秋雨 2022-08-01 06:08:43 | 今日子詩集 いつの間にか 降りだしていた雨 通りを走る車の湿った音 窓を覗くと 夜の闇の中 屋根と道路に 街灯がの光がにじむ 乾ききった土や 無機質なビルディング 私たちの心にも 静かに潤ってゆく 耳を澄ますと 草木や地面 虫や動物に 降り注ぐ音が聴こえてくる 一つ一つの滴が 集まり 川の流れとなり やがて大きく うねるように 海へと辿りつく 懐かしい潮風は 今も吹いているだろうか
夏 2022-08-01 06:02:43 | 小泉周二 目を覚ましあくびした 空色の丸い顔 朝露で洗ったね おはよう朝顔 きょうもいい天気 セミの声をはねかえし 笑っている丸い顔 お日様に負けないね こんにちはヒマワリ おひるねはしないのね 夕立に打たれても おだやかな丸い顔 ふわふわといい匂い こんばんは夕顔 お月様が照らしている
何かを見ている 2022-08-01 05:55:11 | 佐藤もも詩集 人は誰でも 大人になった時のことを ばくぜんとしか 考えていない 王子は 好奇心旺盛で 視る物が多く 知りたいことが多く 体験してみたいことが多く じだばた 一日中 目を凝らしている 何を見ているの? 好く尋ねるけれど トンボのように眼を八方に 光らしているけれど 興味や好奇心を まだ 整理できていない
年相応 2022-08-01 05:46:11 | 自遊人マサル 若返る 若さを保つ人と会う トレッキング ウオーキング ランニング ジョギング 若い頃には 出来たものが 何時の間にか 出来ない 自分の体力 能力の衰え 自分自身で 悟るべきだ 年を重ねて 年相応 決して無理をせず 背伸びせず 自分を 裏切らず 進むことも 撤退することも それを決定する 勇気も 自分を知り 年を重ねて 年相応
とき 2022-08-01 05:36:22 | のりひと詩集 哀しみはいつか忘れられる 怒りだってその内に融けてしまう 止まらない雨がないよう 明けない夜がないよう 終わらない仕事がないよう 人の美しさも 花のように色あせる 時は砂のように音も無く さらさらときつい性格を丸くして 何十年ひとむかしと 生きている 私を夢の園にいざなう 時間とは 恐ろしい 改革をする