冬の前奏である「秋晴れ」が続く、この時期の少し肌寒さが一番心地よい。
そんな中、紅葉見物にも出掛けず、音楽で言えばサビがない、お経のようなテンポ
で進んでいった推理小説「星詠師の記憶」(阿津川辰海著)を読みました(^^)**
『被疑者射殺の責を問われ謹慎に近い長期休暇をとっている警視庁刑事・獅堂。
気分転換に訪れた山間部の寒村・入山村で、香島と名乗る少年に出会う。香島は
、紫水晶を使った未来予知の研究をしている<星詠会>の一員で、会内で起こっ
た殺人事件の真相を探ってほしいという。不信感を隠さず、それでも調査を始め
る獅堂だったが、その推理は、あらかじめ記録されていたという「未来の映像」
に阻まれる。いったい、何が―?』 :本の帯より
前半3分の2は殺人事件の話しよりは、水晶を通じて未来を見る能力を持つ「星詠師」
のことや紫香楽電機での未来を記録する水晶に関する予知技術の研究、三笠木村の
紫水晶は特別なこと、スーパーブルーブラッドムーン、将来に見る光景が主観映像で
記録されるとか、目に星の形を宿している星眼、星眼の形を入れ込んだコンタクト
レンズ・・・等々。 1972、3年の事件や2018年の事件が水晶の記録によって余計に
複雑に絡み、老化で頭が理解不能状態なのかと心配したほど読むのに苦労しました。
ストーリーの中の登場人物も理解出来てないような人たちもいたので、読み手の私も
分け分からなくていいのかな~?
要するに未来予知といっても短時間でしかも記録自体も鮮明でなく、そんなあんなで
誤解も多々あり、「見立て殺人」といわれる事件だったのかな? 違うかな?。
解決するまでの説明、過程がくどすぎてワクワク感よりも何のことか理解しょうと
することに力が入った読書でした!
(最終頁の最後の文章)
― 水晶の中には、香島の目の輝きが、今にも跳ねだしそうなその情動が、余すところ
なく収められているようにさえ感じた。―
表装も色々想像物が混在しユニーク(*^_^*)♪
四角の中に頁数字が入れてありました□!
(ぱらぱら漫画のように捲ってみましたが、なにも現れませんでした、残念!)