(会陰部への刺激が少ないと言われるISMサドルですが…)
以前の記事でも前立腺がんの件についてお話ししましたが、検査の数値が思わしくありません。50歳以上の男性はそもそも注意しなければいけない疾病のひとつですが、長時間のサイクリングによる会陰部への機械的刺激が悪影響を及ぼす可能性があるとの研究結果があるとのことです。
(昔のロードについているゼウス2000のサドル、これはもろに会陰部を刺激します!)
自転車は体脂肪の燃焼や関節への負荷の少ない運動であることなど、大きな利点がある反面、落とし穴もあるようです。
会陰部への刺激だけでなく、関節への負荷が少ない反面、骨への刺激も少ないので骨密度が上がらないという問題もあります。
(メリダのトラック完成車についていたサドルも使用感が悪いのでSPECIALIZEDの中古品に変更しました。少々滑りが悪いのが難ですが、刺激は一番少ない感じで、使用感は良いと思います。)
検査前にも結構乗っていたのでその影響もあるかもしれませんが、検査結果が悪い状態が続いているので精密検査に踏み切りました。
自転車の影響ではなくて年のせいだよ!という見方もあるかもしれませんが、直接体を支える大切なパーツであるサドルの形状が影響する可能性はあるかもしれません。
たしかに昔のサドルは人間の体の構造を考慮していなかったようなので、ひどかったと思います。若かったとはいえ、人生の中で会陰部への刺激が強いサドルを20年以上使い続けたという歴史があったことは事実です。
乗り方(というより「腰掛け方」)が変わったのは、ちょっと古いランドナーを手に入れたとき、さすがにオーソドックスなサドルでないと格好がつかないと革サドルを誂えました。
導入前に色々なウワサを見聞きしましたが、「骨盤をバケツに見立て、それをサドルの上に置く感じ」で跨ると恥骨に体重がかからなくなり、以来サドル痛とは縁が無くなりました。
ブルックスのサドルは鼻先は細いのですが、骨盤底が乗る辺りは幅広でそこに左右の骨盤が乗ることで、恥骨に掛かる体重がそちらに分散されます。また乗ることで革の形が自分に合わせて変わるので、馴染むとピンポイントでポジションが決まるのが楽です。
ISMのサドルは、自分には鼻先の幅が広いのが合わなくて、落ち着いたのがそれとは正反対のもの、というところが可笑しいです。
昔のサドルは基本的に丸型なので会陰部に食い込んで刺激が強まります。ケイデンスが上がると必然的に前の理になるので一層辛くなります。昔のパーツへの愛着や郷愁があってもサドルだけは使う気になりません。