎ去るのを待つ」という姿勢が垣間見える。「安倍元首相の無念を晴らすためにも、カルト宗教が日本人を喰い物にしているのを止めるべきだ」というひろゆき氏の訴えを受け止めて、霊感商法の規制強化をしようという意気込みは伝わってこなかった。

◆統一教会問題をめぐる与野党の対決色が強まる

水道橋博士水道橋博士)

 一方、8月6日に野党合同ヒアリングを復活させた野党(立民・共産・れいわ・社民)は3日後の9日にも第二回合同ヒアリングを開催。統一教会の名称変更問題に加えて国葬問題もテーマに取り上げた。反カルト法(カルト規制)に前向きの野党と、後ろ向きの自民党という対決の構図となりつつある。

 8月3日、国会議事堂正門に姿を現した水道橋博士(れいわ新選組参院議員)に聞くと、こう意気込んだ。

――反カルト法、カルト規制、霊感商法については。

水道橋博士「やりたいですね。どの辺りまでできるのか。(今回の臨時国会は)3日間しかないですけれども。本当に時期を見て、やりたいですね。そういう意味では、れいわは何もバックにないのでやりやすいと思います」

――閉会中審査もあるし、(その後の)臨時国会もあるしと。

水道橋博士「そうですね。他に後ろめたいところ(自民党など)はありますから、斬りこめると思うので、やりたいですね」

――特に自民党に斬り込めると。

水道橋博士「斬り込めると思いますね」

 山本太郎・れいわ新選組代表も同じ立場だった。

――カルト規制、統一教会霊感商法の規制についての意気込み、考えをお聞きしたいのですが。

山本代表「過去にも解散命令が出された宗教が存在しています。それを考えるならば、これほど大きな社会問題化をした、この国に生きる人々を詐欺的な手法によって人生を壊してしまうようなカルト教団があることに関しては、しっかりと規制がなされなければならないと思います。そのことに関して私どもは、力を合わせてやっていきたいという考えです」

「政策提案型」を掲げた立憲民主党の泉健太代表が、枝野代表時代の対決路線に若干回帰、野党合同ヒアリングが復活したことで統一教会問題をめぐる与野党の対決色が強まるのは確実だ。岸田政権の支持率が急落する中、反カルト法(カルト規制法)がどう具体化していくのか注目される。

文・写真/横田一

【横田 一】

ジャーナリスト。『仮面 虚飾の女帝・小池百合子』(扶桑社)、小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)編集協力、『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数

横田一 に対する画像結果.サイズ: 186 x 170。ソース: nikkan-spa.jp(横田一:画像はネットから借用)


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