テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

とあるフィールドでの話(ヘルメットの転用)

2013-08-12 22:13:14 | Outdoor
その昔、バイクに乗ってた頃は、結構コケてたので、ヘルメットはいくつも買いました。
だいたい、ショーエイ、アライと交代に購入し、全てジェットタイプ、バイザーつき、チンガードつきのエアロ(ベンチレ-ション)タイプがほとんどでした。

とあるソロツーリングのとき、行きは海沿いをハイペースで走り、帰りは、半島の山中をずっと林道中心に縦走して、知り合いの住まいの近くの低山の池のほとりで休息していました。まだ下生えも揃わない早春の時期で、エンジンを止めた後は、ごく静かで、池から流れ出るごく細いせせらぎを下って飲料水を確保しました(池や湖の水は飲めないのですが、そこから流れ出る流水は自然浄化作用で飲めるようになります)。
のどを潤すとおなかも空いてきて、お湯を沸かして、カップ麺を食べようとしました。


これが当時使ったスノーピークの0.9Lのケトルで、確か発売当初に買い、いまでもずーっと使っている、最近では家で使うことの方が多い、丈夫な製品です。アウトドアでは、食器洗い機(小川などのこと、釣り用のスリンガーをループに引っかけて、流水にさらしておく。本当はほめられたことではないのでしょうが、洗剤とともに流すよりマシ、と自分にイイワケしてます)にも流されにくく、雪沸かしから、蒸し物まで、鍋にも使える必携アイテムなのです。で、むきだしの地面に小さなアウトドアコンロをセットしてお湯を沸かして、カップ麺に注ぎました。使ってたアウトドアコンロは、以前ちらっと紹介した、MSRのウィスパーライトインターナショナルという製品で、コンパクトで火力が強く長時間使える、セパレートのガソリン仕様ですが、その分、火加減の調整が難しく、火を消す場合もバルブを閉めて数分かかるというものでした。


低山の林の中にぽつんと開けた人工池だったので、火を湧かしたところ以外は枯れた下草が多く残っており、その下草に、火が飛び、燃え出しました。踏み消そうとしましたが、からからに乾燥した下草にあっという間に燃え広がり、低い炎の輪が20平方メートルくらいまで広がりました。こりゃヤバイ。だっと駆け出し、池からヘルメットとケトルで水を汲んで、ぶっかけ、十数回繰り返して、やっと火の広がりを抑えることが出来、その後は落ち着いて、ふやけきったカップ麺を食べながら、燃えている下草を消して回りました。
ヘルメットはきちんとアライ、乾くまで、シート後部にスパイダーネットで縛り付けて走りました。山火事犯人になり損ねた経験です。

コロンブス アメダス防水スプレー

2013-06-23 23:23:09 | Outdoor
コロンブス アメダス防水スプレーの使い方

え~、もともと皮革の靴用の防水スプレーです。
以前に紹介した濃色のスエード皮革に吹き付けても、白くにごったりしないので、キャンバス、ナイロンのスニーカーや、傘やレインウエア、バックパックやウエストバッグなど、撥水性が必要なものには何でも使えます。これを使い始めるまでは、3Mのスコッチレインガードを使ってましたが、これに比べると、生地に染みて跡が残りやすかったり、泥汚れなどがつきやすかったりしますので、もっぱら、これのみを使ってます。

白いキャンバス地の靴など、雨の日に未舗装の道を歩くのはためらわれるものですが、これを吹き付けておくと、汚れをある程度防止してくれ、不意の雨や、雨上がりの未舗装の駐車場などでも、割と安心できます。

60ml、180mlと420mlがあり、クルマに180、自宅に420を常備するのが私の使用法です。
ディスカウント店で売ってる安価な撥水剤、上述のレインガードと比べて、明らかに違う機能がお気に入りです。

長雨

2013-06-19 23:35:37 | Outdoor
過去にもっとも長時間屋外で過ごした経験が釣りのときでした。
雨は、釣り、に意外と影響を及ぼします。
フレッシュウォーター(淡水)での釣りでは、雨粒で水面がかき乱されることにより、溶存酸素量が増大し、活性の増す魚種がいること。溶存酸素量というのは重要な要素で、水槽や池では、ブク(エアーポンプ)で直接空気を入れたり、循環した水を水面に落として、空気を混ぜ込んだりしていますし、海外の湖の釣りなどでは、コンプレッサーで一晩空気を送り、魚を寄せてから釣るような輩もいるそうです。
ソルトウォーター(海水)の釣りでは、あまりにも大量の雨は、塩分濃度を一時的に下げ、変化を嫌う魚種は、その影響を避け深場に潜ったり、あるいは、海面を打つ雨音に紛れるよう(水中では音がもっとも重要な情報で、多くのフィッシュイーターは、小魚の泳ぐ音を頼って捕食を行います)、海面近くに上がってくる魚種もいます。

そのときは、某地区のシーバスダービーの二日目で、一日目に釣り場の選択を間違えて、釣果が無かったので、二日目は朝まずめから、地磯に立って、サラシ狙い、ヒラスズキ狙いの釣りでした。季節的に波が高く、磯の周りには充分なサラシ(波が砕けて出来る白く荒れて泡だった海面)ができ、よさげな雰囲気でした、もちろん波しぶきが噴きまとうので、レインスーツを着て、スパイクブーツを履き、ヒップガードを締め、ライフジャケットを着込んで、竿と幾ばくかの替えルアーをウエストバッグに入れて、降り出した雨のなか、釣りをしていました。
止むだろうと思っていた雨は本降りになりましたが、もともと完全防備だったので、気にせず、良いサラシを求めて、より先の方へと、ギャフを杖代わりに突きながら磯巡りをしていました。60センチに満たないヒラスズキとしては小物が釣れ、ストリンガーに掛けて、潮裏のよどみに放り込んで、雨の中釣りを続けました、雨が流れて目に入らないよう、カッパのフードの上から被ったキャップのツバから、ボタボタと滴が流れます、サラシに潜んでいるかもしれないヒラスズキの大物を狙って、何度も何度もルアーを投げ、リールを巻きます。午前中に一匹釣れたので、今日、ここには魚がいる、と確信して釣りを続けます。前の年は体調も万全でなく、坊主でしたので、意地になっていたのかもしれません。ライフジャケットのポケットに入れていたコンビニおにぎりを、自分の上半身で雨から覆うようにして食べ、冷たくなった缶コーヒーを飲み一息入れた後も、釣りを続けます。根掛かりしたルアーを外すため、磯を大きく回り込んだり、いろいろと忙しくしていましたが、ずーうーっと雨だったので、時間が経つ(太陽の位置が変わる)のも全く意識できず、空がかげり出すまで、12時間以上、けっこう激しい雨のなかで釣りしていました。
流石に暗くなる前には引き揚げないとヤバいので、ストリンガーを回収して、磯から上がり、木の下で雨宿りしながら、コーヒーの空き缶を灰皿代わりに、雨を見ながら、帰りに何を食べようかと考えて、いつものうどんやにするか、牛丼にするか、どっちでもいいかと決め、砂利浜でスズキをしめ、血抜きをして、クルマに戻り、ポリ袋に魚を入れ、むやみに大きいクーラーボックスに、濡れた衣類と一緒に放り込んで、半裸のままクルマにのって、乾いた服を着て、帰りました。帰り道もずっと冷たい雨で、その年も、シーバスダービーでは検量もしなかったのですが、降りしきる雨音に、波の砕ける音がまじる奇妙に静寂めいた音をずっと聞き続けた後、クルマのオーディオからは、耳馴染みの曲が流れていましたが、妙に新鮮で、なんとなく、雨で良かった、などと思ったのでした。

バイク遍歴

2013-05-23 04:48:33 | Outdoor
生粋の三連音叉党で、DT50、DT200R(37F)、SDR、と乗り潰して、永らく二輪は所持していませんが。その後一時期、本田の旧ハンターカブをそれまでのバイクとは用途が全く違いますが、山登りによさげで、欲しいと思っていました。日本でのハンターカブCT110の販売は早々に打ち切られたので、残念でありました。で、去年より噂のハンターカブ後継車、クロスカブCC110が発売されることになったようです。


エンデューロと違い低速で、トライアルと違い足をバタバタ着きながらオフロードを走行するバイクです。もちろんカブですから、舗装路でも乗りやすさ第一の設計になっているようです。
ただ、マフラーが通常のローポジションなので、クリークの渡渉などには不安が残ります。
どちらかというと去年同じ時に発表されたカスタマイズコンセプトのほうが、よりイイ感じです。


これなら、ヤブコギ用にナックルガードを付けるだけで、充分山登りバイクになります。
その昔の悪名高い林道ライダーを気取るつもりはなく、ボコボコとゆっくり登っていける、そんな感じに惹かれます。

Kershaw BLADE TRADER

2013-03-18 23:20:29 | Outdoor

持ってるナイフのうち、完全にクッキング用のナイフセットです。
エラストマーのハンドルと替え刃の固定部分の加工が絶妙な精度で、ノコ刃で、冷凍肉をガリガリ切っても、がたつくことはありません。ケースに収納するために、牛刀スタイル(刃渡り20センチ弱)のナイフも厚みは薄く、出刃の代わりには使いがたいのですが、スズキやシャケ程度なら、充分おろすことができます。もっとも上の写真のセットはいまは廃番らしく、デラックスと銘打って、ケースが改良されたモノを、お高い値段で売ってます。


店頭で見たコトはありますが、このデラックスもロットにより刃の形状が微妙に違うようで、私が見たのはフィレナイフのリカッソにアゴがないタイプのモノでした。なにより、中国製になったらしく、ケースは使いやすそうですが、食指は伸びませんでした。

3月は、外に出たくなる時節です

2013-03-02 21:53:42 | Outdoor
実は3月は個人的に最もアウトドアに適していると思っています。
まず、不快な蚊などの刺す虫が殆どいないということ、釣りならフグの新子などエサとりがいないこと、なにより汗かきのワタシに適した気温が◎。
で、色々と道具類を整理していた中から二品を紹介します。

まずは、マット。

その昔はこういうマット(昔は寝袋マットと教わった)を、ゴツゴツした地面で寝るときの不快さを知らないヒトに説明するのは難しくて、なぜ新聞紙を重ねて引いてもダメで、ワザワザ超かさばるクローズドセルマット、もしくは超高価なエアーインフレータブルマットが必要なのかを語ってもなかなか理解してもらえませんでした。いまでは、キャンプ用のマット、スリーピングマットと云うだけで大概のヒト達に分かってもらえるのですが、アウトドアでの睡眠には、シュラフやテントをもしのぐ、最重要なアイテムです。
写真のマットは一昨年に買って、2回しか使ってないのですが、クローズドセルでは結構保温性の高い製品で気に入ってます。


次のは、ピッケルやアックスで有名なグリベルのトレッキングチェアー。
最もコンパクトになるイスの一つで、完全にバックパック用です。
座面は低く、寛ぎとはほど遠いのですが、簡易なテーブル替わりにも使えますし、なにより丈夫です。ワタシが買ったのはかなり昔になるのですが、今でも後継機種がほぼ変わらないカタチのままで売ってます。
一緒に写ってるのはZippoのライターですが、コンパクトさが分かっていただけると思います。

山スキー

2013-01-27 19:50:31 | Outdoor
私が取り残されてしまったものであります。

雪中登山を絶え間なく行っていた頃、登りは仕方ないとしても、下りのラッセル(雪をかき分けて進むこと)はとてつもなく体力を消耗するため、登山靴で登り、下りは緩斜面を滑り降りてくるという意味での山スキーで、現在のテレマークスキーに少しだけ近い行為です。

実際にやっていたのは、積雪の少ない急斜面を登り、下りの緩斜面のみ、登山靴のつま先を固定できるビンディングをつけたごく短いスキー板で降りる、時にはその繰り返しで縦走する移動方法で、アルペンスキーの優雅さとはほど遠い方法でした。なにより、ストックを持つことが稀で、曲がることすらままならない(重い荷物を背負って、ポール無しでのテレマークターンは、高等技術)ので、腰を低くして、スキーの上でうずくまるかのような姿勢で、一直線に降り、停まるときや曲がるときは一旦こけて停まり、向きを変えて再下降します。稀にゲレンデの近くを降りることもあったのですが、荷物と一体化したせむし男達が、ズドーーと降りてくる様はさぞ異様だったように思います。

ところが、今、登山靴用のビンディングは商品として無くなってしまい、クロカンスキーやバックカントリースキー用の、歩いて急斜面を登るには適さないシューズ用のビンディングや板しか売ってないのです。
今では雪中を歩いて登り、下る場合、スノーシューを使って、というか、スノーシューで行動できる範囲がお気楽雪中登山の対象なようで、それ以上の険しい地形では、しんどい思いをするのが当然だよという風潮らしいのです。
私がやっていたような上り下りは、限られた山でしかできないことではあったとは思うのですが、何より優雅でなく格好悪いのがいけなかったのかとも思います。クロカンやバックカントリーの道具は、スマートで格好いいのが沢山売ってます、ただ、道具によって楽しみ方を限定されてしまっている様な気がするのは否めません。

冬のとろみ

2013-01-13 23:22:55 | Outdoor
冬に調理をする場合、よく使うのが片栗粉。
その昔、アウトドアで調理する際、汁物や煮物には必ず多めに使ってました。
要はとろみを付けるためで、とろみにより、対流が起きにくく冷めにくいのと、傾けたりしても一気に溢れにくいのが便利で、片栗粉入りボトルは必需品でした。
コッヘルを使わない、沸騰させられない料理には使いにくいのですが、長時間煮込まなくてもスープやダシの味を具に絡めやすくなりますし、外気に晒されて食べるアウトドアでは、冷めにくいのは何より有り難いのです。
ソロテントの小さな前室でとろ~りとした熱いスープを作り、居室に持ち込んで暖かさに浸るのは、醍醐味です。

家庭でも、暖まりたいときには、インスタントスープであっても、電子レンジで最後に加熱して、とろみを付けることがあります。また、汁物や鍋料理の締めなどにも、水溶き片栗粉にさらに溶き卵を加えて、混ぜ込みながら加熱すると、ふわとろっとした、暖かい食感の食べ物になります。とろり感が苦手と云う人にでも、冷めにくいのは利点です、お試し下さい。

携帯用ポンプ、エアボーンミニエアポンプ、ブラックバーンマンモス2ステージ

2013-01-11 12:54:36 | Outdoor
元々は二輪(バイク、チャリとも)に、結構、のめり込んでいました。

今でもチャリは何台かあって、欠かせないのがポンプ。
バイクにしろ、チャリにしろ、パンク修理は自分でするのが基本だと思ってますので、携帯用ポンプは色々渉猟してきました。
チャリには、チューブの空気バルブに3種類あります。
一般的な英式(ムシゴムを使う、バルブの構造は単純、空気圧が測りにくい)
スポーツ車に多い仏式(エアー調整がラク)
クルマと一緒の米式
がありますが、バイクとの共用を考慮して、米式バルブのタイヤチューブを選んでます。

使い捨てのCO2ボンベを使うモノがラクで良いのですが

サドルバッグに入れっぱなし、フレームに付けっぱなしにしてるのは以下のポンプ


この二つと、コレがミソなのですが延長アダプターホース

を付けています。
携帯ポンプ(正式にはインフレーターと云います)はバルブに直接セットして使うものが多いのですが、押す向きや姿勢が制約され、高圧の空気を入れるのにはツライので、このグランジアダプターが便利です。
敢えて云うなら、携帯ポンプは、使いたい自転車に応じて、どの製品を選んでも良くて、グランジアダプターが必須と思ってます。

厳冬期の登山

2013-01-07 23:56:13 | Outdoor
今シーズンは冬山での遭難が、例年より目立つように思います。
まぁ、何を好きこのんで、この寒いのに山に登るか、と問われれば、答えようがないというか、皆さんそれなりに理由はあるのですが、なかなか他人には説明しにくいモノである場合が多いのです。
私の場合は、風の音、そして風が止んだときに、数百m先の、枝がはぜる音さえ聞こえてくるような、雪夜のしずけさが好きでした。風裏でしかも雪崩の心配のないところを探すのは結構難しいのですが、染み入る寒さとともに静けさと打ち解けるような夜は、人の住む町では得られない、稀有なひとときです。
当然、その頃は、使い捨てカイロもまだ2成分分離型のアルミパック式が出始めた頃なので、テントの中では自分の体温が頼りです。

数年前、久しぶりに会ったヤマトモと往時の寒さについて話してたとき、そいつが自慢げに見せびらかせてくれたのが、これです。

ナショナルのガス式(触媒燃焼)温熱ベスト。
もうディスコンの商品ですが、ガスカートリッジがまだ売ってたり、あるいは他のガスを充填したりして使えるらしく、曰く、とてつもなくぬくいそうです。こっちは、なんか白けた気分になりましたが、微かに羨ましかった記憶があります。体力的に問題ない場合は、自分の体温と血行でなんとか酷寒に耐えることが出来ても、遭難一歩手前のような極限状況下では、こういった文明の利器もアリかなぁと。
でも、高度2000m以上では異常燃焼の恐れがあるので、比較的低山でしか使えないらしいのは残念。

普段履きの靴

2012-12-09 18:50:24 | Outdoor
その昔、大阪駅(梅田駅)まで二輪で通ってた頃、ライディングブーツのまま街中を歩いたり、電車に乗ったりするのはためらわれたので、最低限くるぶしを保護するハイカットのトレッキングシューズやワークブーツばかり履いていた時代があり、ナゼか仕事用の革靴以外は、いまでもそのスタイルのままです。
スニーカーに比べると軽快でなく、脱いだり履いたりも面倒なのですが、真夏にサンダルを履く以外はずっと重い靴を愛用してます。
もともと甲高で、プレーントゥの革靴も含め軽快なデザインが合わないのも理由の一つですが、足首までしっかりサポートして履くと、靴全体の形も崩れにくく、足使いというか足運びが適正になるようで、スッとスニーカーを履いてた年代に比べて、歩行関係の足のトラブルも少ないし、靴の寿命もずいぶん長くなったようです。同時に、その丈夫さ故に、何かのアクシデントのときにも、無理が利き、野犬を蹴り飛ばして難を逃れたことがあります。
革靴でもいいモノはソールを貼り替えたりして、20年以上履いた靴もありますが、トレッキングシューズも同様にかなり長く履けます。特にゴアテックスブーティが主流となってからは、濡れずに蒸れにくく快適になりました。
ただ、靴箱に入りにくいのが、ちょっと難点。

懸架装置(前回に続き乗り物の話、しかも古いハナシです)

2012-11-09 23:30:58 | Outdoor
プロリンク、モノクロス、フルフローター、ユニトラック、こう並べられて、何のことかパッと分かるアナタ(とワタシ)は、オフロードバイクに魅せられたヒトでしょう。
クラシックなコイルオーバーユニットのツインショックに換わって、リヤホイールトラベルの増大とサスペンション特性の向上などを期して、当時の4大メーカーが開発したリンク機構をもったユニショックサスペンションです。
トライアル競技以外では、オン・オフ全ての競技で、和製4大バイクメーカーが全てのタイトルを独占していた時代、バイクの下半身(後半身?)の印象を変えた機構で、以降、各社それぞれが研鑽を重ねていった技術でもあります。
その後、ホンダはフロントダブルプロリンクという奇異な姿の機構すら産み出しました。

ホンダのエンジニアは、当時アルペンスキーで絶対の強さを誇っていたステンマルクの足(特にヒザ)を目指したと語り、雪面の凸凹を吸い付くように捉えながら、上体は滑らかに安定して滑走するイメージを持っていたようです。

ワタシは根っからの三連音叉好きでしたから、当時、市販オフロードでは、無類の速さを誇った、DT200Rに跨って、阪奈の下りで、マモラばりのハングオンごっこをする、固めすぎたサスのオンロードを、リーンウィズのまま、外側からパスしていったものでした。下りで馬力差が関係なければ、極めて柔らかいサスセッティングの軽いバイクのほうがずっとコーナーリング限界が高いものですが、DTのモノクロスサスは、そんなセッティングもでき、スーパーバイカーズ(現在のモタード)仕様にしたタイヤもRG-γやRRをカモるのに好適でした。

バイクに乗らなくなってから、かなり経つのですが、いまでも結構、乗ってる夢を見て、奇妙な浮揚感を覚えたりして目覚めるのですが、昨日の記事のQuadskiになにかそれに似た気配を感じたのでした。

Quadski

2012-11-08 22:09:51 | Outdoor
Quadski


いや、まぁ、スグに買えるわけではありませんが、購買欲をガツンと刺激する乗り物であります。陸上、水上ともに、時速70キロで疾走するという、HSA(High Speed Amphibians 高速両生類)です。

水上では、ほぼ二人乗り水上バイクですね、底面形状から、そんなに舵の効くようすではなさそう、かつ、海面では踏波性もよくなさそうですが、BMWの1300ccエンジンは、乾燥重量535kgのボディには充分なパワーです。
格納する必要ゆえの、小さめのタイヤ、艇体を構成する車体の底面形状、そして一般的なバギー同様、後輪のみの2輪駆動であることなどクロカン能力もさほど高くはないでしょうが、進水と上陸がこれほど素早くできるのには、感心します。ペイロードは120kgということですから、二人乗りもキツそうですが、高機動の代償と捉えるべきでしょう。4万ドルという価格は、手に届きそうでますます興味深い。こういうので通勤できるような環境と境遇であれば、是非とも欲しい、見てるだけで楽しくなってくる乗り物です。

ジャストフィット

2012-08-30 22:16:30 | Outdoor
身体のサイズとバランスは、当然色々あるので、あつらえたモノ以外、道具にしろ衣服にしろ、公約数的なものでしかなく、ぴったり合った感覚にはなかなか巡り会えません。
たとえば、私は日本人としてはあるまじきハト胸なので吊るしのスーツはことごとく胸襟が外側にふくらんだアーチ状になってしまい、着られません。
アンダーシャツですら生地の伸縮性に頼らずに快適に着用できるのは、そうありません。

で、最近買ったモノで、かつてなかなかになかったほど、ピッタリなのが、アークテリクスのBlade30。使い込むほどに、「合うわ~」感が増大します。具体的には、ハーネスとバックパネルの荷重がきつめのサスペンダーのように肩と背中を圧締するのみで、重みが負担にならない。チェスト、ウェストベルトともに無いのに、ハーネスの左右間隔が私の首から肩に掛けての形状にピッタリで、歩行時に腕を前後に振っているだけで、ズレが収まってしまう。
両手で持っても重すぎなほど荷物を入れても、背負ってしまえば、確かに両足に重みは感じるけれど、腰から上はパックとの一体感があり、重みでパックが暴れるほど激しい動きをしなければ、あるいは上半身を左右に大きくひねらなければ、不思議なくらい、軽い、感じなのです。


自転車走行では、流石に荷重の方向が変わりますので、ズレが気になります。


当然ラジオ体操にも向きません。



ウォーキートーキー未満

2012-08-25 23:51:17 | Outdoor
俗に言う、トランシーバーのことで、実は日本の法規制下では、玩具に毛が生えた程度のモノしか、販売、使用できません。
例えばアメリカ等では、数十ドルで数kmの見通し距離で使える製品が当たり前なのですが、日本で、個人が何の資格、届けもなしに使えるのは、特小と云われる特定小電力トランシーバー、見通し距離数百mしか使用できない製品です。

携帯電話と違うのは、一台から複数に同時に話せること、海上や山間部などでも使えること、一般的な乾電池で使えること、そしてもちろん通話料金が要らないことです。
ちょっと前までは特に山間部、海浜部で携帯電話のサービスエリア外の場所が多く、特小といえども、そんな場所では、無類の便利さを実感できます。
現在、特小が多く使われているのはコストコなどの大規模小売店(このことばもいびつな日本語ですが)で、中継器とともにインカムとして使われています。

特小以外にもデジタル簡易無線登録局、俗にデジタルトランシーバーと云われる登録制の無線機がありますが、高価(2台で10万弱)です。また、海上で使えない、5年ごとに登録の更新が必要など、制約も増えます。
実際、テレビなどで見ていると屋外イベントなどでは、コチラのデジタルトランシーバーが多く使われているようです。たまに、明らかに海外用のウォーキートーキーを使っている場合(もちろん違法)が判る場面があり、一部で物議を醸したりもしています。

写真の特小は数年前から使っているケンウッドのもので、大人数で数台の車に分乗して出掛けるときなどに便利に使っています。この機種は単三電池を3本使いますが、最近各社から1本ですむ機種が出揃い、買い足すか、それともデジタルに移行するか、考え中です。