休日、天気予報も思わしくないので登山は諦め、久しぶりに三鷹にある国立天文台を訪ねた。てっきり駐車場がないと思っていたので、深大寺植物園の有料駐車場に車を止め、そこから10分ほど歩いた。
入口すぐ右側に守衛所があってそこのノートに氏名と時間を記入し、入場者用のワッペンをもらった。構内は半分以上が見学者の立ち入りは禁止となっている。赤色の部分が見学できるところ。
突き当りを右手に行くと木立の中に食堂売店となっているコスモス会館がある。ちょうどお昼時で賑わっていた。もちろん平日だけだが見学者も利用できる。
引き返し左手に進む。
第一赤道儀室(1921年)はもっとも古い観測用建物で国の登録有形文化財となっている。
中には20cm屈折式望遠鏡がある。
太陽系ウォーキング。太陽から土星までの14億kmを140億分の一に縮めて展示してある。
この道を100m歩いて左折すると
更につきあたりを右に曲がると、太陽塔望遠鏡、通称アインシュタイン塔が立っている。
1930年に建てられたもので地上5階地下1階の鉄筋コンクリート造り。地上高20mになる塔全体が望遠鏡の筒の役割を果たしている。尚内部の見学は残念ながらできない。
左折したところまで引返した先は、展示室となっていて、国立天文台が行っているプロジェクト(すばる望遠鏡、VERA、ALMA、など)が紹介されている。
ひときわ大きな建物が天文台歴史館。1926年に完成した建物で1998年までは現役として観測に使われていた。これも登録有形文化財。
65cm屈折望遠鏡は屈折型としては日本最大径。ドイツツァイス社製。
様々な銀河系の写真が展示されていてその神秘的な美しさには圧倒される。
旧図書庫、内部見学は不可。
スクラッチタイルの壁面は古のモダンといった趣が感じられる。
レプソルド子午儀室(去年重要文化財に指定)。1925年建てられた観測用建物。
ガラス越しに観測機器を見ることが出来る。
さらに奥に行くと
ゴーチェ子午環は1903年のフランス製で、もともと麻布の天文台にあったものを三鷹に移したもの。1923年の関東大震災のときは移送用の梱包をしていたので破損を免れたという。
特徴的な屋根の形をしている建物は1924年に建てられた。
ガラス越しにだが見学できる。
見学路の一番奥にあるのは天文機器資料館。広い芝生が敷き詰められた場所にあり、周囲にはソメイヨシノの大木が多い。桜の時期には結構な花見が出来そうな場所だ。
ドームの南北にある窪地の中には、地上基準点である「子午線標」がある。中央の柱には温度計と風速計が備えられている。
1982年からゴーチェ子午環に代わって使われた自動光電子午環。
尚この建物はまだ整備中で一部しか見学できなかった。
ゆっくり見て回り帰りには売店でお土産品まで買ったので、滞在は2時間を少し超えてしまったが大変興味深い有意義な時間を過ごすことが出来た。
尚駐車場があって3時間500円で利用できると知ったのは後のことだった。