テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

ラウナ

2013-02-12 23:30:51 | 脱線して底抜け
実を言うと、このラウナのお世話にならなかった中高年の方はおそらくいないでしょう。
意味深な書き方を致しましたが、精密潤滑用のオイルで、粘度により、20、40、100などの品番があり、最初に書いたのはいにしえの黒電話のダイヤル、あの回転部分に使われていた指定品番がこのラウナだったからなのです。
もちろん、電話機以外にも、カメラのメカニカルシャッターや、その他精密機器に非常に多く使われ、精確な動作をその脅威の長寿命で支えてきた、知る人ぞ知る銘柄です。メカニカルカメラのパーツ、手で触ってもちっともベトつく感じはないのに表面がさらさらしていて、湯煎してはじめて表面にうっすらと油膜として浮いてくる、あの油がラウナです。
純粋な鉱物系油を高度に精製して造られ、非常に高価です。工業用としても、4ないしは10リットル入りが最大の大きさで、他の潤滑油と比してプレミアとしか云いようのない価格でした。昔はラウナ商会という会社が、一手に販売してたのですが、社長が亡くなって、製造委託されていた日石(現在のエネオス系)が販売も行うようになり、品番や荷姿が整理され、最後の流通在庫を苦労して手に入れたことを思いだします。今でも40番などは10ミリリットルで1000円以上で売っていて、個人的には、故人の社長から貰った500ミリリットルのサンプルを大事に使っていました。
いまでは、様々なエンプラ、含浸メタルなどの自己潤滑性のあるパーツに取って代わられて、製造現場で大量に使われることは無くなってしまいましたが、日本の精密機器産業を支えてきた、価値のある製品です。

料理のコツ

2013-02-06 21:58:30 | 脱線して底抜け
私が人から教わって、なるほどと思い、実践している事柄に料理のコツがあります。
曰く、食べる人を思い、もてなす気持ちで、つくること。
例えば、お弁当などでも、焼き物、揚げ物、煮物等々、料理の種類に関係なく、弁当箱に詰める際、据わり(見映え)が良いよう、一手間かけることです。卵焼きなら、斜めの切り口が綺麗に並ぶよう、見えない下側を切りそろえる、揚げ物は、茶色っぽい塊になってしまわないよう、幾分かでも端を切り落として中身を見せる、など。シチュー系は、スパイスやハーブの一部を、皿に盛ってから、僅かにかけ、ベシャメルソースなどで、模様を描き、香りと見た目を引き立てる。魚の尾頭付きを焼くときはしっぽが焼けすぎないよう、アルミホイルを巻く、なども然り。素っ気ない釜揚げうどんなどでも、薬味の彩りと盛りつけに気を配り、飾り切りした茹で野菜などを添えることで、豊かな気持ちで食べることが出来ます。僅かな工夫で、食べる人(自分含む)の気持ちをより盛り上げ、楽しんで食べてもらえるような気配りが、良い材料や味付けや、調理法などと同じかそれ以上に大事なのだと云うことです。
家人の一人が遅くなり、後から食べないといけないようなときは、賑やかな大皿の料理であっても、そのまま残すのではなく、別の小さめの皿に盛り直し、量が少なくなって寂しくなったのを、付け合わせやトッピングなどを追加することで、補う。そのような、折角つくった料理を、より喜んでもらいたい気持ちのありようが大事なコツだということです。
残さずキレイにたいらげてもらえるのは、嬉しいモノなのです。

増殖

2013-02-03 21:04:20 | 脱線して底抜け
手許にある双眼鏡・望遠鏡の類がとうとう20台を超えました。

思い起こせば最初に増殖させたのが、プラモデル。市内の模型屋を電話帳で総ざらえするように絶版キットを探し回った時代にかなり膨大な数になり、とうとう田舎の納戸にまで保管するようになったのは黒歴史です。

釣り用のルアーも、釣行の度に増え続け、ミノープラグ(魚の形)だけでも、数百個以上、パソコン台の横に無造作に突っ込んであったケースだけでも、この状態です。



懐中電灯・ヘッドランプも3桁を突破してますし、どうも、増殖するのが習い性のようだと、今さらながら、嘆息します。
それでも、書籍だけは、増え続けるとその重さ故に保管しきれないので、もっぱら図書館だよりにしようと固く決意しており、なんとかなってはいます。
いまノートパソコンに繋いでるハードディスクもそろそろ一杯になってるので、新しいのを見繕わないといけません。

悩みも増え続けているようです。

三面鏡

2013-01-18 22:38:25 | 脱線して底抜け
昔、結構な確率で、三面鏡というものが家庭にありました。
三面鏡のドレッサー(鏡台)は花嫁道具の三種の神器のひとつであったのかもしれませんが、正面の鏡と左右の袖鏡の大きさが同じ本三面鏡は、三角柱を構成するように半開きすることができ、少し開いてそこに首をつっこむと、見世物の鏡屋敷のように、自分が鏡の中に無限に反射して映り、どこまで、何十人目のむこうまで見えるか、よく遊んでいたものでした。
当然、裏面鏡なので、反射する映像にはガラスの厚み分だけ、ガラスの色がのり、ずっとむこうの自分の姿は、ガラスの緑色に染まって滲み、不思議な感覚だったのをよく憶えています。
その空間の中では、狭いのに無限の奥行きがあり、鏡の角度と顔の角度を微妙に調整し、目の位置をいろいろずらしてみると、あり得ないような輪郭のジブンが並んだりして、飽きることなく眺めていました。
当時は年端もいかないコドモだったので思いつきませんでしたが、フラッシュライトや、あるいは双眼鏡・単眼鏡を持ち込んだらずっと遠くの自分が見えるのでしょうか、興味が尽きないところではあります。
現在では、遊園地などのミラーハウスも結構好きだったりするのですが、自分以外の入場者が居る場合が多いので、面白さはかなり損なわれてしまいます。ナゼかというと、鏡の中の自分と向き合う、それも無限の向こうまで連なる、並行世界の自分の姿を追うというのは内省的な行為で、他人が居ることにより没入できないからだと思います。決して妙な表情で肩越しの自分の後ろ姿を合わせ鏡の反射で追うようにくるくるまわったり、あるいは双眼鏡を覗いたりする変な人物像を開陳するのが恥ずかしいからではありません。

鏡と双眼鏡と云えば、全く関係ない話ですが、車のサイドミラーに映る後続車の運転手の顔を確認しようとして、双眼鏡で覗いても、凸面鏡であるせいか、ピントが合いません。肉眼で見たり、眼鏡越しで見れば、合焦するのに、双眼鏡が使いにくいなんて面映ゆいことなのです。

2012-12-26 21:54:33 | 脱線して底抜け
いにしえの小学校入学当時、一般的な学習机ではなく、天板が収納式の、クラシックなデザインの机を買って貰いました。
ずっと気に入って使ってたのですが、辞書や参考書等を拡げて勉強するには手狭になり、片袖の書斎机に買い換えました。流石に収納(跳ね上げ)式の天板とは違い、丈夫さは桁違いで、その上で寝ても平気なくらいでしたので、ヒザから下を袖に垂らして眠ったこともあります
現在は、19インチ液晶モニタの横に10.4インチのノートPCを置いて、一つのキーボードと二つのマウスで都合3台のPCをスタンドアローンで使ってます。書斎机や収納式の机に比べても、圧倒的に狭いのですが、雑然としたなかにもそれなりに効率的な工夫はしていて、横のPCラックにはドットインパクトとFAX含む3台のプリンタが鎮座していて、一層窮屈に見えます。
自宅では、机はおろか、ノートPCが作業スペースの全てです。
思うに、その昔に比べ、いろんな機器が、仕事場にも、家庭にも溢れ、人間により多くの負荷をかけ続けるワークスペースであくせくするのが習い性になり、広い机で、開放的に仕事をするというのは、贅沢な特権になってしまったようです。クラウド化したネット環境であれば、本来、空間的制約は取り払われるはずなのですが、ままならないものです。

錯視でリフレッシュ

2012-12-25 12:49:55 | 脱線して底抜け
上の画像はGIF画像ですが、決してGIFアニメではなく、固定した模様です。

数ある錯視のなかで、もっとも分かりやすい画像の一つで、誰もが一種キモチ悪いと云う感想を持たれるかと思います。同時に近づいて(拡大して)見るほど、視点が画像のあちこちをさ迷い、焦点も微妙に前後するかもしれません。
すなわち、固定し、凝視しがちなモニタをおおまかに視点が移動し続ける、ストレッチのような感じがして、具合がよいと(個人的に)感じています。


以前、視角の冗長性という記事で、いろいろと錯視を紹介するHPを取り上げましたが、Webで提供される画像として、極端な高精細や、正確無比な色再現等が要求されず、錯視画像は本来の意図が分かりやすい画像だとおもいます。

リングコーントラクション無段変速機

2012-12-22 10:49:23 | 脱線して底抜け
シンポ工業(現日本電産シンポ)独自の産機用無段変速機です。
数々ある無段変速機のなかで、産機用でしか普及してない方式ですが、構造上の嵩張りを、駆動系の中にうまくパッケージできれば、もっと広まってもいい、優れた変速機で、常に回転数やトルクの変動するような機器に最も適していて、逆に定速長時間駆動されるような伝達系では、コーンの偏磨耗が問題になることもあり、積極的に使う意味はないかもしれません。ベルトやチェーン式のCVTに比べ、曲がることによるロスが無い分、伝達効率としては優れていますが、高速で回転するコーンの精度と耐久性に依存するため、功罪相半ばです。
個人的には、小出力の同軸プッシュ式変速機ができれば、ハンドツールなどに最適だと思いますし、大型のものでは最高速回転でロックアップ機構がつけば、小型船外機などにも適していると考えます。作動油に負荷がかかりにくく、長寿命、すなわちメンテナンスフリーが可能です。

なんかマスメディアの論調が変

2012-12-21 21:00:31 | 脱線して底抜け
おそらくは、予想外ともいえる民主党の総崩れ、利権が期待できた未来の党の惨敗に象徴される、第三極のダメっぷりなどなど、彼ら自身も戸惑っているのでしょう。
私としては、これらマスメディアに期待するのは、ワザワザ公開されている公人の発言の一部を恣意的に取り上げ下手にあおるのではなく、特権的に与えられている取材能力を生かして、一般には知りえないような事柄とそれに伴う影響などを考察させてくれればそれでいいと思ってます。
特定の集団に与する論調や、それを阻害する対抗勢力たたきなど、見てても莫迦らしいだけで、広く言われている通り報道メディアの質の低下、凋落っぷりを繰り返し喧伝しなくてもいいのに、なんて思います。啓蒙と世論操作のちがいすら、論じるべきでないダメさ加減は、本当は彼ら自身が深く反省するべきだと思いますし、剣より強かった彼らのペンが利権やしがらみの前にあっさりと折れてしまっていることを恥じるべきなのです。

仮眠用

2012-12-17 22:52:22 | 脱線して底抜け
写真では、結構厚みがあるように見えますが、薄い、「クッションにもなるあたたかファイバーダウンブランケット」という無印良品の製品です。
クッションとしてもせいぜい薄い座布団ぐらいの厚みなので、商品写真の状態で使うには、中に他のクッションなどの詰め物をしたほうが、芯があって良い感じ。
でこれが、薄さの割りに、暖かい。
ダウン90%という表示に違わず、裏地のマイクロファイバーパイルが隙間を作らずに身体を覆い、若干サイズが小さい(120x180)のを除けば、ぶ厚い綿の布団より体感で充分心地よい寝具です。
クッションとして車に積んでおいて、眠いときに拡げて使う。
そんな用途にちょうどいいのです。

バッカニア

2012-12-15 21:38:12 | 脱線して底抜け
第二次大戦後に、レーダーの下をかいくぐり、攻撃(爆撃)ミッションを行うために開発されたブラックバーン(後にBAe)社のジェット攻撃機です。
英空軍のいわゆる3Vボマーと同時代の艦上機であり、英海軍が空母を廃したのちは英空軍に配置され、湾岸戦争でも実戦使用された機体です。
低空での優秀な運動性、頑丈で扱いやすいことなど、実戦兵器として、評価が高かった割りには、空母の廃止などドクトリンの変化で不遇であったかもしれません。
初期のジェット航空機に多い、エリアルール(流線型の中央部にくびれをつくると空気抵抗が減るとされた)を採用した機体は、T字尾翼まで流麗なラインを描き、武骨に見える前からの姿とは異なり、後ろからは、優美な鳥のようにも見える、魅力的な機体です。





ジェットは一部を除いて、プラモデルではあまり作らなかった私ですが、タミヤの1/100ミニジェットシリーズのバッカニアは、ROYAL NAVYの上下ツートーンカラー、いわゆるペンギンカラーのこの機体が好きで、3機編隊分を作ったものでした。

ヌカサンマ

2012-12-05 22:50:58 | 脱線して底抜け
美味しいモノの紹介です。
先日、つかいものとして買った某冬物水産品鍋具材とクール便送料抱き合わせで、秋刀魚のぬか漬けを買いました。
北海道民のごちそうとしてテレビで紹介されて以降、ほっけやにしんなど他の魚種も含めて、通販で買えるようになっているので、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。
なかでも、日帰り漁船での朝とれ生秋刀魚を港に上がった日に漬け込んで、まぶした糠と共に急速冷凍したという、お高めの商品です。
お高いと言っても秋刀魚ですから、そう値の張るものではないのですが、やはり冷凍ものなので送料がバカにならず、例えば、Amazonなどで買える安いパックものなどは、送料のほうが高くつくようになってしまうので、いままで、知ってはいても、手を出せては居ませんでした。
野菜のぬか漬けなどではよく経験しているのですが、取れたての瑞々しい甘みのある大根などのぬか漬けは、その新鮮さ故の旨みが糠と一緒に閉じ込められているような美味しさがあったりします。この糠さんまも同様に鮮度の高い状態から漬けられているおかげなのか、ワタにもくさみが全くなく、脂ののりも上々で、塩加減もほどよく、魚好きにはたまらない味です。

SUBARU

2012-12-03 22:39:25 | 脱線して底抜け
星のすばるについては、良く話題にする拙ブログなのですが、今日は富士重工の自動車ブランドであるSUBARUのお話し。
一昨年、三代続けて独逸車に乗ってたワタシが、独逸車以上のボディ剛性を感じて選んだのがSUBARUのクルマです。Cセグメントのクルマとしては後席のヘッドスペースが圧倒的に広く、同時にリアドア周囲の剛性感も、比較したクルマのなかで突出して良好でした。後席のゆとりはDセグやマルチパーパスよりも良好で、ワタシ自身が座る機会はないのですが、ラゲージやエマージェンシースペースに流用したときにも生かされるハズなので、気に入ってるのです。加えて燃費無視の駆動系。昔のように、年間8万キロも乗ってた時代なら、キツイのですが、いまはその一割も乗ってないので、独自のAWDにも惹かれました。実際、大昔のレオーネ4WDバンには暫く乗ったことがあって、バサバサ鳴る水平対向エンジン、フロントに効くサイドブレーキ、直結のパートタイム4WD故のタイトコーナーブレーキング現象など、クセのあるクルマでしたが、かなりタフなクルマであった印象があります。現在のクルマは、水平対向エンジンのクセも少なく、フルタイムAWDなので、操作性も通常のクルマと何ら変わりがないのですが、仕事で乗ってるクルマとは、似たような排気量、車格のクルマでも、豪雨下での高速安定性、横風に対する安定性等、大違いで、安心して走れます。ワタシの居住エリアでは、ノーマルタイヤのままでも不意の雪にもさほど恐れるコト無く走れるのも強みです。ノーズが若干長いのは、昨今のFF車とは異なるので、ヒトによっては慣れが必要かもしれません。購入時にSUBARU独自のフレキシブルタワーバーをフロントストラットタワーに装備してることもあり、ノーズの長さによるワインディングでの回頭性には全く問題が無く、シゴト車も操縦性には定評のあるFFなのですが、それよりハンドリングはずっと良好な反応です。ミニバン、SUV全盛の時代ですが、個人的には、あんな不安定で危なそうな車は苦手です。中央自動車道笹子トンネルの事故でも、一台だけ奇跡的に崩落した天井から抜け出して助かりましたが、あれがスバルのラリー車のベースとなった4WDでなく、ヤワなFF車だったら、抜け出せていなかった可能性もあったのでは、と考えています。

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パーマラックスその他

2012-11-21 23:41:43 | 脱線して底抜け
二年半ほど前から使っている車のお手入れ用お手軽ワックスです。
洗車後の拭き上げ時に使うだけ、しかもウィンドウ、タイヤ、樹脂パーツ、内装など、あらゆるトコロがコレ一種類で済んでしまうのがお気に入り。
固形ワックスほどの光沢、撥水はありませんが、淡緑色の原液、薄めてスプレーしてもいい香りで、パールマイカの塗装なのですが、水垢、スポット跡などもよく防いでくれているようです。
トヨタのスーパーホワイトが最初に出た頃は、このような楽ちんなワックスは無くて、水垢取りクリーナー、ワックスがけの工程が、しんどかったものでした。

店舗で、セットにしたものを買ったので、このミニサイズもついてきて、これはOA機器、家具その他、あらゆるトコロに使ってます。拭き上げてしまうと、残留物の感じは全くないまま、綺麗になってくれるので重宝してます。


これ以外にも家庭用に使えるカーケア用品は結構ありまして、ちょっと前からよくある傷消しワックス、これを樹脂製浴槽の細かい傷(汚れが黒く沈着しやすい)に使って、好結果を得てます。

色を決めたい

2012-11-20 23:06:21 | 脱線して底抜け
何かを創造、製作、補修する際に、そのものの色やデザイン、或いは模様などを設定する必要があります。Webデザイン等の場合、話は簡単で、色数の上限は決まっていますから、単色のものについては、比較的簡単、組み合わせは無限、という具合です。
一方、実社会において色が重視されるもののひとつに、印刷物があります。
こちらは、厄介です、三原色という概念があり、これはヒトの網膜の色覚受容体(錐体)が3種あることから出てくる概念で、3つの色、光線を任意に混ぜれば、どのような色彩も再現できるようなイメージがありますが、実際は違います。
ヒト含む霊長類は、ほ乳類のなかでは珍しく三色型色覚を持ち、しかもヒトの場合、その色覚の閾値のバランスが絶妙であり、優れた色彩感覚を持っています。ただ、鳥類、有袋類のように四色型色覚、昆虫のように紫外線まで見えるもの、或いはヒトの女性のごく一部は赤と緑の中間の原色?が知覚できるといいますから、一般的なヒトの色覚が最良なワケではありません。
つまりRGBを基本としたあまたのモニタ、テレビは、四色型色覚のいきものにとっては、まったく出来の悪いディスプレイでしかなく、モンシロチョウにとっては、紫外線領域で見える、セクシーなメスの羽根の模様が分からない、セピアカラーでしかないということです。

閑話休題、印刷にとっては、色の再現はかなり体系的に処理しないといけない問題で、そのために、主にインク関連の企業が主体となって、色見本帳なるものが、頒布されています。パントーン、ベンジャミンムーアのような海外の企業によるもの、RAL(独)のように工業規格で決めたもの、DICカラーガイド、TOYO-CFのように日本の企業によるもの、様々なものがあります。
各々の見本には、数百から数千色の色見本が掲載され、それぞれの色を印刷で再現できるよう、インク等の配合が定められています。実際に、企業のコーポレートカラーや大学のエンブレムは上記の見本帳のなかの色番号で指定されていることが殆どです。
ただ、どの見本帳も、版によって元から同じ色番号でも微妙な違いがあったり、経時変化によって、退色したりする差異は避けられません。
よって印刷物より(比較的)長いスパンで使われる事が多い、建築物外装、内装の色は、もう少し違った体系、で考えられることが多く、大手の建築設計事務所、日建設計、竹中工務店、山下設計、安井建築設計、三菱地所などは、独自の色見本帳を、長年に渡って発行していますし、外郭団体の見本帳などもあります。
それ以外にも日本では、日本塗料工業会のペイントカラーガイド、歴史の長い優秀な色見本帳があり、比較的廉価で、数百色が揃う、精度の高い見本帳です。

個人的には、これら全ての見本帳よりも遙かに高い精度で、カラー印刷を行っていた有る会社を知っており、実際そこの色校(色確認用校正刷り)は、一般的に色の差異が分かるとされるΔE*値の1.0、工業用生産の限界値とされるΔE*0.5よりもずっと小さな、0.1~0.2レベルであり、製版したものでも0.3程度で出来てくるという、とんでもない代物でした。どういう工程、技能でこのような高精度が実現できていたのかは、教えてもらえませんでしたが、私としては、素材、見られる環境(屋外と室内など)を考慮した若干の補正値を指示するだけで、おそらくは世界有数の高精度な印刷見本を入手することが出来ていました。ただ、その高度な仕事をする会社も、一旦別会社に吸収され、またその高精度カラー印刷部門ももはや稼働していません。
プレゼンでの色の呈示も、大画面液晶ディスプレイやタブレットで行うほうが訴求力が高い時代ですから、仕方のないことですし、私の仕事に関してもせいぜい数百から数千の部数でしたから、その技術の採算には全く寄与しないレベルであったでしょう。ただ、間違いなく、そこには、ある意味キチガイじみた技能の精髄があったのです。

タイノエ

2012-11-18 23:40:17 | 脱線して底抜け
比較的大きな寄生虫で、名のごとく、鯛の口中に雄雌が対で貼り付いていることが多い。
ウチの父が鯛釣りによく行っており、何度か釣果が新聞に載るくらいのフリークだったので、いきおい、その釣果のなかにコイツを発見したことがあります。
まあ、決してタイノエで画像検索などしないほうがいいですよ~と云いたくなるくらいグロテスクな外観と生き様の生物で、ブログタイトルをテキスト主体にしておいてヨカッタと胸をなで下ろしている。釣り上げた鯛の口の中を覗いて、こいつらが夫婦で蟄居していて、まだ蠢いているさまを見、目が合いでもしたら、怖気が背筋を駆け抜けること間違いなく、あるいはクーラーボックスの溶けた氷の中に、コイツが揺らめいているのをみるだけでも、かなりホラーです。言葉で表現すると、悪霊に取り憑かれたアルビノのフナムシのネオテニーとしか云いようが無く、コイツを縁起物としたり、食したら美味だという驚嘆すべきヒトがいるのは、私の理解を超えています。
グロテスクさではヒケを取らない、ホヤやカメノテなどは、美味しいと感じるのですが、タイノエは、あのなまっ白いブワブワ加減が、クリティカルに恐怖中枢を打擲します。
こいつらに限らず、パラサイト関連には、生理的にダメなものが多いのですが、遺伝的本能としては、正しい姿勢だと納得させてます。












今日のサザエさんはチョキであいこでした。