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シルディ・サイババ(第二十九章 (1)チェンナイのバジャニ・メラ)

2011-10-13 | シルディ・サイババ

チェンナイのバジャニ・メラ(ラムダシ・パントの一行)がベナレスの聖都へ巡礼の旅に出たのは1916年のことであった。この一行には、男と、彼の妻、娘、義理の姉が含まれていた。残念なことに彼らの名前は記されていない。道中、一行はアーメドナガール地区のシルディにサイババという偉大な聖者が住んでおり、彼は神の化身であり、大変に寛大でバクタたちや、そこを訪れて自らの才能を披露する熟練した人々に、毎日お金を配るという話を聞いた。

 

サイババはダクシナという形で毎日大金を集めては、その中から毎日1ルピーをバクタ、コンダジの娘である3歳の少女アマニに与え、2から5ルピーを別の者たちに、6ルピーをアマニの母親のジャマリに、1020か時には50ルピーもの大金を他のバクタたちに彼は喜んで与えた。こうした話を聞いて、一行はシルディにやってきて滞在した。メラは素晴らしいバジャンを披露したが、内心ではお金を欲しがっていた。一行の中の3人は非常に強欲だったが、女主人は全く違う気質の持ち主だった。

 

彼女はババに尊敬と愛情を抱いた。ある時正午のアーティが行われている時、ババは彼女の信心と献身をとても喜んで、彼女にイシュタのヴィジョンを授けた。ババは他の人々にはいつものサイナスであっても、彼女にはシタナス(ラーマ)となって現れた。最愛の神を見て、彼女は大変に感動した。

 

涙が目から溢れ、喜びに手を叩いた。人々は彼女が歓喜の中にあるのを見て不思議に思ったが、その理由を知ることはできなかった。その午後遅く、彼女は全てを夫に打ち明けた。彼女はサイババの中にスリ・ラーマを見た時の様子を話した。彼は、彼女が非常に純朴で信仰の厚い女性だから、彼女の見たラーマは彼女の心の想像の産物だろうと思った。

 

そこで他の人々がサイババを見ているときに、彼女だけがラーマを見るなどということは不可能だと言って彼女を無視した。彼女はこの言葉に憤慨することはなかった。彼女はラーマのダルシャンを得ただけで充分に幸せだったので、彼女の心は穏やかで落ち着いていて強欲とは無縁だったからであった。

 


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