木・うんちく

木材と人間の関わりを考えて思うままに・・・

100. 恐るべしチーク材(50年前に作られたウッドデッキの補修を頼まれました)

2015-11-05 16:30:12 | ウッドデッキ

某大手建材メーカーの元社長様からのご依頼で、
ご自宅のデッキの補修をすることになりました。
お伺いしてお話しを聞いて驚きました。
50年前に建てた木造住宅ですが、
建てたのは大手ゼネコンの竹中工務店。
さらに庭につけられたデッキはチーク材で50年前につけたままのものと言うことでした。

床板の一部が腐ったので取り換えることになりましたが、
手摺や柱はどこをみても腐ってはいません。
高圧洗浄をかけると元のチークの木肌が表れて何とも良い雰囲気です。

ただ50年前は屋外用木製構築物に対する知識が竹中工務店さんでもなかったからだと思いますが、
床板を非常に丁寧な仕口で止められていたので、
それがかえって床板の腐朽を促進する結果になっていたことが床板を外した時に分かりました。

しかし、それでも50年はもったと言うことですし、
手摺の笠木や柱は50年経過してもそのまま使えます。

結局、床板をウリン材に交換して、床下構造の一部を追加変更しただけで、
基本の床下構造や手摺のチーク材はそのまま使うことにしました。
我々のような屋外施設の専門業者でもチーク材は価格が高すぎて、
使ったことがありませんでしたので、以前、戦艦とデッキ材で紹介したように、
船舶用材としては最高の木材とされるチーク材の耐久性をまじかに確認することができた良い機会でした。
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