斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

大島商船高専訪問2

2013年11月15日 03時08分40秒 | 高専訪問記
大島商船高専の慰霊塔です。
慰霊塔は、国内の商船高専それぞれにあります。
大島商船高専では、毎年9月に慰霊祭が執り行われます。


ちなみに戦没・殉職船員追悼会という、全国の商船学校の練習中に遭難した方々も含めて慰霊される追悼会は、時には天皇皇后両陛下の行幸を賜るほどの重い行事であり、各商船高専で行われる慰霊祭も重い意味を持ちます。

高専の資料館の見学をしました。もっとも心がひきつけられたのが練習船防長丸の遺品です。


防長丸は、大正14年2月24日に神津島沖で遭難しました。その遺品がこれらです。

大正末期に全国の公立商船学校は11校ありましたが、学校専用の練習船を所有していたのは、 函館商船の函館丸(358総トン)、鳥羽商船のあまき丸(300総トン)、広島商船の芸備丸(195総トン)、大島商船の防長丸(270総トン)、鹿児島商船の霧島丸(997総トン)。

防長丸の遭難と昭和2年3月9日の霧島丸の遭難などがきっかけとなり、昭和3年2月の第55帝国議会において、 練習船2隻の建造予算案187万 4,600円が昭和3年度及び4年度の継続費として認められたそうです。

練習船は、商船高専にとって将来の海運日本を担う学生の命を預かる、たいへん重い存在です。
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