Sbagliando si impara. (間違うことで人は学ぶ。)

イタリア語の勉強に、nonna ひとりでフィレンツェへ。自分のための記録。

今年は桜満開が早い~🌺

2023年03月27日 | 日記
やはり桜は青い空が似合う
      

ピンク色に咲かせた桜、
  束の間の華やかさに心躍り、
     踊りながら散る花びらに、時の速さを感じる
    

山田川沿いの桜の静けさ
          

咲いた桜の共演になぜだろう、かなしさがみえる
 

「老害の人」

2023年02月21日 | 読書
「昔話に説教、趣味の講釈、病気自慢に孫自慢。そうかと思えば、無気力、
そしてクレーマー。」  
  双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲って
  からも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。
  かれの仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、
  「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、”老害五重奏”は絶好調。
  「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。
  (本の帯より)
        

ただの「老害の人」ではありません。「老人が老人のために、老人を励まして生きる気力
を与える老人になる」という決心のもと活動を計画する後期高齢者85歳の福太郎さん。
この人が☟福太郎さん! 周囲の人にとっては、最強の「老害の人」。
    

家族たちに老害カルテットと呼ばれている、「昔の自慢話パート」の福太郎、
「病気自慢パート」の竹下勇三76歳、「体力自慢パート」90歳の吉田武、
夫のパートに和音を重ねる吉田の妻桃子「趣味自慢」87歳。
でも、憎めない元気な後期高齢者たちなんです。

そこに、食欲なくてすぐ死ぬのと言っては完食する、かまってほしい春子が加わって、
老害クインテットに。  
最終的には、縁あって知り合った公民館館長の名刺を持つ村井サキ79歳が「クレーマー
パート」で参加。めでたく老害六重奏(セクステット)に。(←勝手に命名しました)  
この楽しいアンサンブルに、私も「お節介パート」でぜひ参加させて欲しい~(^^)/
と思うほど、老害どころか前向きな模範的老人にエールを送りたい~~♡

何でも個性、個性という世の中なら「老害も個性だ」と福太郎さん! 正論です✨ 
空気感染はコロナだけでなく、ジジババも感染すると強気のサキさんは、「教育」では
なく「今日行く」、「教養」ではなく「今日用」と。知らなかった!!
老害六重奏役目が人を生かすと「老人による老人のための再生復活プロジェクト」
を立ち上げ、準備を進めますが2度の緊急事態宣言に・・・。

もとに戻ってただの老害の人になるのかと心配しましたが、コンマスの福太郎さんは
違いました!
「老人が、老人のために老後を尽くすという姿勢こそ、高齢化社会の新しい生き方」と。

おかしいだけでなくテンポ良いストリーで、大笑いしながら読みました。
後期高齢者になるのも面白いものかもと楽しみになりました(^_-)~*

「老害は若い人には迷惑で、老人には生きてる証。
世の中で、一番つまらないのは『毒にも薬にもならない人間』だと娘婿純市に教えられた。
老害は、若い人には毒だけれども老人には薬。老害は毒にも薬にもなってる
一挙両得。」と 福太郎! ご立派!

「『老人が若い者に遠慮することはねえンだよ』福太郎はそう思い、会心の笑みを浮かべて
風呂場のドアを開けた。」

今から、テレビドラマ化の終わりのシーンがはっきりと目の前に浮かびます。
ベストラスト!! ヨッ! 脚本家内館牧子!!!

「太陽諸島」多和田葉子

2023年02月06日 | 読書
「地球にちりばめられて」「星に仄めかされて」に続いての第3弾を、多和田さんは
どのように物語を展開し、はたまた転回していくのか。期待を持って読みました。
       

「響きあう言葉とともに 地球を旅する仲間たちの行方はーーー。
 国境を越えて人と人をつなぐ、新しい時代の神話
  ヨーロッパで移民として生きるため、自家製の言語(パンカス)をつくりだした
  Hirukoは、消えてしまった故郷の島国を探して、仲間たちと共に船の旅に出る。
  一行を乗せた船はコペンハーゲンからバルト海を東へ進むが、沿岸の港町では
  次々と謎めいた人物が乗り込んできてーーー。」  (本の帯より)

国籍、人種、性別、言語の異なる6人がコペンハーゲンを出港し、バルト海を東へ移動します。
都市の名前を載せた地図は、方向音痴である私の手助けになりました。
      
Hirukoの生まれ育った島が本当に消えてしまったのかどうかを確かめる旅でしたが、
途中で目的さえもあやふやに。

佐渡島、長崎、新潟、福井、シガ、出島等々の地名は出てくるが、
「日本」という国名は第3弾でも出てこない。
「日本」ではない? やはり、私の推測間違いなのか、何か意図でもあるのか。
そういえば、「海にいるから、国境はない」。「たとえ、国がなくなっても町はなく
ならない」と。  「日本」という国はひょっとして、、😔 

海の上という国境のない船上で、異文化や言語の議論が交わされる中でも、多和田さん
の「言葉遊び」が飛び交う。出た~~♡って感じでワクワク。
でも、今回は正当な「ことばあそび」が多かったように思ったのですが・・・。
「5 7 5」でHirukoはお喋りしますが、相手は気付いたかどうか。

また、物語の中ではたくさんの言語が飛び交います。
自然に発生したHirukoの手作り言語「パンスカ語」、「デンマーク語」、「独語」、
「仏語」、「英語」、「日本語」が感情によって入れ替わり、言語によって1人の
人間の思考にも影響を与えていることが面白いところでした。

ポーランドで生まれた「エスペラント語」の話しもありました。
世界共通語として作られた人工語として、一時日本でも騒がれました。
この人工語も生きた人間に使われることで変化してきたと、議論されていました。
どのように変化したのか興味深い話しで、調べて見たくなりました。
でも、そもそもエスペラント語を学んでない!

「『くに』に帰りたいのではなく、一体どうなったのかが知りたいだけ。
漢字の国がいつの間にかひらがなの『くに』になっていた。みんなといっしょに、あの
くにを訪れた時、あのくには懐かしさの中に失われたものではなく、計り知れない未知に
変貌しているだろう。」

「計り知れない未知に変貌」なんて、どう解釈したら良いのでしょう。
放射能汚染水を海に捨てる話しも語られており、
社会問題、環境問題を物語風にサラッと語っているだけに、余計に心がざわつきます。

「ディナーには参加する。それまで邪魔するな。ドアをノックするなよ。」
Susanooの台詞、どこかで耳にしたような。 Susanooが絡む神話「天岩屋戸」??

サンクトペテルブルク、都市と結婚するはずだったのに上陸できなかった女性「プリンス・
ベーニュ(櫛)」は、「クシナダヒメ」だったとか、彼女が一緒だと安全だとか、昔々の
神話的な話しがひょっこり出て来て、油断してるとストーリーが読めない!
クシナダヒメはどうやらSusanooの婚約者でもあるようで、八岐大蛇の神話の登場人物と
重なります~。

「家になる,わたし自身が、家になる」とHirukoは宣います

『明日のことが分からなくても、わたしたちはまだこのまま一緒に旅を続けていくことが
できそうだった。』

何も分からないままに、何事も解決せず、あやふやなままに第3弾も終わり、まだまだ、
多和田さんは、たどり着く保証もないHirukoの「くに」に6人を旅立たせたのでした♡

「李王家の縁談」林真理子

2023年01月22日 | 読書
一年前に図書館で予約していた「李王家の縁談」をやっと読むことが出来ました。
一年も待っていたのに、2日で読んでしまいました~。
    
 
「いつの時代も高貴な方々の結婚は難しい  
  皇族華族の内面をこれほど正確に描ききった小説は読んだこないない傑作である」
         歴史学者 磯田道史」       ー小説の帯よりー

小田部雄次の「梨本宮伊都子妃の日記」を参考に、史実に基づき林真理子のフィクション
も交えて書かれた本のようです。

大正時代、韓国併合で朝鮮王室も日本の皇族と同じと見なされていたそうです。
この小説は、皇族と朝鮮王族との結婚が「日朝融合のため」、「お国のため」と、
伊都子妃によって進められましたが、あまり悲壮感はありませんでした。
なぜなら、そういう仲でもお互いに尊敬と信頼が芽生えていったからです。

伊都子妃は、長女が裕仁皇太子の妃に選ばれなかったことで、
朝鮮王室の皇太子「李垠(イ・ウン)」に嫁がせることに奮闘するのです。
皇族のいろんな思惑で結婚話が進み、本当に大変。

併合以来、日本人の朝鮮差別や偏見は驚くほどの早さで拡まったそうです。
朝鮮からの出稼ぎが急増したこともひとつの原因らしいのですが。
でも、伊都子妃はそんな偏見は一切持っていませんでした。
結婚の条件として、まず身分が釣り合うかどうかであるからでしょうか?

耳にしたことのある皇族、華族の名前や宝石店の「御木本」とか「高島屋」や
「とらや」等、お馴染みの名も出て来ました。
また、木村屋のあんぱんを宮中に届けたり、当時総理大臣の「東条英機」のことを
「禿頭の眼鏡の男」とあるのは日記らしいところと親近感が湧いたことでした。
関東大震災の際の流言飛語や朝鮮人虐殺の話しにも触れられています。

皇族は養子を迎えることが出来ないので、男子が生まれなかったら廃絶してしまう運命。
また、伊都子妃の夫「梨本宮守正」は皇族唯一、戦犯に名指しされた人でした。
しかし、4ヶ月で不起訴となったそうです。

敗戦後、皇族を臣籍降下され一般市民となった伊都子妃。
「一度も平民というものになったことがないないので、平民ということが全くわからない」
と宣われるところが、さすがに高貴なお方だと感じ入りました。

最後、名前は明記されていませんでしたが、美智子さまの婚約発表で終えてました。

記者会見の前の晩に、伊都子は妹の松平信子からの電話で
「皇后さんが、このご結婚に反対で、非常にご機嫌がよろしくない」と。

「もうもう朝から御婚約発表でうめつくし、憤慨したり、なさけなく思ったり、色々。
日本ももうだめだと考へた」

宮家の盛衰を描いた小説でもあり、私は皇族のゴシップ本感覚で読んでしまいました

冷凍届けの「おせち三段重」

2023年01月04日 | 日記
今年は初めて、デパートの「冷凍おせち」を注文しました。
パンフレットにはたくさんの「おせち」が載っていて、迷いに迷い選択までに
随分日数がかかりました!
  
中身はできる限り伝統的な内容に近いものを選び、予算にも合わせて(笑)、
シンプルなおせち料理に決めました。
これにお歳暮で頂いた「車エビ」を塩焼きにして一緒に楽しみました。
しっかり楽させて貰いました(^^)~~♡

「冷凍おせち」はどういう手順で解凍するかと言うと、
届いたその日には冷凍庫に保存。その為、事前に冷凍庫をある程度空けておかないと
いけないので、しばらくは冷凍食品消費の日々が続きました。
食べる前日にはいよいよ冷蔵庫に移動、当日は常温の室内へしばらく置く。
朝、食べるには時間を計算して移動させなければなりません。
室内に置く時間を設けるのは、ちょうど程よい状態で食べる為でした。Bene!

「おせち」の1品ずつの「原料名」、「食品添加物」、「アレルゲン」、「栄養成分表示」
の資料もきちんと添えてありました。

これだけ数多くのお料理を作るのは到底無理ですが、やはりそれぞれ家庭の手作りの味が
一番かなと感じたお節料理体験でした。 でも、いろいろと参考になりました。
鬼が笑うかも知れませんが、来年は手作りで頑張ろうかな。。。。。