木・うんちく

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240.誰にも気づかれることない恐ろしい精度の木材加工

2020-11-17 09:23:59 | ウッドデッキ

これは某大手電器・建材メーカーさんに納入する木製品の部材です。
ウェスタンレッドシダーの節のない木で作られています。
見ただけでは特にどうと言うことのない加工製品です。

しかし精度が凄い。
図面の精度を見ると木工加工業者は腰を抜かします。

穴あけ位置の要求が0.1mm単位なのです。
金属加工では、この精度は当たり前ですが、木材で0.1mmの精度など通常であればできません。
いくらボール盤できっちり穴あけしたところで、杢目に引っ張られて穴がずれるからです。
さらに木材の場合、乾湿の差で、全体で1mmぐらい動くからです。

この商品を某大手メーカーの協力工場のある、新潟県の金属加工会社に納入し、
そちらでアルミと勘合して出来上がりです。

これだけの精度を出すために
使う木材は輸入されてから5年ぐらい乾燥させて使います。
通常はモルダーと言う機械で一回でブレナーをするところを手加工で曲がりを取りながら10倍ぐらいの時間と手間をかけて材料を作ります。
穴あけは特別の治具の中で、さらに通常の錐ではバリが裏に出てしまうので、別注で作った特別製の錐を使います。
組み立ては、精度の必要なところを押さえて、その分の逃げを他でとるように作った特別の治具の中で組み立てます。

全く誰にも気づかれることのない加工精度の商品です。
今回、スポットを当ててみました。
























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