前回の続き。
集合時間が来て、ボレボレツアーのガイドさんが迎えに来た。
イケメン。ツーブロックで若いおにいちゃん。俺よりも若いと思う。しかも優しそう。
マレーシアの若い男はこういう髪型している人多い。
これからカリアスという場所まで行く。
車で3時間
ここにはマングローブに囲まれた川が流れており、そのマングローブには野生のテングザルが生息している。
俺はこのテングザルを見るツアーを一番楽しみにしていた。
テングザル。
ボルネオ島の固有種。ボルネオ島にのみ生息している種なので、当然ここでしか見ることができない。
あの特徴的な姿は一度見たら忘れられないインパクトがある。
ひたすら移動。
旅番組とかって移動のところはカットされてるけど、旅行って移動がどれだけあるのかって思う。
イッテQの人たちとかもこうやってひたすら移動しまくってんだなと思う。
しかし、クリアスに向かう途中に、豪雨。
とてつもない強い雨が。遠くでは空がぴかぴか光っている。
これはやばい。
そういえばガイドが言っていた。
“ほとんどの場合でテングザルは見ることができる。ただ、あまりにも強い雨が降ってしまうとサルたちが奥に隠れてしまう”と。
今降っているのがまさにあまりに強い雨ではないのか。
今回はなんせ自然が相手だ。俺ができることは何もない。雨が少しでも弱まるのを祈るしかない。
到着したらボートの出発まで時間があり、なぜかティータイム。
俺はこういうところでいろいろな物に興味が行っちゃうから、落ち着いてお茶を飲むことができず、いつもそわそわふらふらしている。雨は弱まってきたが、まだ若干降っている。
そして出発の時間。
レインコートをかぶり小さなボートに乗り込む。
ボートはマングローブ林を突き進む。
この風を切って進んでいくのがマジで爽快。目の前に移っている光景は、よく旅番組で見るジャングルの奥地で見るような川そのもの。この時間は本当に楽しかったな。
まるで探検隊になったかのようだ。
そしてボートが走り出して5分も経たぬ内に、操縦しいてる現地の人が叫ぶ。
いた!!
とうとう本物の野生のテングザルを見ることができた。最初の一匹はかなり遠かったが、あの姿かたちは紛れもないテングザルだ。
というかなぜ俺はここまでテングザルにほれ込んでしまったのだろうか。
実は来るときは半ば諦めていた。あんなに強い雨が降ってしまったのでは、サルたちは皆奥に避難してしまうだろうな…
ちょっとダメかな…と思っていた。
しかしそんな考えは杞憂に終わった。
優に50匹は見つけることができた。
なんとガイドが言うにも、今日はたくさん見れますね、とのこと。
ボートはガンガンマングローブ林の浅瀬に突っ込み、テングザルたちが群れるベストスポットに突っ込んでいく。
多いときなんか一本の木に、5,6匹いるなんてことも。
こんなに見れるものなのかと感動。
写真だけでは飽き足らず、ムービーまで撮った。
しかし、心残りと言えば俺がi-phoneしか持って行かなかったことだろう。
遠くからとる分にはまあいいんだけど、やっぱりズームすると画率がひどいものだ。
何とか頑張って写メでベストショットを狙い続けたが、やっぱり画像が粗い。一眼レフと望遠レンズを持って行くべきだった。
まぁ、あれだけ見れれば大満足である。
このリバーサファリの時間が今回のボルネオ島の旅で一番楽しかった。そして一番印象に残っている。
見れてよかったよ。ちょうど雨も小降りになったところ。
もしボルネオ島で何かアクティビティをお考えの方がいるのなら、俺はぜひこのクリアス・リバーサファリをお奨めしたい。
リバークルーズを終え、船着き場に戻ってきた。
この辺りから雨がざんざん降ってくる。
ここで夕飯。マレーシア料理のブッフェ。
やっぱりナンプラー&ニンニク炒め味なんだけど、おいしいわ。
特にフォー?ビーフン?みたいなのをスープに入れて食べるやつがあってこれが絶品だった。
欲張って3杯もいってしまった。
ディナーが終わっても雨は止まず。
奥さんが雨やまないかなー…とずっと心配している。
実はこの後、先ほどまでテングザルを見ていた川に再び真っ暗な中飛び出し、今度は闇夜に浮かぶ野生のホタルを見に行くのだ。
で、奥さんはこのホタルを非常に楽しみにしていた。ボレボレツアーの冊子を見て、ホタル観賞ツアーというのがあり、これに申し込みたいと言っていたほどだ。実はこのリバーサファリは夜にホタルもついてるよと伝えると喜んでいた。
しかし、やはり雨が強いと光も弱くなってしまう。
結局雨は止まず、時間がきてボートへ。先ほどのレインコートを被って川へ。
本当に真っ暗。
あの真っ暗な中ボートが進んでいくのはちょっと怖かった。まじで闇だからね。
そして肝心のホタルは…
これまた普通に見れた。
いや、どうなんだろう… 俺は結構見れたと思うのだが、絶好調の日はもっとすごいのだろうか。
まるで点灯しているイルミネーションのようだった。クリスマスツリーを見ているかのよう。
ボートの方にも普通に飛んできて、手に乗っかってくる奴までいる。
そして手の上で淡く輝く。
これは前もってガイドに言われたのだが、ホタルは写真にとってもほとんど映らないよ、と。
しかし、ほんのちょっとは映るんじゃないかと期待して写真を撮った。
テングザルと同じく、ムービーも撮った。
しかし、後から見直してみると、写真のアーカイブにはまさに真っ黒な画像が20枚ほど並んでいるだけであった。
あとで見たら、なにこれってなるやつね。
まあ、ホタルは肉眼で見るもんだね。
写真に撮るには一眼レフと望遠レンズ、さらに三脚も必要になる。
テングザルに引き続き、ホタルも見ることができて良かった。
ちなみに、ホタルの群れを発見すると、ボートのスタッフが一度懐中電灯でそいつらに光を動かしながら当て続け、そして光を一気に消す。
すると、一斉にホタルがひかりだし、まさにクリスマスツリーのようにきらきらと光る。
しかし、これはのちに調べたのだが、求愛による発光ではなく、外部の光に対しての威嚇の発光らしい。
ロマンティックもあったもんじゃない。
まあ、そんなこんなでカリアス・リバーサファリは終了。
俺はテングザルに会えたこのツアーが気に入ってしまったので、最後に入り口の看板の前で記念撮影。
こっからまた怒涛の移動だ。
3時間車に乗りっぱなし。ひたすら音楽を聴いていた。
帰ってきたらまたホテルのバーでビール。
今回は4本ではなく、一本ずつにした。
さて、明日はボルネオ島最終日だ。