1都3県に緊急事態宣言を発した菅首相。記者会見のテレビ中継(7日)を見て「またか・・」と落胆した国民も多かったのではないか。例によって首相は事前通告された質問に対して、返答原稿を読み上げるだけ。記者は記者で突っ込んだ再質問をすることもなかった。シュクシュクと、タンタンと。こんな会見なら質問項目と返答をプリントして各社に配れば用が足りる。それにしても、記者の側もまた、ラクな仕事をしているものだ。
一般には知られてないが、本来、記者会見を主催するのは記者クラブ側である。首相会見であれば内閣記者会が主催する。ところが最近の会見では、官邸側の女性が司会進行役を務め、冒頭で「限られた会見時間なので、再質問はしないでください」とまで断わっていた。官邸サイドに仕切られ、記者側は官邸にお任せ、という印象だ。
昨年10月にはNHK「ニュースウオッチ9」で、有馬嘉男キャスターの菅首相インタビューを放送したところ、あとで政権サイドから「(事前の了解なしに)学術会議問題について質問した」との抗議が来たという。この後、NHK内に有馬キャスターの降板説が流れたというから驚く。降板説は単なる噂だろうが、噂が実(まこと)しやかに流れる理由は、信じるに足る余地があるからだ。ともかくも予定外の質問は許されず、首相の都合次第で質問が選別されるなら、「報道の自由」など、あったものではない。
政権の強い姿勢とは対照的に、譲歩ばかりが目立つ近年のメディア。今回のコロナ危機では、読者や視聴者の厳しい目が、政権ばかりでなくメディアにも向けられていることを、記者たちは、お忘れなく。国民目線を拠(よ)り所とせず、政権の手足や道具になってしまえば、メディアは存在価値を失う。
一般には知られてないが、本来、記者会見を主催するのは記者クラブ側である。首相会見であれば内閣記者会が主催する。ところが最近の会見では、官邸側の女性が司会進行役を務め、冒頭で「限られた会見時間なので、再質問はしないでください」とまで断わっていた。官邸サイドに仕切られ、記者側は官邸にお任せ、という印象だ。
昨年10月にはNHK「ニュースウオッチ9」で、有馬嘉男キャスターの菅首相インタビューを放送したところ、あとで政権サイドから「(事前の了解なしに)学術会議問題について質問した」との抗議が来たという。この後、NHK内に有馬キャスターの降板説が流れたというから驚く。降板説は単なる噂だろうが、噂が実(まこと)しやかに流れる理由は、信じるに足る余地があるからだ。ともかくも予定外の質問は許されず、首相の都合次第で質問が選別されるなら、「報道の自由」など、あったものではない。
政権の強い姿勢とは対照的に、譲歩ばかりが目立つ近年のメディア。今回のコロナ危機では、読者や視聴者の厳しい目が、政権ばかりでなくメディアにも向けられていることを、記者たちは、お忘れなく。国民目線を拠(よ)り所とせず、政権の手足や道具になってしまえば、メディアは存在価値を失う。
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