四月

朝から　空からは細雪
降りそぼる雪
白く霞む空には　朧に春の陽
今日は　三月最後の日

いまだ堅き蕾の桜の枝に
静かに降り積もる

明日からは新しい風が吹く
生きるたちは皆全て
呼応して　芽吹いてゆく
次の次元へ

変わらない物はなく
変わらなければ生きてはゆけない
変わる続けることが真実

春の風が翻るように
私たちは　舞い続ける

　

大雨

通り過ぎるまでじっと固まっている

逃れようとしても逃れられない

アマガエルが高笑いする

いのちの灯

おとこと
おんなと
その間に　子供がいて
いのちの灯が灯る

そして
お互い心から笑い合う
安堵のため息をする
希望の灯に点火する

あのひとが　うなずいて
あのひとが　薪をくべて

あのひとが　炎を大きくする

顔

顔には　人の心が現われる

現役の頃　自分の顔は
厳しい　怖い顔をしていた

今は穏やかな　顔になっていると
友人に言われ　鏡を見たが
自分には　判らない

散歩に出たとき　電車の乗るとき
改めて　人の顔を見ると

うつむいて　下を見て歩く人
真っ直ぐ正面を　睨み付けて歩く人

穏やかな　笑顔で歩く人
人それぞれ　心の喜怒哀楽を
顔に写して　生きている

福音

耳が聞こえることは
心躍る　音楽が聴けること

手足が動くと言うことは
散歩も　美味しい料理も作れると言うこと

目が見えると言うことは
美しい人と出逢ったり
きれいな花を見て心洗われること

笑顔を浮かべられると言うことは
沢山のともだちが　作れると言うこと

人を愛することが出来る事は
ハートが　熟れていると言うこと

こんな沢山の恩恵に　浴している事を
私は　忘れてはいないだろうか