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Silvestri, mandolin

2015年11月14日 08時06分09秒 | マンドリン

日本帰国前にSilvestri製のマンドリンを入手しました。

帰国後、すぐに運送会社へ取りに行って帰国後の荷物を片付ける前に開梱して「あたり」だったことにホッとしました。

Silvestriはイタリアはカタニア(Catania)で製作されていたようです。私も過去、カタニア製の楽器を入手したことが有りましたが即座にゴミ行きになるほど品質が悪い楽器でした。それ以降、カタニア製マンドリンは「アウト オブ 眼中」でございました。

出品の英語の説明を(今頃になって)よく見ると、

「私の調査によると、Silivestriはカタニアで製作された楽器で1920年代後半にフランスへ輸出されていた。Googleさんに"Silvestri Embergher"と聞くといろいろと教えてくれるよぉ」

と書かれていました。残念ながら今回の楽器、ボディ内にラベルがないので製作年代が本当に1920年代なのか判りませんが、弦巻が左巻なのを見るとこの楽器はそうなのかもしれません。

日本で所有しているのはMMさんしか知りませんが、楽器表面に付いている刻印がお互いに酷似しているので生まれ故郷は同じと推察されます。

まずは正面から。ダメージ無くとても綺麗な状態です。多分、オーバーホールしたのかな。

ピックガードはやはりEmbergherちっくですね。

Silvestri、Serie d'arteの刻印。MMさん所有の楽器と同じ刻印でした。意味は、「芸術シリーズ」? 楽器のグレードのことかな。

駒はオリジナルのまま。このままだとオクターブピッチが合わないので、作り直しが必要でしょう。

テールピースはオリジナルのママと推察。理由は使用しているネジが「マイナス」ねじなので。弦の下に緑色のフェルトがありますが・・・。

ボディとテールピースの間にフェルトが挟まっています。丸っこいボディにテールピースをつけると隙間が出来てしまうのでフェルトを詰めたのでしょう。これは音質に悪影響を与えるので、外す必要があります。また、表面側にボディとの固定が無いのでネジ止めを増やす必要がありますね。

テールピース側。木目が美しい。年代の割に綺麗なのでオーバーホールしていると思います。ニスも薄めに塗られていて好感が持てます。

ヘッド部。

これまたEmbergherと同じくギターヘッドタイプです。ちなみにおフランス特有の左巻き、現在の楽器と反対巻きです。慣れないと混乱します。

ちなみにD線が固くて回らず、調弦できません。また、弦巻を固定にはマイナスネジなのでおそらくオリジナルのままです。

これは裏側。リブは掘ってありません。

三角ネックです。フレットはフラットではなく、Embergerと同じように「かまぼこ型」形状です。

最後にボディ内。残念ながらラベルはありません。MMさん所有の楽器もラベルが無いのか興味があります。

ということで、演奏出来るようにするには、何点か修理が必要な楽器です。オールドは楽器屋さんなんかで購入しないと、やはりすぐに弾けるような状態ではありませんね。