ババの熱心な帰依者であるタナのB.V. Dev.氏はマムラトダールを退職すると、この主題(ダクシナ)について、”’Sri Sai Leela”誌のVol.II P.6-26に次のような記事を掲載している。
「ババは全員にダクシナを要求したのではなかった。要求されないのにダクシナを渡す者がいると、ババは時々はそれを受け取ったが、それ以外は受け取りを拒んだ。彼がダクシナを要求したのは限られた帰依者のみであった。彼は、ババはダクシナを要求するだろうから、その時は払わなくてはならないと心の中で思っている帰依者たちには、要求をしなかった。
もし誰かがババの意志に反して差し出した場合には、彼はそれには触れず、もしその帰依者がそこに置いたままにした時には、ババは彼にそれを持って帰るように言った。帰依者の願いや信仰心、都合によって、ババが要求するダクシナが小額だったり大金だったりした。彼は女性や子供にも要求した。金持ち全てに要求したのでも、貧しい者全てに要求したのでもなかった。
ババはダクシナを要求しても払わなかった人々に対して決して怒ったりはしなかった。もし友人にダクシナを託したのにババに渡すのを忘れているような場合は、ババは彼にそのことを思い出させて支払いをさせた。ある場合には、ババはダクシナとして差し出された金額からいくらかを返して、差し出した者の祭壇に置いておくように言ったりした。
この通りにすると、帰依者は大きな利益に恵まれた。もし誰かが求められた以上の金額を差し出した場合には、ババは余分な金額を返した。時々ババは、帰依者が元々払おうと思っていた金額より多くのダクシナを求めた。彼らにお金がない時には、ババは他の人に請うなり借りるなりしてくるように言った。中には一日に3回も4回もダクシナを求めることもあった。
ダクシナとして集められたお金の中から、ババはほんの小額を、チルム(パイプ)やドゥーニ(聖なる火)の燃料を買うなど、自分自身のために使った。残りは慈善金として様々な金額を様々な人々に配った。シルディ・サンスタンにある装飾品や設備は、ラーダクリシュナマイの要請や提案によって、裕福な帰依者たちによって整えられた。
ババは高価で贅沢な物品を持ってくる人がいると、いつも激昂してその人たちを叱った。ババはナナサヘブ・チャンドルカール氏に、自分の財産はコウピン(コッドピース)と、ほつれた布切れ一枚と、カフニ一着、トゥムレル(ブリキのポット)だけなのに、皆があれこれと不必要なぜいたく品を持ち込んで自分を悩ますのだと言っていた」
女と富は私たちのパラマルタ(霊性生活)の道における2つの主な障害物であり、ババはシルディに2つの慣例を設けていた。すなわちダクシナとラーダクリシュナマイである。ババのところへ来たときはいつでも、ババがダクシナを要求し、彼らに’学校’(ラーダクリシュナマイの家)に行くように言った。
彼らがこの2つの試験を通ったとき、すなわち彼らが女と富への執着から解放されたことを示した時、彼らの霊的な成長は速まり、ババの恩寵と祝福が約束されるのであった。
Dev氏はギータやウパニシャドからの一節を引用して、神聖な場所あるいは神聖な人物に供与される慈善行為は、寄付者の幸福につながる、と述べた。シルディより神聖な場所、神であるサイババより神聖な人物などあるだろうか!
スリ・サイに頭を垂れよ - 皆に平安が訪れますように