「昔話に説教、趣味の講釈、病気自慢に孫自慢。そうかと思えば、無気力、
そしてクレーマー。」
双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲って
からも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。
かれの仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、
「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、”老害五重奏”は絶好調。
「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。
(本の帯より)

ただの「老害の人」ではありません。「老人が老人のために、老人を励まして生きる気力
を与える老人になる」という決心のもと活動を計画する後期高齢者85歳の福太郎さん。
この人が☟福太郎さん! 周囲の人にとっては、最強の「老害の人」。

家族たちに老害カルテットと呼ばれている、「昔の自慢話パート」の福太郎、
「病気自慢パート」の竹下勇三76歳、「体力自慢パート」90歳の吉田武、
夫のパートに和音を重ねる吉田の妻桃子「趣味自慢」87歳。
でも、憎めない元気な後期高齢者たちなんです。
そこに、食欲なくてすぐ死ぬのと言っては完食する、かまってほしい春子が加わって、
老害クインテットに。
最終的には、縁あって知り合った公民館元館長の名刺を持つ村井サキ79歳が「クレーマー
パート」で参加。めでたく老害六重奏(セクステット)に。(←勝手に命名しました)

この楽しいアンサンブルに、私も「お節介パート」でぜひ参加させて欲しい~(^^)/
と思うほど、老害どころか前向きな模範的老人にエールを送りたい~~♡
何でも個性、個性という世の中なら「老害も個性だ」と福太郎さん! 正論です✨
空気感染はコロナだけでなく、ジジババも感染すると強気のサキさんは、「教育」では
なく「今日行く」、「教養」ではなく「今日用」と。知らなかった!!
老害六重奏は役目が人を生かすと「老人による老人のための再生復活プロジェクト」
を立ち上げ、準備を進めますが2度の緊急事態宣言に・・・。
もとに戻ってただの老害の人になるのかと心配しましたが、コンマスの福太郎さんは
違いました!
「老人が、老人のために老後を尽くすという姿勢こそ、高齢化社会の新しい生き方」と。
おかしいだけでなくテンポ良いストリーで、大笑いしながら読みました。
後期高齢者になるのも面白いものかもと楽しみになりました(^_-)~*
「老害は若い人には迷惑で、老人には生きてる証。
世の中で、一番つまらないのは『毒にも薬にもならない人間』だと娘婿純市に教えられた。
老害は、若い人には毒だけれども老人には薬。老害は毒にも薬にもなってる
一挙両得。」と 福太郎! ご立派!
「『老人が若い者に遠慮することはねえンだよ』福太郎はそう思い、会心の笑みを浮かべて
風呂場のドアを開けた。」
今から、テレビドラマ化の終わりのシーンがはっきりと目の前に浮かびます。
ベストラスト!! ヨッ! 脚本家内館牧子!!!