実務訓練シンポジウムが開催れました。今回のテーマは、グローバル化社会と「実務訓練」です。
日本の経済を支えてきた企業におけるものづくりの環境は、今、大きなグローバル化の洗礼を受けている。空洞化社会という言葉も当たり前となりつつある現状で、持続的な経済成長を支える日本のこの産業展開の方針も方法も、大きな変局点にさしかかりつつある。このグローバル社会の方向にうまく乗り、これまでどおり日本の産業を支え、さらなる発展へと導き、また、将来の日本を担い、革新を起こす技術イノベーションを先導する、実践的グローバル技術者の輩出は必須であり、本学の使命である。当然、このようなグローバル化の波は、また、開学以来,大学院進学予定者の必修科目として、4~5か月間の長期にわたり企業で行ってきた「実務訓練」にも影響を与えており、現在では約15%の学生が海外の民間企業、官庁、研究機関、企業、学術交流協定校などで就業体験・留学体験をしている。また国内での実務訓練においても、企業におけるグローバル化の傾向を受けざるを得ない環境にあるとも思われ、現状を知り、対策を考え共有すること
は重要である。従って、グローバル化社会における「実務訓練」の議論を、本シンポジウムで取りあげたい。特に、このような社会背景のなか、本学は世界に冠たる教育研究レベルを誇るトップレベル大学(スーパーグローバル大学(SGU))プロジェクトのグローバル化牽引型大学の拠点校として選出されている。この「実務訓練」と本学SGUプロジェクトをリンクさせ、これまでの体制と将来の方針を議論し、グローバル企業や海外の学術交流協定校等での実務訓練生の教育の実績のある方々の参加を得て、シンポジウムを開催することは、大変有意義であると考える。
開会のあと、学長の挨拶がありました。続いて、 中出文平 副学長(教務担当)による実務訓練とその効果、東信彦理事・副学長によるグローバル化と実務訓練の講演が続き、本学OBである岸本光生氏( 大日精化工業㈱)に実務訓練と企業のグローバル化についてお話をただきました。
パネルディスカッションでは「グローバル化と実務訓練」をテーマに8人のパネリストによる議論が行われました。
会場はA講義室のほか、いくつかの会場をテレビ会議システムで結び、これから実務訓練にいく4年生全員が聴講しました。さらに、シンポジウムの様子はGI-netを使って全国の国立高専ならびに豊橋技術科学大学に配信されました。