
豆腐のような
クラゲ様な お客様だった
共通の趣味もなく
用件も分からず
かといって 追い返す理由も見当たらず
街の体操クラブで知り合ったという縁んで
君は友達だと 一方的に
うだうだと おしゃべりして
夕飯まで ねばって
ようやく 帰って行った
おかげで
田舎から送ってもらった
リンゴを思い出した
まだある? 家内に聞くと
「どうだか」の返事
リンゴ好きの家内も最近食べていないらしい
階下の 物入れを覗くと一部腐っていた
「リンゴと言う名のお客様が腐っていたよ」
家内に報告すると
「そう やっぱりね もったいないことしてしまった」
「でも 全部ではないでしょう」
「それはまあ そうだけれど 茶色いリンゴ」
塩水でさらして食べるか? それともジャムにできうか?
お客様を 料理するのは大変だ