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自民党関係者が語る「安倍元首相が統一教会との関係を“党公認”状態に」
「すべて選挙応援に収れんします。安倍さんは、自民党総裁として、選挙に勝つための、支援組織の一つとして位置づけていたのでしょう。特に参議院の比例区は、雲をつかむような選挙。1万でも2万でも候補者にとってはのどから手が出るほど票が欲しいのです」
国会議員が旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)と関係を築くメリットを、前参議院議員で統一教会に詳しいジャーナリストの有田芳生さんがこう語る。
統一教会の組織票の投票先を決めていたのは安倍晋三元首相(享年67)だったという。伊達忠一元参議院議長(83)は北海道テレビの取材に対し、2016年の参院選挙で比例区から出馬した宮島喜文氏(71)に統一教会の票を回すように安倍氏に依頼。宮島氏は12万2833票を獲得して当選したが、6万人の信者がいるとされる統一教会の票の存在は大きかったとみられる。
さらに、今年7月の参院選において伊達氏は、ふたたび宮島氏に統一教会の票を回すように安倍氏に口利きを頼んだが、井上義行氏を支援することを理由に断られたという。宮島氏は当選の見込みなしとして出馬を断念、井上氏は当選を果たしている。
選挙経験が豊富な、ある自民党関係者はこう語る。
「支持母体が弱い議員にとっては頼みの綱になりますし、安倍さんにとっても党内で影響力を強めることができます。複数の議員が統一教会と関係を深めたのも、助けてくれるならばなんでもお願いしたいという思いがあったからでしょう」
■安倍氏が統一教会との関係を“党公認”状態に
自民党関係者は「票以上に影響があるのは、無償ボランティアの派遣」だという。
「告示期間で使える資金は1500万円から2000万円などと決まっています。ところがカラー印刷のポスターや名刺は、ほとんどゴミになってしまうんですが(笑)、地元のミニ会合などでは何百枚も配り、数百万円かかります。さらに選挙管理委員会に届出したスタッフの給与、選挙カーの手配などで活動資金はなくなり、ボランティア全員の弁当を満足に配ることもできないのが現状。それでも、選挙スタッフの仕事は多忙です。
たとえば『◯◯氏、来たる』のような、大物政治家の応援演説を知らせる立て看板も、電柱にくくりつけます。本当は違反で警察に黙認してもらっているので、演説が終わればすぐに撤去しなくてはなりません。
ポスターが剥がれ落ちたりすると、有権者からクレームの電話がかかってくるので、雨や風の翌日は、朝4時、5時に見回らなければならないんです。こうした条件で働いてくれるスタッフなんて、そうそう見つかりません」
宗教的な動機を背景に非常に勤勉に働く統一教会から派遣されたスタッフは選挙戦の大きな戦力になったという。しかし、そんなありがたい存在だとしても、統一教会は霊感商法や合同結婚式などで社会問題になってきた団体だ。
「かつては統一教会の行事への出席は躊躇されるものでした。ところが、自民党総裁で首相の立場でもあった安倍さんが教団との関係を深めたことで状況は一変。安倍派の議員を中心に、堂々と名前を出して祝電を送り、イベントに参加するようになっていったのです」(自民党関係者)
統一教会の霊感商法の被害額は35年で1237億円、直近5年でも54億円。だが、そんな団体との交際は、もはや“党公認”状態といってもよかった。
「党のトップの安倍さんが堂々とやっているから、議員たちが統一教会との関係を広げることに、党として誰も忠告できなくなったのです」(自民党関係者)
(安倍元首相:画像はネットから借用)
「旧統一教会と自民党の問題を巡っては、選挙協力の見返りに、政治家が特定の宗教団体の広告塔になることの危険さが浮き彫りになった。政治と宗教の適切な距離感が指摘される中で、実は安倍晋三元首相が、”手かざし宗教”の信者だったことはあまり知られていません」(宗教ジャーナリスト)
ここに『崇教真光(すうきょうまひかり)』(平成二十一年十二月号)という冊子がある。同誌は”手かざし宗教”として知られる崇教眞光の、いわば広報誌だ。「50周年大祭記念号」の同号は、当時、教団本部で行われた大祭の様子を特集している。
〈主の大御神様、救い主様、聖珠様、教え主様、立教五十周年大祭がこうして盛大に開催されましたことを心からお喜び申し上げる次第でございます〉
教団の”教祖”らに、そう祝辞を述べたのは大祭に参加した安倍元首相だ。
崇教眞光とは、岐阜県高山市に本部を置き、’77年に『世界真光文明教団』から分派した教団。手かざしとは、〈手のひらから高次元の光を放射して、一切を浄め、あらゆる悩みや問題を解決していく業〉(教団HP)だといい、病気や金銭問題、人間関係のトラブルなどの不幸現象が、手をかざすことによって解消されていくのだそうだ。だが、かつてはその民間療法や献金問題を巡ってトラブルが頻発したこともある。
冊子では、当時、自民党総裁だった谷垣禎一議員や、自民党副幹事長だった村田吉隆氏、元国交相で自民党議員だった金子一義氏なども参加し、祝辞を述べている。さらに、当時の民主党議員だった古賀一成氏も参加。そして――。安倍元首相は、祝辞の中でこう発言をしていた。
今日もご出席の石原伸晃先生と山本有二先生にお導きを頂き初級研修を受講し、神組み手の末席に名を連ねさせていただきました〉
教団の広報担当者に取材をすると、”神組み手”とは、信者のことだという。
安倍元首相の菩提寺は山口県にある浄土宗の寺院だが……。
「実は一人で複数の宗教に入信する議員や秘書は多い。これは信仰心というより選挙協力を期待しているためです。教団としても『あのセンセイは、うちの信者』だと広告塔にできるメリットは大きい」(前出・宗教ジャーナリスト)
新宗教の中には、多くのトラブルが発生したり、被害者が出ている教団もある。政治家が宗教との距離感に特に慎重になるべきなのは言うまでもない。
『FRIDAY』2022年8月19・26日号より
取材・文:甚野博則 ノンフィクションライター
(参考by 管理人:じんの ひろのり 1973年生まれ。大学卒業後、大手電機メーカーなどを経て2006年から「週刊文春」記者に。2017年の「『甘利明大臣事務所に賄賂1200万円を渡した』実名告発」、2019年の「証拠文書入手!片山さつき大臣 国税口利きで100万円」で「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」のスクープ賞を2度受賞。現在はフリーランスのノンフィクションライターとして活躍中)
配信 女性自身
候補者アンケートは“ほぼ無回答”、当選後は正門を避けて初登院
安倍晋三元首相(享年67)の銃撃事件を機に、統一教会と政界の密接な関わりが問題視されている。連日ワイドショーでも取り上げられるなど、その関係を追求する動きは止む気配がない。 そんななか、明らかになった生稲氏と教団との接触。生稲氏といえば、選挙期間中から行動が波紋を呼んでいたことも記憶に新しい。 「生稲氏は、NHKが候補者に向けて実施したアンケートを“ほぼ無回答”で提出。批判の声を受けて、Twitterに謝罪動画を公開する事態となりました。他にも、毎日新聞のアンケートでは『富裕層への課税強化に反対』と回答した一方で、朝日新聞の『所得や資産の多い人に対する課税を強化すべきだ』とのアンケート設問には『どちらかと言えば賛成』と回答。あいまいな主張に、『矛盾している』との指摘が相次いだのです」(全国紙記者) さらに、当選直後も波乱は続いた。
「『池上彰の選挙ライブ』(テレビ東京系)では、各局のインタビューをすべて拒否していたと伝えられました。番組では、陣営関係者による『生稲さんは国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りないから』との匿名コメントも紹介。 すると、生稲氏の選挙対策事務所スタッフは、テレビ東京のプロデューサーと池上彰氏(72)宛に抗議文を送付。時間に余裕がなかったことを理由に挙げていましたが、ネット上では『自分の言葉で説明して』などと批判の声が相次ぐことに。
先の臨時国会でも生稲氏は、報道陣やおニャン子クラブ時代のファンが集まる正門を避け、北門からひっそりと登院。選挙期間中の行動もあいまって、『逃げるな』といった声が上がりました。これまでの経緯に加え、生稲氏に統一教会との接触があったとなれば、世間の不信感はいっそう募るのではないでしょうか」(前出・全国紙記者)
当選からわずか1カ月あまりで、統一教会との接触が報じられた生稲氏。さらなる波紋を呼ぶ行動に、ネット上では生稲氏に説明を求める声が上がっている。
《生稲氏は今こそ統一教会との関係性を明らかにするべきです》 《生稲氏には今回は自らの口で説明してもらいましょう》 《萩生田自民党政調会長と統一教会、自身の統一教会との選挙活動について会見してください。あなたは国会議員ですよ》
安倍元首相の急逝によって、政界は一気に“先祖返り”した感がある。会長を失って混乱する清和会(安倍派)は、OBの森喜朗元首相がやたらとメディアに登場して言いたい放題。人事についてもあれこれ口出しを始めた。
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10日の内閣改造で、岸田首相の後ろ盾を自任する麻生副総裁の影は薄かった。代わりに存在感を放ったのが、清和会の大ボス・森喜朗氏(85)と平成研(茂木派)のドン・青木幹雄元参院議員会長(88)である。森氏は2012年、青木氏は2010年に現役を引退。81歳の麻生副総裁よりさらに前の世代の政治家だ。
内閣改造を控えた岸田首相は3日夜に森、青木の両氏と会食。森氏が地元紙「北國新聞」(12日付)のインタビュー記事で、その舞台裏を話しているのだが、安倍派にとって今回の人事は、「私がお願いしたことはその通りになった」と黒幕気取りだ。
帰り際に岸田首相から「誰を起用すればいいか」と聞かれた森氏は、「萩生田、西村(康稔)、松野(博一)、世耕、高木(毅)の5人」の名前を挙げたという。その全員が重要ポストに起用されたり、留任したりした。森氏が得意満面なのもうなずける。
もっとも、この日の会食は「茂木さんの幹事長起用で悪化した青木さんと総理の関係を修復するのが狙いだった」。続投になった茂木幹事長については、「私は茂木さんが代わればいいと思っていた」「正直、私は茂木さんに財務相か外相に移ってもらい、萩生田さんを幹事長にしたかった」とケチをつけている。岸田首相も青木氏も、茂木幹事長については話題にしなかったという。
会食には茂木派の小渕優子組織運動本部長が同席していたが、「青木さんは、小渕優子さんの将来を一番心配している」と言い、「いずれ平成研は小渕派になるということだろう」と、他派閥の将来まで“予言”する増長ぶりだ。
政界は“先祖返り”で老害が跋扈
さらには、臨時国会で甘利元幹事長が安倍の追悼演説を行う話があったことについて、「あれは甘利さんの自作自演かもしれない」と放言が止まらない。「遺族から頼まれたというが、安倍夫人の昭恵さんは『私は頼んでいません』と言っていた」と暴露し、「同じ神奈川の菅(義偉)さんへの対抗心なのだろう」とバッサリだ。
インタビューは「安倍派がどうなるのかを見届けるのが、最後のご奉公だと思っている」と結んでいたが、一体いつまでシャシャリ出るつもりなのか。
「安倍派の後継候補は誰もが決め手に欠け、派閥も岸田首相も森さんに頼らざるを得ないのが実情です。五輪の組織委会長をはずされて以来おとなしくしていた森さんが、久々に政治の舞台に復帰してすっかり元気になっている。政治家というのはそういう生き物なのでしょう」(政治評論家・有馬晴海氏)
だが、首相時代も組織委会長も自らの失言で追い込まれた森氏が、政界の中心に舞い戻るなんて悪い冗談だ。いい加減、老害をまき散らすのは勘弁してほしい。
(森本首相:画像はネットから借用)85歳