斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

DLCの講演

2011年01月07日 20時54分11秒 | 学校.学会訪問記
名古屋大学にて日本機械学会の企画によるDLCの講演会があり、講演をしてきました。
名古屋市営地下鉄の名古屋大学駅を降りるとキャンパスに直結していました。キャンパスは、とても近代的な建物で、田舎の大学からくるとその雰囲気に圧倒されてしまいます。その近代的な建物の間を潜り抜けて、今日の以下以上であるベンチャービジネスラボラトリーに行く途中で、昔懐かしの建物が見えてきました。ほっとしました。でも、ここまで抜けるのに、キャンパス内に案内表示がなくて、少し不便を感じました。

懐かしい建物とベンチャービジネスラボラトリーの間に赤崎記念研究館がありました。話に聞いていたので、少し立ち寄りました。赤崎先生は青色LEDの実現に貢献した先生です。たいへん立派な建物で、一階が展示室になっていました。展示物がよく整理されていました。

そして壁にはLEDの交通信号とディスプレイがあり、動作していました。なかなかの迫力です。

少し時間を使って展示室を回った後、ベンチャービジネスラボラトリーにはいりました。


今回の講演会では、名古屋大学の上坂裕之先生、豊橋技術科学大学の滝川浩史先生、コベルコ科研の宮本隆志氏、東レリサーチセンターの三輪優子氏、名古屋大学の梅原徳次先生がそれぞれDLCの評価から応用までの分野で講演されていました。

私は標準化についての講演を主に担当しました。質問の中で「アモルファス炭素のどこまでをDLCというべきか?」ということを聞かれました。当然の質問でありますが、答えにくくて申し訳なく思いました。境界線上では、DLCと呼ばれて迷惑な人たちと呼ばれなくて迷惑な人たちがいます。それをどこで線を引くかというところがまさに標準化で一番難しいところです。だからといってわが国が標準化作業から降りれば、それこそどこかの国に勝手に「××社の膜だけを標準的なDLCとする」ということになりかねません。最後は、どこかで線を引かねばならないでしょう。

国際的な場において、沈黙は金などというものは通用しないのです。
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