目に見えない浮遊物が
しんしんと 春の日差しが踊る部屋で
透かした視線の先で見える時がある
かつて顕微鏡を通して見た
ぼやけたものが グロテスクにぼやぼやと
様々な形をして空中に浮遊する
普段は私たちに見えない世界で
ダニの屍骸であったり 単なる土埃であったり
微生物の残骸であったり 黄砂であつたり
花粉であったり 風邪などのウイルスや病原菌であったりする
人の世界を動かしているのは
人類たちと錯覚しているが
本当は コロナウイルス等
人の目には見えず浮遊している物ではないか
ふと そんなことを考える