桜 2021-04-01 15:02:51 | 今日子詩集 今年の春はまだ遠く 暦だけが 先走りでめくられる 頬に当たる風は まだ冷たく 花も蕾のまま 時を待つ 梅がやっと花弁を開き 桜なのかと 人々を惑わせて ほのかな匂いで 心と身体を包む 出会いも別れも 其々に 突然 訪れ去ってゆく 春霞の中 手探りで 何度も手繰り寄せた 想い 一期一会 遙かな人生と言う道 重ねる事の出来た人たち 今と言う 時を大切に 桜吹雪の中 懐かしい顔が 見え隠れしている・・・
かくれんぼ 2021-04-01 14:52:48 | 小泉周二 美空はひとりで もういいかい まあだだよ を繰り返し 部屋の隅のタンスにへばりついている それから パパ そらくん見つけたよ という 頭もおしりも全部丸見えなのだけれど 美空はタンスに溶け込んでいるのだ そらくん どこだ どこだ あ こんなところにいたのか 見いつけた と頭と貌をなでてあがると キャーと言って喜ぶ
内緒 2021-04-01 14:44:56 | 佐藤もも詩集 幸せな夜は そっと 誰にも内緒にしよう シャボン玉がこわれたら 誰かに 君の満足を知っているよと言われたら それは 他人の妬みを買うことになる たとえ 哀しみが降り積もっても 幸せが出来たにしても それは一時の 心の安寧 明日から 希望ならつきあえるけれど 夢ならつきあえない かなしみ しあわせ かなしみ しあわせ どうせそんな繰り返しを望んでいる どこかのきまぐれやさん 幸せな夜は そっと 誰にも内緒にしよう
芽生え 2021-04-01 14:31:28 | 自遊人マサル 冬の厳しい 寒さから身を守り この時を待っていた 草木の芽 新たな生命が 誕生するとき 朝露のの間から 薄緑色の葉が開き 木々の小枝が 薄緑色に染まる 明るいやわらかい 春の陽射しに 小鳥が囀り 蝶が舞い 人々の心も 軽やかに 生命あるものに 毎年繰り返される 自然の摂理 芽生え 毎年毎年 新しい発見があり 毎年毎年 心新たにする
ヒトノカタチ 2021-04-01 14:03:06 | のりひと詩集 びっくりするんじゃない 急に襲われたらどうしょうだなんて あわてないで テレビのニュースを見ている人達 大国でも 今まで軍備も蕾だった隣国が この十数年の経済力の急成長で軍備拡張 米国としのぎを削る争いに加わってきた 不安に角が生えてくるって それは気持ちの時間 テレビの角度をかえているのは 標的を心で探しているのではなく 自分の国の防衛力を心配しているだけ ほら 心臓の鼓動 逃げる 反撃する それとも奴隷になる 核心はすでに自分の中に造られている ヒトノカタチ