川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

いい本とは。いい人とは。

2024年11月27日 | 友人・知人
執行草舟の本をまだ読んでいる。15冊目くらい。

 
15冊も読むと、「どの本でも同じことを言っている」のが分かる。でも、1割くらい、違うことを言っている。その、「その本独自の切り口」「その本でしか出逢えない言葉」を探して、ページを捲っている。

15冊くらい執行草舟本を読んできて、私に湧いてきた言語化は、

 いい本は、「答え」を与えない。
 いい本は、いい「問い」を与える

というもの。

ま、ここまでなら、どっかの本にもしたり顔で書いていそうなこと。こんなことを書いている本に出会ったことがあったかもしれない。執行草舟以外で。

ってなことを考えていた、さらに思考が発展・敷衍して、

 いい人は、答えを与えない。
 いい人は、いい「問い」を投げかける

って言えるのではないかとひらめいた。

例えば、みなさんが、一番、尊敬する人をイメージしてください。

みなさんは、その人から「答え」を受け取ったのでしょうか。

違うのでは。

その人から、壮大な「問い」を投げかけられているのではないでしょうか。

その壮大な「問い」に何とか答えるべく、日々、模索してもがいているのではないでしょうか。

私にとっては、昨年亡くなった、元ボスの三宅能生(のぶお)弁護士(18期)が、そういう壮大な「問い」を投げてくれる方でした。

三宅能生弁護士は:

  • 日本で初めて、国際弁護士団体を創設し、
  • 日本で初めて、アジアに進出した法律事務所のボスで、
  • 日本で初めて、大手中国の事務所と提携した弁護士で、
  • 世界で初めて、サイバー(オンライン)仲裁に挑戦した弁護士
です。

こういう「日本で初めて」とか「世界で初めて」とかをいくつも持っている。こんな日本人を、弁護士以外でも、他に知らない。 

 こちら(過去記事)

カリスマを通り越して、神のようなお方でした。雲の上の方でした。

その三宅先生の事務所に、私は8年半いました。毎日、絞られました。鍛えられました。

でも、何一つ、「答え」はもらっていません。

私が受け取ったのは、「問い」です。

  • お前はそれでいいのか。
  • お前は俺を超えられるのか。
  • そんな仕事していていいのか。
  • もっとできることあるんじゃないのか。

って問いです。

そしてこの「問い」は、三宅先生がお亡くなりになってからも、いや、お亡くなりになったからこそ、より強く、私に刺さっています。

偉大な人物は、答えを与えない。
偉大な人物は、問いを与える。

そうなのだと思います。

そういう偉大なボスを持てた幸せとその御縁に、感謝します。

三宅先生、もうちょっと私もマトモになりますので、見ていてください。
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