サルダール・カカサヘブ・ミリカールの息子、バルサヘブ・ミリカールはコペルガオンのマムラトダールだった。彼はチタリに団体旅行に出かけた。その途中で彼はサイババに会うためシルディを訪れた。
彼がマスジッドに行き、ババの前にひれ伏して、健康のことやその他の日常の会話をしているとき、ババはこう注意をした。「君は私たちのドワルカマイを知っているかね?」バラサヘブは言葉の意味が理解できなかったので黙っていると、ババは続けてこう言った。「君の座っているここがドワルカマイだ。
彼女はその膝に乗った子供たちを危険や不安事から守るのだ。このマスジッドマイ(鎮座する神)は大変に慈悲深く、純粋な帰依者たちを不幸から救う慈愛深い母なのだ。人が一度彼女の膝に乗れば、あらゆる困難は終わりを告げる。彼女の陰に休む者は至福を得るのだ」それからババは彼にウディを与え、彼の頭に手を置いた。バラサヘブが出て行こうとしたとき、ババは再び言った。
「君は蛇の’ランバ・ババ’(背の高い紳士)を知っているかね?」それからババは左手の拳を閉じて右手の肘の下に持って行き、左腕を蛇の頸部のように動かして言った。「彼は非常に恐ろしい。だがドワルカマイの子供たちに対して何ができようか!ドワルカマイ(鎮座する神)が守っている限り、蛇に何ができようか?」
その場にいた者たちは皆、ミリカールにババが言った言葉の意味を知りたがったが、誰もそれについて尋ねる勇気はなかった。それからバラサヘブはババに敬礼をしてシャマと共にマスジッドを出て行った。ババはシャマを呼び戻して、バラサヘブに同行してチタリまで楽しく旅をするように言った。
シャマはバラサヘブの処へ戻って、ババの求めに従って自分が彼に同行する旨を伝えた。バラサヘブは面倒だったので、その必要はないと答えた。シャマはババのところへ戻ってバラサヘブの言ったことを伝えた。するとババは、「わかった。行かなくて良い。私たちは善いことを意図して、善い行いをすべきなのだ。物事は起こるべくして起こるだろう」
しばらくの間、バラサヘブはババが言ったことについて考え、シャマを呼んでやはり自分に同行してくれるように求めた。それからシャマが再びババの元へ行って、バラサヘブと共にいとまごいをしてトンガに乗った。彼らは夜9時にチタリに到着し、マルティ寺院で野営した。寺院の職員が出てこなかったので、彼らは寺院の中に座り、お喋りをしていた。
バラサヘブはござの上に座り、新聞を読んでいた。彼のウパラニ(上のドタール)が腰のあたりまで広がっていて、知らない内にその上に蛇が座っていた。蛇はシューっという音を立てて動き始め、小間使いがそれを聴いた。彼がランタンを持ってくると、蛇が見えたので、彼は「蛇だ、蛇だ」と声を上げた。バラサヘブは恐ろしくなって震え始めた。シャマもまた呆然とした。それから彼と他の者たちは静かに移動し、手に枝やこん棒を取り上げた。
蛇はゆっくりと腰のあたりに降りてくると、バラサヘブから離れ、すぐに死んだ。これがババの預言した事態であり、無事に防ぐことができて、バラサヘブのババに対する信仰は確固たるものになった。