16葉の クローバ

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立春

2022-02-02 15:05:07 | 今日子詩集


豆を蒔き 鬼を追い出したら
風は少しずつ 躍動する
陽の光は ベールを剥ぐように
明るく 暖かくなる

地に落ちた豆たちは
水と光を貰い
其々に 芽を出してゆく
迷わず 自らの道を

夢を描くこと
志を立てること
春の風が吹いて 追い風となる

どんな色の花が咲くだろう
どんな香りの実になるだろう・・・

終わりの無い暦が巡る

経る

2022-02-02 14:55:34 | 小泉周二


苦しいことを経るから楽しいことが来るんだって
だけど
苦しいのはいやだもん
そう
だったら立ち止まればいい
立ち止まってそこに沈んでいったりしない
しゃがんで一息ついて
また立ち上がって歩き始めればいい
苦しいことを経たら
たどり着くんだってたどり着くんだって

王子の手

2022-02-02 14:45:08 | 佐藤もも詩集


教室で室内運動してきた
王子の手を握ると
暖かくて気持ちが休まる

ママの手 冷たいね」
「俺の手は いつも暖かいんだよ」
「ママの手 仕事してきたから」

王子の手に 未来が隠れている
毎日 手に触れながら
その未来を見せてくれるのだが
残念ながら ママには全部が見えない

ママが両手を開くと
過去を見透かされそうで
つい王子に手の中に
自分を埋めている

うぐいす

2022-02-02 14:36:05 | 自遊人マサル


冬枯れの雑木林で ホーホケキョ
春告げ鳥が鳴いている

早朝のウォーキングの 遊歩道
春浅い澄渡る 青空の下
ホーホケキョと 鳴いている

梅にうぐいすと 言うけれど
葉を落とした 枝先で鳴いても
人々の心を 癒やしてくれる

立ち止まり 静かに聞き惚れていると
何処からともなく 人々が集まり

見ず知らずどうし 笑顔で耳を傾け
春浅い耳に癒やしの 遊歩道